不正出血「脊髄小脳変性症の母と生きる。」
僕が30歳のころ、母が64歳の時、母のおむつに出血がみられるようになりました。
一度だけなら痔かなと思ったのですが、肛門からの出血ではなく、膣部からの出血でした。僕たち家族は血の気が引く位心配しました。
母はただでさえ、脊髄小脳変性症という進行性の病気を患っているのに、これで子宮系の癌だったら、ダブルパンチというか、泣きっ面に蜂というか。
そんな酷いことになったらどうしよう?
もっと母は悲しんでしまう。。。
もしそうだったら、本当に神様を恨んでやると思いました。
そして、すぐに婦人科の病院に連れていき、
結果を待っている時は、生きた心地がしませんでした。
そして結果は。。。
「老人性膣炎」
というものでした。
閉経後の女性は女性ホルモンのエストロゲンの減少に伴い、膣粘膜は薄くなります。併せて膣内のグリコーゲンが減少し、デーデルライン桿菌という菌がグリコーゲンを利用した乳酸産生ができなくなるため、膣内が酸性にできず、自浄作用が低下し、膣内の環境が悪くなります。
すなわち、膣粘膜が薄くなり、膣内の環境が悪くなっていたため、出血が起きたというものでした。
先生の見解では癌ではなく、命にかかわることではないということ。
その診断結果を聞いた時はホッとしたのと同時に、
病名に老人と名前がついていたので、母と僕は眼を合わせて笑ってしまいました。
すごい心配しましたが、損をしたようでした。
このように、歳をとってはきていたけど、母は一つ一つ問題をクリアしていきました。
あー-もうちょっと長生きしてもらえる!!
と僕は胸をなでおろしました。