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IK Multimedia ARC Studio【導入編】

こんにちは~
特に音楽家界隈では一時期話題をかっさらった印象がありましたが、いまは流通も安定したようでSMITHSさんがセールやってたので買っちゃいました。
例によって備忘録的に殴り書きしていきます。


モニター環境のおさらい

現在のモニター環境はこちらの記事をご参照ください。

もうここから3年経つのか…今思えばちょっとモニター環境への投資も末端のトラックメイカーとしてはネジが外れてたように思いますね。
変化と言えばADAT拡張したくらいかな?

導入の経緯

はい、今回のはこれですね。

Sonerworks SoundID Reference(以下ソナワ)は元々2-3年前に導入したんですが、
・バックグラウンドで立ち上げるとよく落ちる。原因不明。
・DAWのマスターにVSTをインサートするとバウンス時にバイパスするのがダルい。忘れるリスクも無視できない。
・PCを介してしか使えない。
・なんか芯が抜けたような音になる気がして使わない方が調子がいい
と、結局あるのを忘れるくらいほとんど使ってませんでした。

とはいえやはり計測結果はずっと頭に残るもので、ある意味呪いみたいな状況に陥ってました。やらない方が良かったのでは?

元々ARCの存在自体は知ってたんですが、前評判でソナワを導入した経緯がありました。つい先日耳の信用できる友人からのゴリ押しで「ARC Studioはいいぞ!」とのことで自分の中で再浮上してきた感じです。

個人的なことをいうとハードシンセをPC(=DAW)を介さずにミキサーからモニスピへ流す、なんて機会が多いのでやはりレイテンシーを極力少なく、DAWを立ち上げることなく音場補正ができるのが圧倒的にメリットだなと感じました。

流行りもんに飛びついた感は否めないが…まあこういうの好きなので。ぶっちゃけて言えば趣味ですね。身も蓋もない!

下調べでの所感

この辺読み漁ってました。正直販促の記事なんかなんぼ読んでもカタログスペックに毛が生えたようなことしか言わないし、話半分くらいで留めといた方が良さそうだなとは。僕は案件でも何でもないので思ったことは遠慮なく書きます。

ソース

作曲家・和田貴史の庭

DTMステーション

Rock oN Company

NK PRODUCTIONS

ひたかみ創作メモ

特に引っかかったのは、NK Naruki氏の「反射音が補正されるわけではない」という指摘。言われてみればそれはそうなんですが、これ各メディアや案件の謳い文句も良くないと思うんですよね。一方で公式は淡々と事実を連ねてる印象がありそれほど印象悪くはないですが、、、
補正が少ない方がやはりいいのは間違いないので、測定→調音→測定→調音…と試行錯誤するのが実はこういったキャリブレーション製品の本来のポテンシャルを引き出せるのでは?と思うなどしました。そのためのQuick Modeかもしれないですね。

気になった点①:本体でモード切替ができない?

個人的に気になった点としては、あくまPCを立ち上げることなく補正できる…という点に重きを置いていたので、Natural / Linearくらいは本体で切り替えられてもよかったのでは?という気がしています。
ちなみにNaturalではレイテンシーが極力少ないモード(スペック上では1.4ms)、Linearでは補正がシビアになる代わりにレイテンシーがある程度出るモード(スペック上では42ms)だそうです。この1.4msというのはCPU負荷を気にせず使えるという外付DSPという恩恵を存分に感じる数値です。

数に限りのあるUSBポートをARC Studio常設の為に費やすのか?というと常時Naturalでいい可能性もあるのでそこは体感でしかなくても検証してみる価値はあるかなと。

まあ、百歩譲っても個人的には「最初からつけとけよ」という機能ですね。残念。

10/7追記

ちなみに薦めてくれた友人曰く、「Naturalで21点測定」で使ってるとのこと。ソナワ経験者みたいですが、Linearはソナワと体感でそう大差ないらしいです。あくまで受け売りなので自分でも試しますが、自分でも同じ結論に至れば上記の件は杞憂に終わる可能性もありますね。

気になった点②:測定点数の差

ソナワは測定点が同一平面上の37点に対してARCはQuick Modeでは同一平面7点、Advanced Modeでは同一平面7点を基準平面に対して±15cmの3層(計21点)だというところ。

こればっかりは技術的な部分や僕自身の知識のなさも相まって結果で判断するしかないなと。
あとは手が届きそうな範囲で言うとNeumannやGenelecなんかは全然調べられてないので、その辺との計測点の差なんかは余力あれば調べてみようと思います。

気になった点③:位相補正がない??

これ実は一番気になってるんですが、ARCってあくまでLR独立の逆相EQだけでソナワみたいに位相補正までしてくれないのでは...?という点。これって上記の「Natural / Linear」の切り替えが「PHASE」ってなってるんでそこが位相補正として機能しているのかな??
これも②で述べたようにあくまで結果で判断するしかないかもしれません。それ以前にケーブル同じ長さ使うとか、モニスピのセッティングをバチバチに追い込むとか基本的なことに注力した方がいいような気がしてます。

気になった点④:モニスピエミュの存在感のなさ

使わないと思います。どうでもいい。
これオプションにしてほしい人だけ追加購入、もう少し安くできんかったんかなと。
モニター環境が違う相手とやり取りすることを想定してるのかわかんないけど、必要なのはエミュじゃなくて信頼関係でしょ、という感想しかないです。

開封の儀

同梱品としては

解析データ転送用のUSBケーブル
ACアダプタ
ショットガンマイク
マイクホルダー
ARC4シリアル印字のカード

色々入ってる

こんな感じでした。正直ソナワの方がマイクは全然高級感あるんだけど、補正結果が全てなので結果が良ければIKのコスト削減に対する企業努力としてむしろ評価ポイントでしょう。

まとめ

というわけでただただポチって開封しただけの記事でした。中身が薄い!
引越後にできる範囲で調音もやっていきたいなーと考えているので、その一環としてソナワとの比較検証もやる予定です。

そもそも論個人的な思想ではあるんですが、こういう音場補正って使ってない(若しくはそもそも存在すら知らない)人でもガンガンにかっこいい曲作ってるし自分よりミックス上手な人なんかいくらでもいるので、正直要らんっちゃ要らんしそれよりなにより経験が最強の武器だと思ってます。
それにどんどん新しくていいやる出るでしょうしね…社会的な劣化を鑑みても永続的なものとは思ってないので、どこまで将来的に投資できるかというのも自分の経済状況では疑問があります。
この辺自嘲しながらやるくらいの温度感が自分にとってはいい塩梅だと思ってます。補正に手を出したのは単純に探究心と趣味です。

まだセール対象在庫あるみたいなんで気になる人は逝っちゃいましょう。

以上!おしまい!たぶん続きます!

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