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スタイリスト目線のベストルック48選

はじめに

ちょっと思いつきなきっかけなのですが

数多あるコレクションルックやスタイリング画像から、スタイリスト目線で選んだ気になるルックをテーマ別にご紹介したいと思います。

様々なブランドのコレクション画像などを軸に、ココ最近で僕の琴線に触れたルックを解説とともに紹介致します。日々のスタイリングのヒントにもなるであろうルックを厳選しました。

特に、春夏シーズンのルックにフォーカスを当てて今すぐにでも参考に出来るような内容となっています。


「海外のファッションショーのなんて仮装大会みたいでワケ分かんない」

そう思う方もきっと多いでしょう。しかし、毎日のコーディネートに使えるテクニックやヒントがたくさん転がっています。

洋服の見方や、買い物の際の選び方にもきっと役立つと思います。


やや専門用語が多くなってしまうかもしれませんが、そのあたりはご容赦ください。


加えて、今回は「リアルに落とし込めるルック」に限定します。

アートピース過ぎるデザイン、ハード過ぎるスタイリング、服を着てるのか着てないのか分け分かんないルックは、今回は省いています。


真似てみたくなる、参考に出来る、ショップに行ってみたくなる、オンラインでチェックしてみたくなる

そんなルックに的を絞っています。



それでは、




【モード編】

1:SAINT LAURENT

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 〈エディ・スリマン〉がまだデザインしていた頃の「サンローラン」には、数々のヒットアイテムと未だに定着し続けているコーディネートがあります。中でもこのルックは、タイトなテーラードジャケットとスキニーデニムを用いたロックムード溢れるスタイリング。黒・赤・白の王道3色ですっきりとまとめながら、ボロータイやウエスタン調のベルト、バックル付きのレザーシューズでアクセントを加え、ソックスによる抜け感が絶妙なバランスで作用しています。サイジングの重要性、シンプルなウェアを活かす小物使いとその統一感、とても参考になります。



2:SAINT LAURENT

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 同じく「サンローラン」から'20春夏のルックを紹介。エディからバトンを託されたデザイナー〈アンソニー・ヴァカレロ〉が表現したのは色香漂うボヘミアンとエレガンスの融合でした。ストリートの盛り上がりによって久しく陰を潜めていた“ロングブリムハット”が象徴的だ。織り柄の生地にメタルビースをあしらったガウンは、スキニーデニムとの組み合わせでリーンなシルエットを形成。ラフに合わせたオープンカラーシャツに対し、ローカットのホワイトスニーカーを持ってくることで一気にタウンユースできるコーデに仕上がっています。アンソニー・ヴァカレロになってからは、エレガンスさであったり大人でも着られるアイテムが増えましたね。



3:BERLUTI

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 100年以上の歴史があるイタリアの紳士靴ブランド、「ベルルッティ」の'20春夏コレクション。白を基調としたこちらのルックは、シャツ・ローゲージニット・スリーブレスのロングジャケットによるレイヤードとワイドショーツとのコーディネートが新鮮です。足元までは白にせず、フューチャリスティックなハイカットスニーカーを組み合わせることで、ストリートのエッセンスを加味。これにより、真似したくなるようなリアリティーを見出しています。このロングレングス×ワイドショーツ、やってみると結構楽しめます。オールネイビーなんかはトライしやすいですね。



4:SISE

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 こちらは日本のブランド「シセ」より、ブラックのワントーンコーデをピックアップ。エポーレット付きのノースリーブコートを主役に、膝丈ほどのロングシャツと “ロング×ロング” の組み合わせが高感度なチョイス。なびくような素材感のワイドスラックスがベストマッチです。これらによって醸し出されるモード感を程よくいなすように、キャップとスニーカーを合わせてスポーティーにシフト。トップまでしっかりと留めたボタン、五分丈までまくった袖など、スタイリングによるニュアンス作りも参考にしたいですね。



5:BALENCIAGA

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 一見シンプルなセットアップスタイルの「バレンシアガ」。それを紐解いていくならば、まずチェックしたいのはボックスシルエットのテーラードジャケット。長めに取った袖、低いゴージライン、スクエアなポケットフラップ、省略された胸ポケットなど多数のアレンジが施されています。センタープレスの無いタイトシルエットのパンツとの良い意味での違和感、アイコニックなパテントシューズによるスパイスで、一気にモードへと昇華しています。ハイコントラストなシャツもまた、普段のコーディネートに取り入れたいテクニックです。



6:DIOR

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 デザイナー〈キム・ジョーンズ〉就任後、モード界に新風を巻き起こし続けている「ディオール」からは、スモーキーなライトブルーで統一したスタイルをご紹介。セミダブルのような仕様のジャケットに対し、こちらもセンタープレスの無い緩めのパンツを組み合わせてリラックスしたムードを演出。シルク素材の同色のシャツがラグジュアリーなイメージを加えてくれながらも、ロゴもチーフのネックレスがポップな印象です。真っ白なブーツスニーカーとの掛け合わせに、ストリートのエッセンスが感じられます。



7:GUCCI

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 ここ最近、若者にもその人気度の高さを支持されている「グッチ」のルックはどこかレトロでフェミニンな空気をはらんだ、ドラマティックなジェンダーレスエレガンスを演出。ゆったりとしたキャメルのダブルブレスト・ジャケットにシアーピンクのハイネック、そして鮮やかなグリーンのハイウエストフレアパンツ(これがまた実物のシルエットがとても美しい)という掛け合わせは斬新でありながらも取り入れてみたいカラーコーデです。使ったウェアは決して突拍子も無いものでないにもかかわらず、色のチョイスひとつでコーディネートの印象はがらりと変わる、その最たるサンプルだなと思います。斜めがけしたブラウンのバッグも効果的に作用しています。



8:LOUIS VUITTON

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 「ルイ・ヴィトン」からはワイドなカーゴパンツを用いたルックをご紹介。絵画を転写したようなジャカード刺繍のタクティカルベストとのマッチングで、ノスタルジックな上品さとワーキングクラスな武骨さを掛け合わせています。このある種の“ミスマッチ”というのは、コーディネートにおいて非常に重要で、そして比較的簡単にファッション性・お洒落さを手に入れられるテクニックです。「合わせにいくコーディネート」と「ミスマッチを狙うコーディネート」、これを認識できるようになればお洒落というのはより身近に感じられる、そう強く思います。



9:LITTLE BIG

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 ベーシックなアイテムをチョイスしながらも、そのサイズ感や細やかなアレンジによって一気にモード感を漂わせるこちらのコーディネートは「リトルビッグ」によるもの。トレンチコート、シャツ、スラックスと、用いているアイテムは非常にベーシックです。しかしオーバーサイズなコートとシャツを選び、スラックスもルーズながらもテーパードの効いたシルエットにするなど、サイジングによる見栄えの変化を巧みに表現しています。さらに、インナーにハイネックを加えたり、ソールが特徴的なレザーシューズを組み込んで、さらにメリハリを加えエッジィなスタイリングを完成させています。こういったサイジングや細部のアレンジは、日々のコーディネートにもすぐ取り入れられるテクニックです。




10:elephant TRIBAL fabrics

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 テイストミックスによるコーディネートの最たるサンプルがこちら。ミリタリーブルゾン・テーラードセットアップ・ライダースジャケットをレイヤードするという大胆な組み合わせも、こうして意外にも様になるんです。色のトーンを抑えたり、エアソールを用いたレザーシューズでポイントを作るなど細やかな気配りが、一見ありえないコーディネートを可能にしています。クロップドレングスのパンツで抜け感を演出していることも、重ねた上半身の重さに対してのバランスキープに効果覿面です。sacaiっぽいアイテムチョイスですね。




11:GIVENCHY

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  あの「ジバンシィ」のコレクションにも、こんなデイユースなコーディネートが存在します。ブルーとブラックの好相性な組み合わせの中に、ネックレスやベルト、小脇に抱えたミニバッグなどアクセサリーによるスパイスが随所に。仕立ての良いジャケットやシャツとのギャップがドレッシーさにストリートテイストを呼び込んでいます。それは、レトロランニング調のスニーカーをチョイスしたことにも表れています。モードとリアリティの掛け合わせというのは、奇しくも簡単に実現します。




12:Z ZEGNA

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 最後は「ジー ゼニア」より。格子柄をのせたシャツブルゾン×イージースラックスのセットアップい合わせたのは、アクティブな朱色のマウンテンパーカー。セットアップが演出するクラス感ある佇まいに、正反対とも言えるアウトドアアイテムを掛け合わせる、ミスマッチによるファッション性がここでも見て取れます。極めつけはスポーティーなサンダル。こうしたテイストミックスを可能にしているのは、やはりその色味の統一感です。2色に的を絞ることで全身でカラーコーディネートをアピール出来るが故に、遊びのあるスタイルをも可能にしてくれます。



 モード、と一言で括ってもそこにはこうして現実的に真似出来るようなコーディネートやスタイリングテクニックがたくさん転がっています。

 それはごく当たり前のこと。だってファッションシーンのトレンドを提案する舞台がコレクションであり、モードの世界であるからです。

 それを、リアルクローズに適応させることでくすぶった毎日の洋服選びもたちまち生まれ変わります。

 煙たく考えること無く、コレクションルックやファッション誌のハイセンスな特集記事を積極的にチェックすること。

 明日のファッションのヒントは、そこら中にあります。




【ストリート編】

次は、ストリートテイストに着目。昨今、トレンドパワーを遺憾なく発揮するストリートムーヴメントからはやはり目が離せません。

どうせ若者の着こなしだ、なんて笑い飛ばすことは大いにナンセンスです。


1:ADANS

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 ジャパンブランド「アダンス」より、春らしい色合いのストリートルックをピックアップ。ミリタリーグリーン、いわゆるカーキにはこういったソフトなパレットの色味がとても相性が良いのです。総柄のパンツも相まって、西海岸のスケーターをイメージさせるような佇まいがなんともクールです。短丈のブルゾンとパーカーの丈感も絶妙なさじ加減。足元までさらに派手に攻め過ぎずに、クリーンなホワイトスニーカーにしたことがまとまりあるスタイルを完成させています。



2:NAME

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 こちらも日本の人気ブランド「ネーム」より、'20春夏のルックを取り上げます。ドロップショルダー仕様のジャケットが作り出す丸みのあるシルエットが特徴的です。ハーフジップジャケットのインには目の覚めるようなビビッドなオレンジフーディーを合わせ、顔周りと裾にカラーアクセントをあしらっています。それに負けじとグリーンのパンツが迎えます。スリット入りの裾をシューズに被せるように着こなすアレンジは、昨今のストリートにおいてトレンドとなっていますが、無理せずにベーシックなタイプを用いてもOKでしょう。



3:BALLY

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 打って変わってこちらはスイスのファッションブランド「バリー」から、スポーティーなアレンジの効いた大人ストリートなルックをご紹介。ベースにしたのはダブルのレザーライダースにレザーパンツという少しハードルの高い合わせですが、袖口のベルトアレンジが効いたシンプルなネイビーコートで上品にメイク。ストリートの味付けとしてロゴキャップと分厚いソールのスニーカーを引き合わせています。少しのポイント使いによるストリートのエッセンスがあるだけで、シックなコーデも途端に見違えてくるんです。



4:MYne

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 「ミハラヤスヒロ」社が手掛けるストリートブランド「マイン」で発見した、タイダイ染めの生地を使用したセットアップルックがこちら。ワークウェアから着想を得るストリートブランドは他にも多数ありますが、こうしてセットアップでの提案ならばごちゃごちゃさせることなくスタイルを作り出すことが出来ます。また、海外のメゾンブランドからも多くリリースされているバケットハットは、ストリートテイストを取り入れるにはもってこいのアイテム。ハードなソールのスニーカーで、ウェアの持つ男臭さをしっかりキープしています。



5:Off-White c/o Virgil Abloh

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 毎シーズン、その一挙手一投足に注目される〈ヴァージル・アブロー〉による「オフホワイト」からは、グラフィティアーティストである〈フューチュラ〉とのコラボレーションを発表。そのアイコニックなドローイングプリントを大胆にあしらったのがこちらのルックです。その派手なデザインに圧倒されがちですが、ストリートに落とし込むのは案外簡単です。しっかり色を拾って合わせたスニーカーチョイスで統一感があります。例えば、これをヒントにパンツをよりベーシックなものに差し替えてみたりすれば、リアルクローズにも対応できますね。



6:MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN

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 ストリートファッションといえば、やはり派手な色使いというのもひとつの重要なファクターです。この「マルセロバーロン」によるルックは、その色使い、スニーカーやロゴソックスから見てもストリート感を感じられますが、セオリー通りにスポーティーなブルゾンなどを持ってくるのではなくレインコートをアレンジしたようなアウターを用いるというテクニックが効いています。ショーツが苦手な方ならば、これをややルーズなナイロンパンツなんかにチェンジすれば、見栄えやテイストをキープしながら自分のスタイルに落とし込むことも可能でしょう。



7:Off-White c/o Virgil Abloh

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 ストリートファッションだからといって、Tシャツやスウェットばかりがトップスの選択肢ではありません。「オフホワイト」では、オープンカラーシャツを用いてストリートなルックを発表しています。ポケットデザインをアレンジしたシンプルなホワイトシャツに対し、ナイロン地のスポーティーなトラックパンツ、ブーツとハイカットスニーカーのハイブリットのようなボリューミーなシューズを引き合わせて、一挙にストリートテイストを加えることに成功しています。



8:VERSACE

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 「ヴェルサーチェ」の世界観を遺憾なく発揮し、ロゴアイテムの投入でストリート感を加えたのがこちらのルック。パンキッシュな面持ちのアイテムで構成されているコーディネートではあるが、Tシャツやキャップにロゴものを使うだけで、それはストリートテイストを引き込むこととなります。“テイスト”という垣根に捕われない力強さというのも、ストリートファッションの特徴とも言えます。殊に、ここ最近のファッションシーンではそうしたテイスト間のミックスというのが当たり前となっています。型にはめない着こなしというのを心がけていきたいものです。



9:wonderland

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 はたまた、こうした一見小綺麗な色味のコーディネートも、そのサイジングや着こなしのさじ加減次第ではストリートっぽさを発揮します。「ワンダーランド」によるこちらのルックは、そのルーズなサイズ感であったり切りっぱなしにされたホワイトチノ、ハイテクスニーカー、ジェットキャップといった具合に、ストリートに端を欲するキーワード・テクニックが満載です。スポーティーで悪っぽくて、スケーターっぽい感じだけがストリートファッションではないのです。こういったクリーンなカラーパレットの中でも、ストリートファッションは可能です。



10:WELLDER

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ストリートファッションといえばな、スウェットアイテムをつかったルックがこちらの「ウェルダー」。グレイッシュネイビーのスウェットパーカー×スウェットパンツのセットアップは、往年のストリートファッションを鑑みるスタイル。パンツをやや細身にアレンジしたり、旬なハイネックやニットベストをレイヤードしたりと、時代に合ったコーディネートになっています。そして注目すべきは、ロゴやプリントを用いていないという点。無地のアイテムでもその合わせ方次第では、こうしてストリートの風合いを組み込むことが出来ます。



11:form STREET SNAP

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 こちらはストリートスナップからの等身大のコーディネート。スタンドカラー仕様のストライプ柄チュニックシャツからは、クリーンで上品なイメージが醸し出されるが、ボトムスはルーズなナイロンパンツ。そして「ナイキ」のハイテクスニーカーで完全なるストリート仕様へと昇華しています。キャップであったりネックパースなんかの小物使いもまさにストリートのそれを踏襲していて、チュニックシャツのポジションを“ハズしアイテム”へと変化させています。テッキーなアイテムとの迎合は、ストリートテイストへの導入をスムーズに実現するんです。



12:MSGM

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 これぞストリートなルックを披露したのは「エムエスジーエム」の'20春夏コレクション。「フィラ」とのコラボレーションアイテムを使用しており、そのスポーティーさがストリートの空気感を醸し出しています。そして、数枚のロゴスウェットをパッチワークさせているジップアップトップスは、そのカラーリングやロゴの雰囲気、ルーズなサイズ感がレトロな'80sのイメージをプラス。かつてのストリートの色香を現代にアップデートしたルックです。ボトムスをシンプルにブラックパンツで組み合わせているので、すぐにでも真似出来るリアルクローズなコーディネートとなっています。

(換えのバッシュを抱えたユニークな演出ですが、これ、ちゃんと履き替えてもコーデが成り立つというところがクールです。)



いかがでしょうか?

 ストリートファッションと一言で表現するには到底不可能な程に、現代のストリートファッションはまさにダイバーシティの形相を成しています。

 いわゆる、若者やスケーター、ラッパー達だけのものではなくなり、モードの世界でもそれはトレンドを作り出しています。

 色使いや小物によるアクセント、未だ衰えることを知らないスニーカームーヴメントなど、ストリートには大人でも取り入れておきたい要素がたくさん存在します。

 ストリートファッションは軽視することが出来ない、ファッションシーンの重要なファクターなのです。

 30代でも40代でも、ストリートファッションを知ってそのエッセンスを上手く活用することが出来れば、コーディネートの幅はぐんと広がります。その可能性は、トレンドというカタチで実現出来る現代です。

 ぜひ、ストリートにも目を向けて頂きたいと思います。




【大人カジュアル編】

 続いては、大人な男性に向けたカジュアルスタイルに目を向けてみます。

 トレンドは、なにも若者だけのものではありません。

 多彩なトレンドがあるからこそ、大人なコーディネートもさらに幅が広がって来ています。

 あくまでもリアルクローズに、それでいて色気のあるようなスタイルをご紹介したいと思います。



1:CELINE

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 まずは、「セリーヌ」が今季発表したフレンチシックでいながらどこかロックなスタイルを紹介します。'70〜'80sのスタイルをアップデートさせ、現代版のフレンチシックを提案した〈エディ・スリマン〉。1Bのジャケットはレトロなチェックをのせたボックスシルエット、小襟のストライプシャツには細身のレジメンタルタイ。そんなタイドアップした上半身に対してボトムスはフレアが掛かったヴィンテージ調のウォッシュドデニムを合わせています。フレアに抵抗があれば、似たようなウォッシュドインディゴのタイトなデニムでも良いと思います。一見地味で野暮ったく見えますが、自分に合ったサイジングでアレンジすれば、最も旬なコーディネートに仕上がります。



2:CELINE

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 こちらも「セリーヌ」より、今度はがらりとロックなムードを感じるコーディネートです。ダークブラウンの短丈レザージャケット×スキニーなスラックスというスタイルは、大人の男性にこそ参考にして頂きたい組み合わせの一つ。インナーはドット柄のシャツをラフに忍ばせれば、Tシャツには出せない色気のある上半身が完成しスラックスとの相性も抜群です。コレクションではスネークレザーのブーツを用いていますが、シンプルなカーフレザーのシューズなどが程よいかなと思います。



3:Engineered Garments

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 「エンジニアドガーメンツ」からはリゾート感漂うリラクシングスタイルを一体。シュリンク加工されたライトコートにはパーカを合わせてカジュアルに仕上げ、ボタニカルプリントのショーツが見事にマッチしています。スニーカーだとカジュアルすぎるため、モカシンシューズで品性を保つバランス感や、ショーツの色合いは一点差し込むようにするという部分は、様々なコーディネートにも応用の効くテクニックです。



4:Engineered Garments

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 こちらも「エンジニアドガーメンツ」からの1ルックですが、打って変わってモノトーンなコーディネートです。ルーズシルエットのパンツを従えたグレーのテーラードセットアップを白シャツ×レジメンタルタイでタイドアップに仕上げ、ジャケットのインにアクティブな印象のナイロンベストを忍ばせるテクニックが圧巻です。そのアクティブさを悪目立ちさせないように、ベースボールキャップとハイテクスニーカーで統制を取っています。それらのハズしの要素はすべて黒で揃えるというあたりも、参考にしたいテクニックです。



5:COMME des GARCONS JUNYA WATANABE MAN

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 「コム・デ・ギャルソン ジュンヤワタナベ マン」ではステンカラーコートとデニムを用いたシンプルなコーデを発見。ラグランスリーブで仕立てられたコートには、フロント部分にオレンジのカラーアタッチが施されています。こんな風に少しのアレンジが効いた主役アイテムを見つけることも大事だと思います。そうすれば、合わせるアイテムもこのようにバギーなワンウォッシュデニムをロールアップし、ローカットスニーカーをチョイスするだけで様になるんです。

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 これもまた、同じ理屈。主役級アイテムにはやはり、シンプルで対抗するのが大人らしいカジュアルスタイルの鉄則です。



6:TOGA VIRILIS

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 「トーガ ビリリース」では、スイングトップブルゾンを用いた大人っぽいコーディネートを提案。淡いブルー、ネイビー、グレーという近い色味・トーンで構成するとまとまりのあるコーデが完成します。言わば、グラデーションカラーによるコーディネートです。そしてスイングトップにはやはり、タイドアップしたシャツコーデがぴったり。パッチワークによる遊びを施したブルゾンだから、パンツはシンプルにスラックスでOKです。ガラスレザーのシューズでエッジを効かせるあたりが上手いの一言。トーガ、好きですね。



7:SISE

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 夏場のリラックスカジュアルの提案を「シセ」はモノトーンをプッシュ。無地アイテムで構成したコーデは、素材感がキーポイントです。Tシャツはハリのある質の良い素材感を選ぶべきです。パンツはイージーパンツで緩さを持たせながらも、こちらもシワになりにくいテッキーな素材感が今っぽさを醸し出します。足元のストラップサンダルがもたらすスポーティーさを拾い、キャップとショルダータイプのサコッシュを合わせればテイストのまとまりも生まれます。



8:MAISON KITSUNE

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 ストラップサンダルを用いたコーデをもうひとつ「メゾンキツネ」からご紹介します。こちらはショーツに合わせたルックですが、同色のブルゾンをチョイスした重さと軽さのアンバランスさを利用しています。ショーツに対してトップスも軽かったりTシャツだったりするのはあまりにも普通過ぎるし、子供っぽく見えてしまいがちです。このように上はブルゾン×シャツでカチッと見せ、下はショーツ×サンダルでラフに見せるというアンバランスさがファッション性を呼び込みます。



9:ライダース×スラックス

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 ダブルのライダースジャケットはもはや定番アイテムとなった今、あらためて大人っぽくスラックスを合わせて着こなすスタイルにも注目したいと思います。カーフレザーの武骨さに対しウール素材のスラックスで柔らかい雰囲気で対抗するだけで、ラグジュアリーなコーディネートが完成します。シャツを合わせるのもありですが、タートルネックや上質なコットンのカットソーなどインナーはカジュアルに合わせるとバランス良くまとまります。スカーフのアクセントがライダースとのギャップを上手く利用出来ており、エレガントさが際立ちます。



10:ペールピンクという選択肢

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 大人になればなるほど、似合ってくる色のひとつが淡いピンクだと僕は思います。ペールピンクやスモーキーピンクなどの色味は、若さ溢れるコーディネートよりも大人のシンプルさ極まるカジュアルスタイルやドレス感を加味したコーディネートの中でこそ良さを発揮します。写真のように同系のライトベージュなんかと合わせて、柔らかさを効果的に表現しながらもワークウェアのディテールを踏襲したジャケットで大人っぽさを醸し出すのもお洒落かなと思います。



11:ベージュのワントーンコーデ

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 こちらはかの有名なビッグブランドのルックではあるが、ブランド名云々は関係なしにこのベージュワントーンの上品かつカジュアルなジャケットスタイルの手頃さを感じて欲しいと思います。オジさん臭くなりそうで敬遠しがち、という人も多いかもしれませんが、しっかりとサイズ選びを徹底する・素材に気を配り安っぽく見えてしまうものを避ける・パンツのシルエットは細身がベター・レザーシューズだと野暮ったいと思うなら白のレザースニーカーなどで対応する、このあたりに重きを置けば簡単に着こなせます。



12:Brunello Cucinelli

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 最後は「ブルネロ クチネリ」によるシックなアースカラーコーデをご紹介します。イタリアブランドならではの感性が光るこのコーデ、日本人には難しいように思えるかもしれませんが、アースカラーを味方につけるのはお洒落への近道でもあります。特に、30代以上の大人な男性なら逆に若見えだって期待出来ます。ショートトレンチのようなジャケットを使用していますが、ダブルブレストのテーラードジャケットなんかでも代用出来ます。ロンストのシャツをタイドアップしながらも、ミリタリーグリーンのパンツが一気にカジュアルさをもたらします。スウェードの短靴から覗く素足の抜け感が絶妙です。



 こうして見ていくと、大人カジュアルとはかなりレンジの広いものです。なにせ、カジュアルという定義はフォーマル以外のすべてに当てはまってきますから。

 それに加えて自由度もあります。ですが自由な中でも、着こなしたい理想のコーデに向かうためのテイストの方向性、シルエット、素材選び、色のまとまり。これらさえ気にすれば、ブランドなどは関係なく、きっとお洒落に着こなせる筈です。




【ドレス編】

 最後は、ドレス編です。

 スーツスタイル、ジャケパンスタイルにフォーカスしたいと思います。

 ビジネスシーンにおいても、服装の自由度は昔に比べてアップして来ていると思います。ビジカジなるジャンルも存在します。

 ただ、スーツやジャケットスタイルには一定のルールが存在します。そのルールを守った上で、細かなアレンジをすれば日々の服装は一気にファッション性を帯びてきます。

 そんなアレンジ力のヒントになりそうなルック・スタイリングを中心に集めてみました。



1:Vゾーンで遊ぶ

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 まずは、スーツのコーディネートにおいてトライしやすいVゾーンのアレンジ例をご紹介します。レギュラーカラーの白シャツにレジメンタルタイといったようなベーシックなVゾーンも、ビシッと決めればそれはそれはかっこいいものです。でもこのルックのように、シャツはロンドンストライプのタブカラー仕様をチョイスし特徴的な幾何学柄のタイを持ってくれば、ベーシックなネイビースーツに華やかさとエレガントさが生まれます。スーツの色味と合わせるようにすれば、案外簡単にアレンジ出来るのです。



2:アズーロ・エ・マローネ

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 イタリアのダテ男たちのもはや定番テクニックである“アズーロ・エ・マローネ”。AZZURRO=青、MARRONE=茶を用いたコラーコーディネートです。明るめのネイビースーツ・タイの柄で青を使い、タイの地色・シャツのストライプ・チーフ・シューズで茶を使っています。この青と茶の掛け合わせはコントラストやバランスの相性が良く、2色で簡単にお洒落なスーツスタイルが完成します。その色味の範囲は、青ならば水色から濃紺まで、茶ならばライトベージュからダークブラウンまでと幅広く、その組み合わせもいろいろと試すことが出来ます。



3:グレーベースのチェックスーツ

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 チェック柄のスーツをイメージすると、主張が強いイメージがあり苦手としている人も多いかもしれません。しかしこのルックのようにグレーベースのチェックスーツは案外その主張は強くなく、上手く使えば一気に洒落度が増します。シャンブレーシャツの良い意味でのラフさがぴったりマッチしていて、柄目を抑えたネクタイのチョイスも流石です。チェックに黄色が入っているので、近い色味のブラウンの短靴がベストマッチです。ソックスでパープルを覗かせるというエスプリの効いた差し色に遊び心を感じます。



4:ブラウンスーツとベージュの色合わせ

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 ブラウンスーツという選択肢も、ここ数年でお洒落の市民権を一気に獲得したように思います。このルックではツイードっぽい紡毛のスーツを用いていますが、このくらい暗めのブラウンであれば梳毛のスーツでもクールに着られます。そして、ベージュとの相性の良さ。同じ茶系ですから合うのは当たり前なのですが、改めてこうしてコーディネートとして目にすると渋さもあり統一感もあり、品格あるイメージを持たせられます。あえてベージュで差し込んだオッドベストの差し色が効いています。



5:グレーとキャメルの相性

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 こちらはキャメルのコート&スウェードローファーとグレーのダブルブレストスーツの組み合わせ。この2色のコントラストと、上品に溶け合う色の相性、抜群ですね。色気も感じさせます。コントラストという意味ではパッと見でアピール出来る組み合わせなので、ネクタイには柄を用いずソリッドタイにしています。小脇に抱えたグリーンのドキュメントケースという遊びがとてもカッコいいですね。タイの結び方、ソックスの色味など、細かいルールをしっかり守った着こなしでもあります。



6:ARMANI流、スーツとモードの迎合

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 打って変わってコレクションからスーツルックをひとつピックアップ。「ジョルジオ アルマーニ」のランウェイに登場したストライプのダブルブレストスーツは、中に着たジレが裏返しになってようなデザインです。現実的にはなかなかそのままを真似するのは難しいかもしれませんが、3ピーススーツのVゾーンに小襟のシャツというハズしは参考になります。素足を見せる丈感なんかも、ジェットセッターのようなスーツの楽しみ方が出来る人ならば真似したくなります。あくまでも遊びのあるスーツスタイル、といったところですね。



7:TOD'S

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 こちらは「トッズ」のルックブックからピックアップ。シャツと同色のスカーフを使って遊びをプラスしたVゾーン、タイトなダブルブレストスーツというところにフレッシュさと小気味良いモードさが感じられます。さらにはくるぶしを見せながらモカシンシューズを合わせるという遊び心は流石です。これをアレンジして、スカーフをハズし濃紺のソリッドタイに換え、シューズはダークブラウンのダブルモンクなんかにチェンジし、バッグもダークブラウン系のブリーフケースに変えれば、普段のビジネスシーンにおいても応用出来そうです。



8:タイ・靴・ソックス、小物で遊ぶ

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 ネイビーのジャケットにグレーのスラックス、定番的な色合わせによるコーディネートです。サックスブルーのワイドシャツ、グレンチェックのスラックスで色・柄を取り入れて表情のあるコーデにまとめています。そこに、ドット柄のネクタイ、ツートーンカラーのキルトローファー、ネイビーのソックスといった遊び心溢れる小物を組み込み、ベーシックなスタイルを一気にブラッシュアップしています。小物選びはジャケパンコーデにおいて重要なポイントです。



9:ホワイトデニムという選択肢

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 ジャケパンスタイルにデニムを用いることで、一気にカジュアルな装いに。肝心のデニム選びは色合いやシルエットなどいろいろと考えさせられますが、ホワイトデニムをコットンパンツ代わりに使うというのもアリですね。このルックはデニムをチョイスしたことでアジのあるウイングチップブーツも好相性です。ピークドラペルの仕立ての良いジャケットとのギャップもお洒落感を演出します。しかしちゃんとコーディネートされている印象を持つ理由、それはタイ・チーフ・シューズの色合わせであったりチェック柄のジレでカジュアルさを取り入れているから、という点こそ重要なのです。



10:ダッドスニーカーでトレンドを加える

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 小紋柄のネイビースーツに、思い切ってダッドスニーカーを合わせたトレンド感いっぱいのこちらのルック。スーツというものの可能性の広さを感じさせられます。もちろん、品行方正なスーツコーデには不可能なコーディネートですが、シャツにはライトオンスのデニムシャツをチョイスし、リブソックスを覗かせるなどのラフなカジュアルさを持ってして、難なくスニーカーを迎え入れるというさじ加減はとても参考になります。



11:ブラウンでまとめるジャケパンスタイル

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 ブラウンカラーの可能性とは、なにもスーツだけではありません。ジャケパンスタイルにおいても、ブラウンカラーを巧みに使ってシックなコーディネートを構築することも出来ます。こちらのルックは、普通ならばグレーやホワイトのボトムスを選びたくなるところを、ジャケットよりも暗めのトーンのブラウンを選択肢、シューズに向けて暗くなるグラデーションを作り上げています。Vゾーンの爽やかさが際立ち、全身の統一感も感じられます。フラップ付きのパッチポケット仕様のジャケットというカジュアルな点も、このコーデを成り立たせているキーポイントです。



12:パープルカラーの信頼度

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 最後は、スーツコーデやジャケパンコーデにおいて決まったサイクルでといっても良い程にトレンドカラーという立ち位置で決まってもてはやされる、パープル。侮ることなかれ、やはりドレスコーデに色気のようなものであったり華やかさであったりを呼び込んでくれる万能カラーです。一点差し込むようにしては強すぎるので、このコーデのように柄にパープルの入ったグレンチェックジャケットを合わせるなど、他のアイテムとカラーリンクさせると馴染みが良いです。全体を引き締めるように用いた濃紺のタイが良い役割を果たしています。



 以上、いかがでしたでしょうか?

 正直、このドレス編はたった12選では少な過ぎました。

 それほどに、ドレスのコーディネートは奥が深く、ウィットに富み、可能性を秘めています。

 限られた範囲、ルールに乗っ取ること、ドレスコーデの鉄則ではありますが、ファッションというのはその隙間を突くように広がりを見せるものです。

 スーツという、いわばユニフォーム的な要素を持つ洋服をいかにお洒落に着こなすか。いかにその呪縛から解放するか。

 それを考えながらお洒落なスタイリングをする。

 実に面白くて、ワクワクする。

 これが、ドレスの面白さだと僕は思います。




【番外編 2020春夏個人的お気に入りコレクション】

 さて、ここまでのテイスト別に48ルック解説に加えて別枠で記しておきたいのが
「TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.」と「UNDERCOVER」の二大ドメスティックブランドの2020年春夏コレクションについて。

 解説というよりは、是非ともショーのルックを見てもらいたいという単純な理由なのです。

 2つともそれぞれ違った軸で、実にコンセプチュアルなショーを展開しました。僕の中での、2020年春夏コレクションのベストショーですね。


ソロイストはなんと言っても、隠れミッキー!

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コンセプチュアルでハイクオリティーなショーの至る所に隠れミッキー。

この見せ方に加えて、実際の商品のクオリティーやデザインとのマッシュアップにはヤラレました。



打って変わってダークでシックなアンダーカバー。

ヤラレポイントは、さまざまなパターンでアートを表現した技法の数々。

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これまた、アートピース。

パッチワーク、転写、ステッチワークなど多彩な技法で表現されていて、実際に手にとってみるとその手法に圧倒されました。


だいぶ個人的な内容でしたが、

是非ともリンク先でこれら2つのブランドのルックを眺めてもらいたいなと思います。

カッコイイですから。





まとめ

 最後に、こうしてざっくりジャンル分けしながら

 スタイリスト的目線で、これはお洒落!

と思えるルックをご紹介してみて、自分でもとても面白く感じながらまとめることが出来ました。


 コレクションルックや海外スナップは、見たものそのままを自分のコーディネートしてコピーするのは確かに難しい。

 けれども、じっとそのルックを見つめてみてください。

 色合わせ、サイジング、シルエット、小物使い、重ね着、袖のまくりかたやロールアップなどのニュアンス付け、靴の重要性、etc

 等身大のコーディネートにおいて参考に出来るポイントやテクニックがたくさん転がっています。

 ファッション誌のモデルであったり、芸能人の衣裳だったりもそうです。

 良ーく見ると、そこにはたくさんのヒントが。


 そんな見方をすれば、またファッションを見る角度がかわり面白く感じるはずです。

 それを踏まえて、ぜひもう一度このnoteをじっくり見返してみてください。

 

 ファッションをロジカルな頭で解釈していく・紐解いていくというのは、推理小説を読み解くようなおもしろさがあると僕は思っています。


 ありがとうございました。







 


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