プリキュアから学ぶ「自分を大切にする」ということ。

日曜の朝はプリキュアを観るのが日課です。

僕は、一昨年に放送していた『スタートゥインクルプリキュア』からプリキュアシリーズを観はじめました。

好きな声優さんが出ているという理由で観はじめたのですが、いつの間にかこのシリーズの素晴らしさに魅了されていました。

子ども向けアニメということもあり、作品を通して強いメッセージが込められていることが多いプリキュア。そのメッセージが、自分が子どもの頃に観ていたアニメとは少し変わってきていることに気付きました。

最近で印象的だったのは、前作の『ヒーリングっど♥プリキュア』のとある回。主人公の花寺のどかちゃんが、自分を散々苦しめてきた敵であるダルイゼンというキャラクターから助けを求められるシーンがありました。困惑するのどかちゃんは悩みに悩みんだ末、自分を苦しめてきたダルイゼンにはっきりと「私はあなたを助けない」という宣言をしました。

これまでに描かれてきた子ども向けアニメの主人公ならば、どんなに悪い奴でも困っていたら助けるというのが常識だったでしょう。しかし、のどかちゃんは自分を苦しめる存在を断ち切るという判断をしました。自らに迫る悪から逃げること、切り捨てるということの大切さを教えてくれたのです。それは即ち、自分を大切にするということです。

現在放送中の『トロピカル〜ジュ!プリキュア』でもその傾向が見られます。

プリキュアたちが初めて変身する回では、その動機が丁寧に描かれます。そこにメッセージが込められているのですが、「自分を大切する」という要素が含まれていることが多いような気がします。

涼村さんごちゃんは「自分がかわいいと思うものを信じる」ことでキュアコーラルに変身しました。自信を失っていた一之瀬みのりちゃんは「自分を信じなさい」という言葉を掛けられてキュアパパイアに変身しました。どちらにも共通するのは、プリキュアに変身する過程で自己肯定感を持つことの大切さを伝えているということです。

昨今は先の見えない世の中で精神的に苦しい思いを抱いている人たちがたくさんいると思います。そんな世の中だからこそ「自分を大切にする」ということを子どもたちに伝える必要があるのかもしれません。プリキュアは今の世の中で大事なことを教えてくれる素晴らしい作品なのです。