じーくぼさんのこと
初めてお会いしたのは2001年、AND ENDLESSの練馬春日町の稽古場に稽古見学に行った時だったと思う。その頃次回公演「西遊記」の稽古中で、じーくぼさんの役はたしか銀閣で、鏡を見ながら自分の姿をめっちゃチェックしてた。イケメンの、自分大好きな人。じーくぼさん、窪寺昭さんの初めの印象はごめんなさいそんな感じでした。
入団してからは、本当に本当にとても良くしていただいた。悩んでる時は、そっと横にきて言葉少なに優しい声をかけてくれて最後はケタケタ笑ってるような。
劇団辞めた時も、馬鹿やった時も、ロデオに出てもらった時も、
「馬っ鹿だねぇ〜〜!!!笑」
ってケタケタ笑ってました。
アンドレ入団後、新人稽古の時。僕ら台本覚えてなくて、西田さんにめちゃくちゃ怒られて、新人稽古は無しってことになって。やばい!自主稽古で作品作って西田さんに観てもらおうってなった。発表の日、江古田の日の丸のパーティールーム、じーくぼさんは会場設営手伝ってくれて開演前の前説までやってくれた。
「堕天・神殿」の岡田以蔵。
「美しの水」の藤原泰衡。
「GARNET OPERA」の羽柴秀吉。
この三役がもう絶品で。
「SECOND OPERA」「帰蝶」というガーネットのサイドストーリー的な公演をアイピット目白で打った時。
袖からじーくぼさん→僕の順で出ていくシーン。秀吉が息を切らしながらダッシュで駆け込む。一瞬でテンションMAXにあげて、狂ったようにダッシュで飛び込んでった。
すごく、その後ろ姿を覚えてます。
迸ってた。
いい役者の定義は難しいけど、
その役の血をいかに身体に流せるか
だと僕は思ってて、間違いなくじーくぼさんはそれができた人、というかそう考えるようになったきっかけを作ってくれた人の一人だと思う。
岡田以蔵の本当に人を殺しそうな目と、秀吉の雨のシーンも、いやもう本当に凄かったんだから。
ああいう人が活躍できる世の中じゃないと駄目だって。
今後、必ずやろうと思ってる公演があって。
それはかなり前から考えてて、それにもじーくぼさんにお願いしたいと思ってた役がありました。ちょっと、代わりいないじゃないすか。もー。
これからはたぶんもっと、馬鹿だねぇ〜!って言われる人生歩みますが、また言ってくださいね、それ。