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HARICOGRAPHY_2021 SPRING Flyer
2021年春になり年4回発行しているこの張子パンフレットも一周年を迎えました。昨年から続くコロナ禍はいまだ終息の兆しも見えませんが、それでも相変わらず季節は巡り、人も含めて自然は変化していくのだなと、張子制作の合間に近所を散策しては思う日々です。
そんな春ですが、正月からゴールデンウィークにかけて、様々な季節行事があります。七草粥を食べ一年間の無病息災を願う「人日(じんじつ)の節句:1月7日」、春分の前日に豆をまき厄除けをする「節分:2月3日頃」、お雛様を飾り女の子の健康を願う「上巳(じょうし)/桃の節句:3月3日」、菖蒲(しょうぶ)湯に入り邪気を払い、鯉のぼりを飾って男の子の出世を願う「端午(たんご)/菖蒲の節句:5月5日」など、春には様々な行事が日本各地で目白押しです。なんという忙しさ...!
これは個人的な見解ですが、稲作が人々の生活の軸にあった頃、寒く厳しい冬を乗り越えるため、にぎやかな行事で邪気払いをし、命の無事を願い、その年の豊作を左右する田植えにそなえ、神事などで心を整えていたのではないでしょうか。一方、稲作中心の生活から様変わりした現在も、疫病や災害や政治状況など、暮らしにまつわる願いは今も昔もそれほど変わりはないかも知れません。大変な日々ではございますが、今年も一年の無事を祈りつつ健やかにお付き合い頂けますと幸いです。
HARICOGRAPHY 渡部剛(2021年2月 昼はメジロが飛び回り、夜はかぐわしい香りのする梅が咲き出した西荻窪にて)
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