売上0円からみえたこと。
縫製業を60年以上している会社で代表をさせていただいてます、綿貫です。
最近は科捜研の男になっております。
今日は百貨店で服を販売して思ったこと書きます。これはこれからアパレルを始める方には少し参考になるかなと思います。
6月の梅雨時期に一週間催事を開催し今回は大失敗と言える売上0円の日がありました。
最低水準の売上に対しこれは科捜研の男として検証しなければなりません。
失敗その1、カラーリングがあり過ぎて逆に決めにくくなっていた。
人間は多くの選択があると逆に選べない、買わないになる。3つくらいの選択のほうが購買率も上がる(ジャムの法則)
失敗その2,VMDが下手過ぎた。照明が調節できない売り場だった。
失敗その3,百貨店のフリー顧客をつかもうとした。甘い考え。
色、デザイン、バックボーンが売れる要素なのではという一旦結論を出しました。
縫製を気にする人はほとんどいないです。どんなにキレイな技法を使っていてもそれが購買に結びつくかといえばなしです。
これは縫製屋としては寂しいですが実際僕も学生の時にそこは全く気にしてませんでした。世に出ているものは大体大丈夫。ということ。
僕らみたいなプロが見れば「あっ残念な縫製じゃん。」とかすぐに分かりますがそこまで気にする人は皆無です。
結局は色であり、デザイン、そして分かりやすい背景(バックボーン)でした。
背景(バックボーン)は例えば「120年以上続く老舗」とか、あの「有名人がやっているブランド」とかついて回るキャッチコピーみたいなのです。
ワクワクするような背景があれば僕も買っちゃうなぁと。
ある程度経験を積むと自分に似合うものが分かってきますからね、色は特に。
僕らは生地の色が本当に多いです。その分全て生地在庫を抱えるので今大変な圧迫。毎月の生地代金で死にそうです。
多くのブランドさんがベージュ系、グレー系、ブラック系、ホワイト系と比較的売れ筋のカラーだけに絞るにはよく理解できます。
うちみたいに少量生産で小回りのきく会社でなければすでに倒産しちゃってますもん。
気がついた事はすぐやるのが綿貫です。
さあ、検証したことで少し見えてきたものがあります。改革ですね。
これだけは忘れてはいけないことがあります。
催事を行う前提として既存の顧客様に直に会えることと新規の出会いを目的として行う。ということ。
今度はギャラリーを借りて失敗を成功に変えてみようと思います。
文/写真・綿貫陽介
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