破滅へのイントロダクション
わたしがどんどん借金に近づいていく話。
前回のパートナーの話がこちら。
わたしは、自分の意見がすごく小さくなっていることに気がついた。
今まで趣味だと自慢できていたゲームもいつの間にか全然集中できなくなって、スマホで簡単に遊ぶくらいが精一杯というか。ここ数年は夢中になるものが見つからなかった。
それでも、パートナーと過ごすのは楽しかったし
美味しいものを食べてたくさん旅行にも行った。
最後に長くお付き合いしたその方は
旅程を考えるのが好きで上手で得意だった。
本当に名プランナーだった。
陸続きの国内旅行ばかりだったけど
すごく楽しかった。
…はずだったが、わたしから別れを選んでしまった。
わたしには、特性なのでは?と思っていた
過剰に面倒くさがりな部分がある。
彼といると、甘えからか自分で少しも動かない。
行きたいところは行きたいと言って待てばいい。
運転もしてくれるしプランも考えてくれる。
どんどん1人で行動しなくなって、1人で過ごす週末は、自宅の隣にあるコンビニすらも遠く感じ、一歩も外に出ない生活を送ることが多かった。
絶対に甘え。甘えなのだが逃げられない。
動きたいと思う時でさえも、なぜか足枷を付けられているかのように身動きが取れない気持ちになる。
これはどのパートナーといても感じたことのある
自分の中の勝手なイメージだったけど、わたしは常に自由に羽ばたきたいと思い、パートナーはいつもなぜか、羽を奪う存在に感じた。(足枷どこいった)
一緒にいる限り、ずっとこの温かい泥濘からは出られない。
それでも良いと何度か思ったものの
今年の夏、とうとう決意してお別れした。
一生を共にする予定でずっと過ごしてきたので
簡単にさよなら出来たわけではなかったけど
わたしの意思を尊重してくれる優しい人だった。
わたしは羽を手に入れた。
だけどそれは、わたしをすぐに破滅に導いてくれた。