司法試験民訴H25答案構成
上が初見の答案構成
下が趣旨等を見て書いたものです
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・良かった点
遺言無効確認の対象の適切性を肯定した判例と本件の差異を覚えていた
第三者の法定訴訟担当者としての当事者適格は管理処分権によって基礎づけられることを覚えていた
遺言執行完了後は管理処分権が受遺者に移転することから当事者適格を失うということに気づいた
相続の要件事実は覚えていた
弁論主義の書き出しもよい
既判力の客観的範囲→作用から書いたのは実感でも褒められていた
・悪かった点
過去の法律行為の対象適格性が否定される理由から論じるべきだった(変動している可能性があるからこそ適格性がないのが原則)
「相続」による「特定財産の取得」を主張する者が主張すべき請求原因が問われているのだから、「相続」の要件事実だけじゃなくて「特定財産の取得」についての請求原因事実も述べなくてはならない(これができてないと次の設問が解けない^^)
弁論主義のうち何が問題となっているかが問題から読み取れていない(本件は主張共通の原則←Gの主張とJの主張を要件事実的に分析して、一部認容である共有持分権に基づく限度での移転登記請求権の要件事実と比較すれば気づけたと考えられる)
設問4はHの上記主張(既判力が作用するから共有持分の取得を主張できない)に対する法律上の主張をH10年判決を参考に立論するように求められている→信義則を使って遮断効の範囲を制限しろということ→Gの主張が信義則に反しないこともそうだが、Hが前訴の既判力を援用すること自体が信義則に反するということの方がメインだと考えられる→Hも前訴の反訴が棄却されているから単独所有権は有しないうえ、Gの共有持分権を否定することは前述の請求原因のうちFの所有権取得を否定することとなり、Gが前訴の反訴で行った主張と矛盾するため、信義則に反するといってよいということになる
・感想
問題多すぎだろ
弁論主義は要件事実をきちんと考えないと解けないようになってる
相続の要件事実書いて満足しちゃったけど相続で何の権利を承継するかが大事なのであって相続はおまけの主張→メインの権利の発生原因・取得原因についてきちんと考えないといけない
当事者適格とかも結構抜けてる
第三者の法定訴訟担当者としての当事者適格は応用効きそうだから覚えよう(訴訟物たる権利義務の管理処分権によって基礎づけられる)