デレステ9周年ライブでデレマスの魅力を再確認した話。
『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT FANTASY』DAY2に参加したので、感想をまとめてみます。
今回はデレステ9周年を記念したライブだった。
アニメからデレマスに魅了されリリース当初からほぼ毎日デレステをプレイしてきた身からすると、もうそんなに長い月日が経ったのかと感慨深い気持ちになる。
それと同時にデレステがいつまで存在してくれるのだろうという気持ちも芽生えてきてしまう、9年というのはそれくらいの歴史なのだ。
もちろん楽しみな気持ちの方が大きかったが、正直に言えばそういうネガティブな気持ちを少しだけ抱えた状態で参加したのが今回のライブ。
しかし、その心配は完全に杞憂であった。
というわけで、今回のライブで特に印象に残った点について語っていく。
◯コンセプチュアルなライブのメリット
今回のテーマはファンタジー。
アイドルたちが物語の世界でそれぞれの役職に扮して、巨大な悪に立ち向かう。そういうストーリーの流れの中でパフォーマンスを披露していくという演出だった。
正直に言うと、冒険もののファンタジーという設定はそこまで好みではない。
しかし、今回はファンタジーという設定のおかげで予想外な曲たちがセットリスト入りすることになったように感じた。
デレマスのライブは毎回コンセプトがはっきりしている気がする。
デレマスは膨大な曲数を抱えるコンテンツなので、新曲や人気曲を中心のセットリストのライブにしてしまうと必然的に過去の曲たちが埋もれていってしまう。
しかし、明確なコンセプトを決めてそれに沿う楽曲でライブを構成することで過去の意外な曲にも披露のチャンスが巡ってくる。
今回のライブで個人的に意表をつかれたのは『Great Journey』。
『プリコネR』とのコラボ楽曲という特殊な位置付けの曲ということもあり、ライブでの披露をあまり期待していない曲だっただけに一番驚いたかもしれない。
こういうサプライズが起こり得るという点がコンセプトが明確なライブの利点だと思われる。
◯久川颯(cv.長江里加さん)の活躍
9周年記念楽曲でセンターを務めているということもあり、今回のライブでは久川颯の活躍が大いに目立っていた。
僕にとって久川颯はちょっと特別な存在である。
以前の記事でも触れたのだが、僕がデレマスのライブに興味を持ち始めたきっかけになったユニットが3組いて、そのうちの一つが久川姉妹のmiroirだった。
ライブの魅力を僕に教えてくれた久川颯がセンターのようなポジションでパフォーマンスを披露して全体を引っ張っていく姿を見ると感慨深い気持ちになった。
デレマスを好きでいた期間の蓄積があるからこそ感じられる感情だった気がして、颯を通して改めてデレマスへの気持ちが強くなったような気がした。
◯古賀小春(cv.小森結梨さん)のソロ曲
小春ちゃんのソロ曲がライブ初披露だった。
U149のアニメで誕生した曲で、小春ちゃんのメルヘンでそれこそファンタジーな世界観をよく表した楽曲となっている。
この曲を歌い上げる小森さんの姿がもう完全に小春ちゃんにしか見えなくて、小春ちゃんの世界観で会場を包み込んでいた。
担当ではないアイドルのパフォーマンスにぐっと引き込まれる経験が出来るのもライブの良さだなと感じる。
◯担当・島村卯月(cv.大橋彩香さん)の歌声
もちろん担当アイドルの魅力を存分に味わうことも忘れてはいない。
卯月の魅力のひとつに、大橋さんのまっすぐで力強い歌声があると思っている。
どんなに広い会場でも客席に向かってまっすぐ届いて行く、その歌声が卯月のひたむきな性格にピッタリで島村卯月というアイドルの存在感をひしひしと感じさせてくれる。
今回のライブでもそのまっすぐな歌声を十分に堪能することができた。
とくに『つぼみ』での歌声が最高でした。
◯全員が救われたソルジャー
おそらく今回のライブで瞬間最大風速を叩き出したのは、『Trust me』での二宮飛鳥(cv.青木志貴さん)の登場シーンだったのではないだろうか。
あの台詞の瞬間、会場が一気に沸き上がった。
斯くいう僕も、気付けば喉の奥が千切れんばかりに歓声をあげていた。
それほどにあの瞬間、飛鳥がその場の空気すべてを魅了していた。
今回のライブのコンセプトが飛鳥や青木さんの持つ空気感にとてもマッチしていたと思う。
二宮飛鳥のカッコ良さを引き立たせるには最高の舞台だった。
◯衣装について
今回の衣装は勇者や踊り子、天使等、それぞれの役職をイメージしたものだった。
役職ごとに衣装が違うので、各衣装をじっくりと見比べるだけでも楽しめる公演だった。
僕はレベル3ローワースタンドの前方あたりの席だったのだが、僕の席からだと肉眼でもどのアイドルなのかを識別できるという意味でも、衣装のバリエーションが多いのはありがたかった。
どのアイドルもピッタリな役職が割り振られている上に衣装もとても似合っていたのだが、その中でも特に似合っていたと思ったのが双葉杏役の五十嵐裕美さんの悪魔の衣装である。
モニターに五十嵐さんが映るたびに見入ってしまった。
杏をイメージしたツインテールと悪魔の羽の組み合わせが筆舌に尽くし難い美しさを生み出していたのだ。
そんな感じでバリエーション豊富な衣装に身を包んでいたアイドルたちが、ライブ後半では揃いの衣装で登場した。
個性際立つシンデレラガールズが巨悪を打ち倒すためにひとつになる。
衣装の変化にそういうストーリー性が込められているような気がして、その点でも今回の衣装は素晴らしかった。
◯この先の10年へ
冒頭にも述べたようにこのライブを観る前まではデレステの未来に僅かばかりの不安を抱えていた。
近い未来に終わりがくるかもしれない。
そんな僕の気持ちを、今回のライブでシンデレラガールズがぶち壊してくれた。
勇者たちが悪を打ち倒すのと同時に、僕の心に巣喰う不安という名の敵も打ち倒したのだ。
そんな素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた直後に発表された、デレステ10周年ツアーの開催決定。
シンデレラガールズは終わらない。終わらせない。
そんな強い意志を感じた。
これからもシンデレラガールズは力強く歩いていく。自分の足で。
そんなシンデレラガールズをいつまでも見届けたい。
10周年を越えて、さらにその先の10年へ。
今回のライブはそんな夢を見させてくれるくらい素晴らしいライブだった。