春到来、ミュージシャン生活20年を刻む。
4月に入って、最近は仕事のスケジューリングが詰まった生活を送っている。日々現場で諸々の作品を作り上げるため音楽に身体ごとのめり込めている。
三寒四暖、花粉や黄砂も相まってアレルギー持ちには辛い季節。日本の気候も温暖化の影響からか、まるで亜熱帯のようになっている昨今、湿度のまわり方もこの時期にしては今年は早い気がするし、衣替えのタイミングも外されがちだよね。コロナも相まって、生活サイクルに培った経験則が通用しない時代になってきてるな・・・なんてもっともらしく書いてはみたが。はい、全部脆弁です。本当は分かっているのだ、自分が端的に老いただけだと。変化への適応が下手になってきているのだ、認知の歪みは生活の端々で痛感している。ただ季節の変わり目がだるいだけということ笑
ともあれ、この2022年4月。振り返ると2002年、大卒後にそのまま四月一日からワタナベ・エンターテインメント所属となってから20年を数える。ベーシストとしてのプロ生活を20周年を迎えた。
全ての新社会人がそうであるように当時は不安と期待に胸を膨らませ、小さな視界の中で懸命に社会と対峙していた。日雇いアルバイトなどもしながらバンドで路上ライブしたり、インディーのサポートで都内ライブハウスなどを転々と行き来しつつも、結局は実家に寄生させてもらっている、という甘ったれたプロ生活の始まりであった。
今になって思うと、当時両親に甘えさせてもらえていたことがとても大きい。生活のため日銭を稼ぐ必要がないというモラトリアムのおかげで、キラキラしたかっこいいミュージシャン達と存分に一緒にいられた。文化は遊びから始まるんだ、音で繋がれるなんて!コミュニケーションツール増えたなぁ、音楽最高だなー!なんてふわふわと生きながらも日々実感を確信に変えていった当時、片や両親はそんなクソガキをやきもきしていたと思うが、この時期の出会いと育ててもらった感性が今の自分の音楽人生の起源となっている。
改めて父と母に、ありがとう。おかげさまで20年前に心に掲げたバンドのメジャーデビュー、ベースマガジンに載ること、武道館でライブ、東京ドームでライブなどといった当時の夢は叶えさせてもらえました。
閑話休題、最近の20代とか本当にすごいと思う。
あの頃の自分に比べて驚くほどまわりを冷静に観れていて、知見が広い。この時代の若者たちは厳しいと思う。メディアに出ている大人は世論に流されて嘘ばかりつくし、誰かヘマしたら悪者を作って槍玉にあげまくるキャンセルカルチャーも含めて信用に置けない。いらない情報が多すぎて、指針が持ちづらいし、いちいち気にしてたら心が持たない。
若く希望に溢れた世代、広義で子供達に門戸を広げてあげられる一人でありたい。それぞれの可能性に感銘しエネルギーをいただきながら、もうおじさんだからひとまず口を閉じて明日も頑張ります。20年間音楽を続けられてこれて本当に幸せ、今が一番幸せです。
いつもありがとう。
みんな、毎日ご苦労様!