THE W 2024

 THE W終わりました!今回初めてWについてnoteに書きたいと思います。ネタの感想をつらつら書くだけです。忠犬立ハチ高ほどの文才はございません。ご了承ください。


①やました

 トップバッターは大阪から彗星の如く現れたやました。ABCお笑いグランプリで決勝に進出し、真輝志とのユニット「ヤマシタマキシ」でM-1グランプリ準々決勝にまで上り詰めた実力者である。卒論ぐらいの文字数を4分に詰め込んだかのようなしゃべくりコントだったが、トップバッターだとハイスピードすぎるし、すぐお腹いっぱいになってしまってキツすぎるような気がした。Bグループの4組目ぐらいがちょうど良い。去年のトップバッターがまいあんつでとにかくギャグで場を盛り上げてあっためた感じがとても良かったので、1組目として見るなら馬鹿馬鹿しいネタが良いのかもしれないと思った。ネタは面白いが、出順の問題。

②ぼる塾

 2組目は2年連続で酒寄さんも含めた「完全体」で決勝に進出したぼる塾。今回は漫才ではなくコントで挑んできた。ぼる塾のコントは初めて見た。4人のキャラクター・役割がしっかりあって、それでも田辺さんはちゃんと田辺さんだし、あんりはちゃんとあんりだった。吉本新喜劇みたいな古典的なシチュエーション・展開で、文化祭の劇とかだったら一番大爆発するようなネタだったが、やましたのワードの刺し方だったり、技には及んでないのかなと感じた。


③にぼしいわし
 
 3組目は先日の細かすぎて伝わらないモノマネで準優勝し、勢いに乗るにぼしいわし。「シャネルの紙袋の中におばんざいが入っていた」という体験談から「おばんざいも売っているシャネルの店」というコントへ導入していく漫才。面白かった!まず関西人ではない私からすれば「おばんざい」というワードが面白くて、そこから「お惣菜」更には「デリ」とまで言い直すいわしが面白くて、「シャネルのマークは炊いた南瓜ではなくて、天ぷら」で一気に場を掻っ攫っていった。「南瓜」も「炊く」もワードとして面白い。でも国民投票はぼる塾に入ってたよな。


④もじゃ

 もじゃも細かすぎて伝わらないモノマネに本間キッドと出てましたね。完全に初めましてだと思ってたけど見たことあった。もじゃのネタは回収車で家電やバイクだけでなく奥さんや子供やペットも回収していくというネタ。風刺?狂気もあるんだけど、角刈りに点々のヒゲ、回収車のマイム、「型が古い」「大切にするよ」などのパワーワードたちはゆりやんやあぁ~しらきに通ずるような味付けの濃い馬鹿馬鹿しさがあった。だけど繰り返しだから単調で、にぼしいわしには勝ててなかったかなと思った。

 Aブロックはにぼしいわしが勝ち上がりましたけど、私もにぼしいわしかなと思いました。



⑤レモンコマドリ
 Bグループの最初はレモンコマドリ。数日家をあけるので、ペットのえんぴつ(名前は冷蔵庫ちゃん)を預かってほしいという漫才。これは私にはハマらなかった。えんぴつに冷蔵庫という名前をつけて飼っている、河川敷を散歩させているという狂気よりも、ツッコミの方のキャラクターに頼ってしまっているし、後半の発展もあまりなかったかなと感じた。


⑥おかずクラブ
 次はイッテQでお馴染みのおかずクラブ。テレビでネタを行うのはかなり久しぶりらしい。叶姉妹みたいなセレブの姉妹のコント。こちらも「炭酸水」という言葉に頼りっきりで昔のおかずクラブのコントと比べても面白くないかなと思った。でもやはり、平場の強さは圧倒的だった。コントのキャラで平場も突き通す強さ。驚異的な憑依。


⑦紺野ぶるま
 母となり5年ぶりに決勝に返り咲いた紺野ぶるまのネタは会社の受付というコント。実年齢を活かしながら、若い社員とのジェネレーションギャップに翻弄されつつ、長い人生経験で困難を凌いでいく構成。私も24歳なのでわからないボケもあったが、最後の韓国語で対応していく場面とか構成がめちゃくちゃしっかりしていて面白かった。


⑧キンタロー。
 Bグループラストは最近またブレイクしているキンタロー。こんな面白い人が決勝初進出なんですね。ネタは婚活アドバイザーという設定はありながらも、後半はそれガン無視でアンジェリーナ・ジョリー、松本まりか、北大路欣也、サザエさんの中島、でドッスンで締めるという今のキンタロー。の武器を繋ぎ合わせたモノマネネタ。勿論面白かった。だがさらば森田が言っていたように「ベストアルバムを見せられてる」だけでじゃあ2本目どうするんだろうとかを考えてしまった。
 国民投票が入った組がずっと落ちているのもやはり国民は笑った組に投票しているのに対して、審査員は構成をしっかり見ているからなんだなというのが、ここで如実になったかな、と思った。

 Bグループは紺野ぶるまが勝ち進んだ。一番笑ったのはキンタロー。だけど、紺野ぶるまに投票したい(すべき)かなと思わせる内容だった。


⑨忠犬立ハチ高
 Cグループの1組目は忠犬立ハチ高。国会で与党議員に対して、明らかに蓮舫をモチーフとした野党議員が質問で詰めていくという、上智卒で東大のインカレに入っていた彼女達の知性を感じさせるコント。と思いきや、野党も細マッチョに食いついて一気に国会は崩れていく。野党も駄目なんかい。風刺?「具体的には松潤が好き」「いつの松潤が好き?」「ナラタージュ」…ナラタージュで一気に心を掴まれてしまった。「いつ潤」が今大会の瞬間最大風速だったと思う。面白かった!


⑩エルフ
 次は優勝候補筆頭のエルフ。酔ったギャルが歌舞伎町で助けた鳩が家にやって来るというコント。ネタを作っているのはギャルなんだけど、おバカな方に走らずずっとしっかりしたコントを演じられる。これが荒川の強さなんだけど、後半の追い上げ、捲り方は忠犬立ハチ高の方が勝っていたかなと思った。でも国民投票はエルフなんだ〜とも思ったりした。あと、電飾ってちょっとズルい。


⑪足腰げんき教室
 Cグループ3組目はフジテレビ「ハチミツ!」のレギュラーでおそらく今大会最年少のうちだすぺしゃるはーたみんが暴れ回る足腰げんき教室。レンタル彼氏を題材とした漫才だったがアンガールズ田中の言っていた通り、後半置いていかれてしまったかなと思う。後半の爆発力がなかったし、4分を長く感じてしまった。結果、忠犬立ハチ高に満票で敗れてしまった。


⑫河邑ミク
 ラストは森本サイダーとのユニット「ミクミクサイダー」で細かすぎて3位となった河邑ミク。裁判の傍聴席に宮本亜門がいて、どうにか爪痕を残したいというネタ。「亜門見るな!」「亜門に言うな!」とかちゃんとツッコめるネタではあったが、コントじゃなく演技に振り切りすぎなのかなと思った。

 Cグループは河邑ミクも満票で破った忠犬立ハチ高。無名のコンビが最終決戦に行けるのはアツい。


 最終決戦は、にぼしいわし→紺野ぶるま→忠犬立ハチ高と、ABCの順番通りとなった。


①にぼしいわし
 にぼしいわしの2本目はアイドルのうんこについての漫才。「アイドルは一生うんこをしない」のではなく、「アイドルはアイドルになった瞬間うんこをしなくなり、卒業したらまたうんこをしだす」というのが、私にとっては新視点で「熱愛報道が出たから辞めるんじゃなくてうんこをしてしまったからアイドルを辞める」理論はとても面白かった。また、4分間でこんなにうんこって言えるんやみたいな単純な面白さもあったけど、1本目のシャネルのおばんざいと比べると見劣りするのかな〜と思った。


②紺野ぶるま
 対する紺野ぶるまは、1本目に続くコントを演じた。受付から総務部に異動になってしまった「たまきふるよ」がそこでもお気に入りを見つけるネタ。1本目は「フル◯ン」でしたけど、2本目は「タマ◯ン」。紺野ぶるまは結婚して子供が出来てもネタにちんこを放り込んでくるのである。R-1だと1本目と2本目が繋がってるのはあるけど、THEWだとそれは良くない気がした。


③忠犬立ハチ高
 忠犬立ハチ高の2本目は官能小説を書いてきたという漫才。季節の描写は見事なものの、肝心な性の描写は「ロケットおっぱい」などてんで駄目で、最後はいじわるばあさんが出て来て昔話のように終わる。これも後半の盛り上げが見事で、漫才・コントともに素晴らしいネタを見せてくれた忠犬立ハチ高が優勝かなと思った。

 うんこvsちんこvsおっぱいとなった最終決戦、その前には足コキもありましたけど(後藤が噛んだ瞬間の足腰げんき教室の「えー!」の咄嗟さが面白かった)、にぼしいわしの優勝となった。直後、Aマッソの加納が「にぼしいわし優勝したけど、オダウエダの時みたいに、それだけは絶対なかったよなって炎上してるで」みたいな動画をキウイチャンネルで出していたが、その素早さ具合ともう既にテロップがついていることを考えれば、事前ににぼしいわしが優勝した時用、準優勝した時用、3位だった時用に動画を撮影したと思われる。し、別にネットは「にぼしいわしだけは絶対にない!」ということではなく、更には国民投票にも触れず、最終の3組のネタが全て下ネタだったこと、そして一番は「足コキげんき教室」で熱狂していた。







 

いいなと思ったら応援しよう!