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【後半】2024年 ヘビロテシングル
こんにちわたがし、綿菓子かんろです。文字を書くのも好きなのでこのシリーズを書いてみたら、予想を上回る反響をいただいてびっくりです。私は周りの人がどういう音楽を聴いているのかも気になるし、その人がその音楽に対しどういう感情で聴いているのかも気になるので、みんなと、もっと気楽にこういう好きな音楽の話をできるようになったらベリハピです🍓💖
私の好きなアルバム!とかシングル!をまとめて一枚の画像とかで発表するまではイケるけど、一つ一つの楽曲にそこから先の感想を書くのってちょっと難しいですよね。私も苦戦してます、が思ったことをそのまま書いているだけです。だからそれは違うだろ〜!的外れだろ!みたいなことがあっても、心の中に留めておいてくれると嬉しいな。では、後半もよろしくお願いします。
Wine(feat.창모)/ SURAN
韓国のシンガーソングライター、〝シン・スラン〟とラッパー〝チャンモ〟のデュエットR&B。王道なR&Bのナンバーだと思いますが、群を抜いてメロディアスすぎる。BTSのプロデューサーでもあるSUGAがプロデュースしたこともあり、トラップやフューチャーベースの要素が強いです。
この曲自体流行ったのはだいぶ前ですが、これも永遠にリピしてる。スランさんの歌声のレパートリーの多さにびっくり。甘い声から張り上げる力強い声まで変幻自在です。
Piano Sonata No.5 in F-Sharp, Op. 53 / Alexandre Scriàbine
アレクサンドル・スクリャービン氏が作曲した単一楽章のピアノソナタ。ロマン派ソナタの中で一番好き!幻想的だけど超絶技巧を必要とする作品。ロマン派後期のような神秘和音が多用されているのが特徴でほぼ無調性音楽。(一応嬰ヘ長〜変ホ長で結ばれている)序奏への帰結が美しい。
ソナタ形式で、序奏と三つの主題があります。緩やかで落ち着きのある第三主題も好きだけどやっぱり躍動感と神秘和音で攻める第一主題が好き。あと音の粒立ちが明瞭な方が好きなので、グレン・グールド版を貼りました。
Cliches / Cloudberry Jam
渋谷系と同時期に流行の波が来たスウェディッシュポップです。クラウドベリージャムから、疾走感のあるナンバーを紹介します。VerseのGm7→Ab7→Am7→D7の動きがシンプルだけど本当にかっこいい。こりゃあギターバッキングが映えますね。パーカスが刻むリズムも爽快で気持ちがいい。一緒に踊っちゃう。
メロディセンスも勿論あるのですが、ブラスとハモンドのフレーズも洒落ています。学生バンドっぽいノリなのに歌唱も演奏も作編曲もプロ。
パノプティコン(立椅子かんな Remix) / 立椅子かんな&r-906
原曲はまさに自分という存在への冷ややかな俯瞰を描いた無機質で冷たい印象ですが、こちらはサビ展開後めっちゃロックな印象になります。クランチギターやウーアーコーラスが入って疾走感がよりプラスされた感じです。
リリースカットされたスネアが心地いい。脳に響くキックも最高。やっぱボカロとドラムンベースの相性もええんよな。サブベースごりごりのベースも好きです。スマホと無線イヤホンの環境で聴いたらルートが何かわからんくらい。
You Me and Ethel/ Street Walkin' Woman / マリーナ・ショウ
名盤きちゃー!この曲が入ったアルバム、名曲しか入っていません。ジャズ・ファンクのバイブル。冒頭から3分間、男女の会話が続きます。訳分からんトラックだと思ってここで振り落とされる人もいるかも。会話も普通のナンパだと思っていたら衝撃的な展開です。
力強く爽快なファンクからゆったりしたスウィング、そしてまたファンク…と目まぐるしくビートチェンジがおこなわれます。高速のスラップベースとコンガの刻みが楽しすぎるんじゃ。
Phantom Joke / UNISON SQUARE GARDEN
私にも邦ロックばっか聴いてイキってた時代がありました。でもユニゾンはずっと聴いてる。田淵さん色々な意味でやばい。こちらの曲はメンバー3人いわく、"ユニゾン史上最速で尖った曲"であるそう。他にも尖った変態曲はたくさんあるだろ。でも確かにそうです。
4/4と3/3を行き来する変拍子。引っかかりというか、リスナーを「ん?」ってさせるリズムの取り方。でも流れとしては自然で、4/4への帰結も違和感ない。これ試しにドラムで叩いてみたらスティック飛んだ。無理。
毒/ 長谷川白紙
このアルバムといえば草木が有名ですが、この曲も有名だよね。へるふぇんが休憩がてら採譜してた。ジャンルとしては多分ブレイクコアで、MVではめちゃ激しいジャングルビーツに合わせておもちゃ達が動きます。かわちい。
楽曲としての情報量がとにかく多いです。でも抜きどころが上手で、ボーカルとエレピのみの休憩所があって落ち着く。間奏のフリージャズっぽくなるトラックが好き。定位があっち行ったりこっち行ったりで浮遊感マシマシです。
Sweet Lorraine / ステファン・グラッペリ
スタンダードのカバーをここに来て初めて挙げましたが、なんとこちらジャズヴァイオリンです。クラシックの評価も高いですが、やはりグラッペリといえばジャズ。ヴァイオリン・ギター・ベース、弦楽器のみのトリオです。
グラッペリのスウィング感、穏やかな表現にこのナンバーめっちゃマッチしてます。ザ・北欧〜でなんかディズニー行きたくなる。ジャズヴァイオリンって中々珍しいんですよね。
颯爽と走るトネガワ君 / ゲスの極み乙女。
川谷絵音ミュージックの中では珍しいストレートなポップス。Aメロやサビの独特な音節が癖になります。普通に本家のトネガワが好き。Intro-A-B-C-Endingのワンコ構成で2分という短尺。
タイトルに『颯爽』とある通り疾走感のあるアレンジ。ファンキーなブラスが目立ちがちですが裏のエレピも結構色んなことしてる。賛否あるゲスですが、メロディセンスは本当に光るものがある。唯一無二。
罪の香り / 藤井風
ご本人のライナーノーツから少し引用させていただきますが、『プログレ、ジャズ、ラテン、などいろんな香りの漂うサウンド』。まさにその通り、パッション溢れるブラスが特徴的です。
イントロとエンディングのユニゾンが気持ちいいですね〜!前述した通りプログレロックっぽい一面もありつつ、サビのメロは超キャッチー。前半の記事で紹介したKIRINJIの「癇癪と色気」ほどアダルティー全開ではありませんが、〝誘惑〟をしっかりアレンジで表現しています。お上品。
タペタ / ウ山あまね
尖り枠。サウンドデザインが好き。ボーカルのフォルマントの調整がかわいい。前半で取り上げた君島大空さんや、佐藤優介さんとかそっち系のサウンドみを感じる。ポップスなんだけど歌が主役じゃないというか、ハーモニーとリズムの方が前に出てきています。
2Cの展開とか、もちろんメロが際立つ所もあります。でもいつの時代も歌モノって、歌を引き立てないと!っていうアレンジが多かったから、最近こういうポップが流行りつつあって、新鮮で楽しいです。☺︎
絶対的な関係 / 赤い公園
ア〜!宮本茂男の音〜‼️パンク色強めのゴリゴリマスタリング。最高。わずか100秒の曲ですが、長さに比例しない満足感があります。リリックもサウンド面も刺激的な楽曲。一応ポップスのアルバムだよね!?こんなハードコアっぽいのやるんかい、と最初びっくりしたけどこのアルバム『赤飯』だけでポップな恋愛ソング、ダークなメタルロック、色々な顔があります。
『赤い公園』はそういうバンドです。1で100を楽しめます。解散は残念だけど、聴くべし。
ラ・モーレ・クモナイ / 太鼓の達人
なんかすごく見知った人がこのアルバムの別曲(ブンパソング)について書いてた気がする。こちらは太鼓の達人オリジナルソングの“キテレツ”な楽曲を集めたアルバムです。例に漏れずこの楽曲も、奇天烈。元々はフルVer.が別に有り、それは塊魂のBGMだったみたい。納得。好き。
掴みどころのないメロディで、曲調としては一応スウィングジャズだが超独特な変拍子。トップもスキャットも全部架空言語らしい。(この前クモナイ裏ACでやっとクリアしましたー!)
冷ややかな情景 / Lamp
minuanoに続きLampも紹介します。AGtとVoのみの落ち着いたバラード調から始まり、展開後は爽快なサンバになります。榊原さんの甘い歌声と染谷さんの軽快な歌声のデュエット、正解でしかない。
Lampの楽曲すべてで思うことですが、やはりコードの手数がすごい。本場ブラジリアンの進行も踏襲しつつ、難解なメロディにマッチしたコードが付いてる。手癖じゃないのが信じられない。
Loop with Tomggg / さとうもか
良いメロディの曲を挙げてください、って言われたら真っ先にこれが思い浮かぶ。さとうもかさんの不器用そうで優しい歌声、Tomgggさんのかわいいカラコロとしたサウンドがマッチしてます。さとうもかさんはメロとメロの空間を作るのが本当に上手で、その合間にパーカッションやFXなど、適切な音色を入れ込むTomgggさんもスゴい。
Tomgggさん、あなたのサウンドが好きです。一生昔のSelf Remix動画みてます。
neko*neko / 日向美ビタースイーツ♪
私、もしかして渋谷系紹介botになっている〜〜⁉️軽快で可愛らしいスウィングです。アレンジは誰かな…?ササキトモコさんかな…?って思ったら、ササキトモコさんだった。あと何でこんなキャラに忠実な歌詞思い付くんだ(謎)
裏に入ってるクローズリムが可愛い。オブリで入ってるピチカートも可愛い。とにかく可愛い&スウィングの技巧が詰まった楽曲なのでひなビタファン以外も聴いてください。
Cosmic Sensitivity / THE BLDS
『熱源475の方角に俺の人生があった。』
これはMVを観てほしいですね…仙台のステキな三人組から成るバンドの楽曲です。ファンク、ソウルやら色んな要素を詰め込んだポップで、楽曲だけ聴けば大変爽やかです。ギターのリフが気持ちいいね!意味ありげで全くない歌詞も、不時着した三人の宇宙人たちの行方も気になります。
あっ、MV観ちゃいましたか?じゃああなたも一緒にCosmic音頭踊るしかないですね🕺💃
相反と表 / V/R Converters
コンコン♪から始まるイントロが印象的な楽曲。意味わからん拍子、コードワーク(褒め言葉)から連なる楽曲。ボーカリストすごい。
練りに練られたハモリが美しい。作曲者の対旋律的思考が全面に出ている。二人の正反対な声がこの曲の表情を作っているよう。前半のフリーっぽい雰囲気→後半のアニソン的展開の緩急が楽しい。作編曲者、こんなに様々な手数を披露して、脳みそが無くならないことが不思議。
舞台の上で / 松木美定&浦上想起
前半で松木美定ソロの楽曲を挙げましたが、こちらは浦上想起さんをゲストボーカルとして呼んだデュエット楽曲。生のホーンセクションがいい仕事をしているジャズワルツです。
松木さんの作曲者コメントを要約させていただくと、「壮大な深夜おさんぽ」です。本当にこれを聴きながら夜道を歩くと、本当に只のお散歩が色付いていくような、明かりが灯されるような感覚を得られます。深夜の住宅街で踊ってる。
芸術家ハピソライ / 新津由衣
シンガーソングライターの新津由衣さんの楽曲。この曲は、何度も私の創作の手助けをしてくれた大切な曲です。ダイレクトには伝えないけど、きっと新津さんの創作に対する苦悩を描いている楽曲だと思う。穏やかで綺麗なボーカル、劇伴のような壮大なアレンジに思考が行きがちだけど、裏で細かく刻んでいるトラップのリズムがバランスを取っていてとにかく感動。
『傑作』なだけあって、本当はアルバム単位で紹介したい。アルバム部門があったら絶対書く。
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お疲れ様でした!ここまで読んでくれた人は、果たしているのか。かなり長々となってしまったし文章も稚拙なので、不安要素も多々ありますが、これを機に見てくれている人の好きな音楽の幅が広がればなあ…と思っております。
好きなものを共有する時間って、何より楽しいと思う。これを書いてる時のわたし、本当に生き生きとしていて元気だった。今も元気です。活力を取り戻しつつあります。
新津由衣の楽曲紹介の最後にちょろっと言ったけど、筆が進みそうならアルバムverも作りたいね!と思いました。
これからも末長く、よろしくお願いします。みんなの音楽が大好きです。
綿菓子かんろ