主題歌は書かないの?と子供に聞かれた
2つのタイプのクリエイター
クリエイターって好きな事を徹底的に突き詰めた人と、需要を徹底的に分析して自分をそこに合わせた人の2種に分かれるのではないかと思います。
私は好きな事を徹底的に突き詰めたタイプですし、それをずっと続けています。
なので、学生や後進にアドバイスする時も、私の助言よりも自分の好きを優先するようにと伝えています。音楽で抜きん出ると言うのは簡単な事ではありません。他の人が考えない希少なアイデアを生み出す力と、それを具現化し、他人を納得させる技術が必要です。
そんな難しい事、好きでないと無理ですよね?そもそも好きでもない事に人生の大半を捧げる事ができますか?って思うんです。
だから「好きな事をやる以外に道はない」が私の持論です。好きな事を365日徹底的にやるんです。休みなく。好きでないと無理です。
最近書いた劇音楽
NHK特集ドラマ『軍港の子 ~よこすかクリーニング1946~』
松本拓監督作品『晩酌の流儀2』
テレビアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』(大張正己監督)
主題歌は書かないの?と子供に聞かれた
ここ1年ぐらいの作品を振り返ってみましたが、沢山書いてますね。多いなあ。
ところで、家族で配信されている私が音楽を担当した映画やドラマを観るのが、作曲以外での私の少ない楽しみの1つです。
ある日、バーンブレイバーンを観た後、子供に「おとっつぁんは、主題歌は書かないの?」と聞かれました。
(ちなみに、"おとっつぁん"って呼ばれてます。家族で落語をよく聞いているので、その影響です。)
バーンブレイバーンの主題歌のインパクトとか、劇中での効果も凄いですからね。子供としては、主題歌も私が書いたものであって欲しかったのかもしれません。
「同じ作曲家と言っても色々なタイプがあって、お父さんは主題歌となるような、ハッキリクッキリした曲はあまり得意ではないし、書いていてもあまり楽しくないんだよ」といった返答をしました。
続いて、物語に寄り添い、演出する音楽の効果や特徴などについて実例を示しながらあれこれ話をしました。
やっぱり"好き"を徹底的に
私が主題歌に要求されるような曲を書かずに、劇中の劇音楽と呼ばれる類の曲を沢山書いているのも、やっぱり自分の好きを最大限活かせるのが、そこだったからなんだと思います。
"自分の好き"が劇音楽にすっぽりハマった形です。
私の"好き”は現代アートにもハマると思うんで、そちらに進出したいと考えているんですが、とっかかりも掴めていません。
最後に16年前ぐらいに前に書いた曲を貼っておきます。好きな曲です。