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生き残る歯科医院

先日、大規模な歯科医院のリニューアル工事を見つけてしまいました。
おそらく土地だけで200坪以上、延床面積900平米を超える大規模な工事現場でした。
圧巻ですね!
たまたま見てしまったから仕方ないのですが
やっぱり大規模な歯科医院を見ると
「私の小さな歯医者は大丈夫なのだろうか。やっぱり規模が必要だったのでは」
と考えてしまいます。
今の歯科のトレンドは大規模化による経営の効率化ですから。
それと真逆を進んでいるので、ちょっぴり不安がよぎります。
小心者ですね。

企業も歯科医院も、人間が考えたものなので生物に似ているところがあります。
生物は環境が安定していると巨大化する傾向があります。
南極とか深海など、環境変化が極端に少ない極地では生物が巨大化しやすい。
クジラとかダイオウイカなどがそうです。

逆に環境の変化が大きいと小型化する。
さらに環境の変化が激しくなると、生命活動を最小限にして耐えるようになる。
冬眠や乾眠、芽胞化、種子なども一種の耐性であり、生物によっていろいろです。

巨大であること、強いことは、それを維持するだけの巨大なエネルギーが必要になります。
環境の変化が大きくなると、いつエネルギーが枯渇するかわからない。
巨大化は安定的にエネルギーを確保できる前提で成り立っています。

企業の倒産は「使い過ぎ」に原因がある場合が多く、売り上げが低いことではありません。
実際に近年の企業の倒産をみると、売り上げが過去最高で倒産している企業が目立ちます。売上上昇ペース以上にコストが上昇しているからです。

私の歯科医院は、鷹が獲物を仕留めるように瞬発的に巨大な利益を出す歯科医院経営ではなく、
渡り鳥が空を滑空して大陸横断するように、最小限のエネルギーで効率化を最大化させるよう努力しています。
3年くらい患者さんが全く来なくても、冬眠するように生存できる低エネルギー体質です。
生き残るための経営です。
いっぱい儲けることも正解ですが、潰さないことも正解です。

チミチミした生き方が功を奏するか、ガバガバ使うことが正解なのか。
未来のことはわかりません。


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