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アカデミアの底辺にいる俺に起こった”金の切れ目が縁の切れ目”の実話

久しぶりの更新が何とも気分の悪い呟きになって申し訳ない。

ただ、俺もこればかりは不特定多数の場所に書く重さを認識しているからこそ再度自分を見つめ直せるし、何よりも他人からの意見が欲しいと思って、最近は閲覧しているだけのこの媒体に反響を求めたいと思った。今回の記事に対しては、あなたの意見が切実に欲しい。俺が論理的に支離滅裂だったら遠慮なく叩いてもらって構わない。いくら俺が事実を述べようとしても、俺の目線からの解釈、感情は取り除けないので、俺のバイアスがかかりまくりだということは意識してほしい。俺が今回疑問を呈するテーマは、”金”だ。社会人経験はないので、俺のケースはよくある甘い部類に入るのかもしれないし、俺の現在所属する業界全体を抽象化できる話ではなく、1つのケースにすぎないということに留意して欲しい。また、日本社会では浮いてんなーと感じることが多いので、きっと最後まで文章を中立な立場で評価してもらった方からは「お前が100-0で悪い」というご指摘を受けるのかもしれない。でも、人と真正面から揉めたことそれ自体が7年ぶりくらいなので、自分の中では一大事なのであった。

まずは簡単にバックグラウンドから。
俺は大学の学部を卒業して、次は大学院に行く予定である。その間に数カ月のギャップをあることを知った今のボス(彼には本当に頭が上がらない。よって、以下の話は、ボスに一切言及していないということはお伝えしておきたい。)に研究補助という形で雇ってもらって、アカデミアに片足を踏み入れることになった。今年の月初から働かせているので、かれこれ10カ月弱は底辺労働者という形で気持ち良く働かせてもらっていた。ただ、それは所詮はバイトの最低賃金が保障されていることが裏にあるからなのかもしれない。俺は今のボスに関しては、契約する時に最低賃金にしてくれと俺から願い出た。俺は修士すら取ってないアカデミアではゴミカスだし、学部ですらも飛び抜けて頭が良かったわけでもない。要は、俺の自分の能力に対する理解が完全だとすると、そこから自分の能力を総合的に鑑みて公正賃金的なものを算出し、その欲している額の受給は、比較的譲れないと考える個人である。具体的に言えば、俺は今の能力がアカデミアでは底辺だと理解しているから、能力に相応しくない最低賃金以上を受け取りたいと思ったことはない。ただ、それを大きく下回る不当賃金を飲むつもりもない。それなら辞めてやるし、同額を受け取れる違うバイトをすれば良いと思う人間だ。

ここからが、本題である。「金の切れ目が縁の切れ目」とはよく言ったもんで、それがキッカケで、ある研究プロジェクトで金で大揉めして研究から退いてくれ(公平性のために言うと、”withdrawしてくれ”と言われた。)と言われて、研究途中で俺は抜けたという次第である。

事の顛末を説明すると、俺はある外国人の教授(以下、Z氏とする。)と去年の秋くらいから私的に仲が良かった。別にZ氏と仲が良いといっても所詮は教員と学生の関係で繋がっていて、利害関係もなかったので、2、3カ月に1回くらいちょくちょくカフェで研究の話をしたり、聞いたりという仲だった。そうしてるうちに、研究プロジェクトをやってみないかと5、6月くらいに誘われ、俺も乗り気だったので参加の意思を表明し、そのプロジェクトが承認され、8月くらいに研究関係がスタートした。そこで、Z氏は当然の如くメイン(研究主任)で、俺はサブ(共同研究者)の立場でスタートした。だから、その時点で俺の中で明確にZ氏と上下がついているという認識であったし、そうでなければ彼と同列の研究の遂行能力が俺には無いので固辞していた。そして、研究の最初の段階から、Z氏から明確に研究のイニシアチブは取るので、外部に向けてのメール等は全てZ氏発信で行うと言われていた。ここまで読んで貰っておきながら言うセリフではないかもしれないが、ここまでに何も歪んだ話はない。真っ当な話しかない。

そこから研究予算の話になった。2回目のミーティングだった。このトピックが1ヶ月後に引き金になった。俺は、当然大学でのフルタイムでの立場を持っているわけではないので、Z氏や他の研究者と同様に研究プロジェクトに無報酬であると知りながら自主的に応募して、論文としての公表を狙うという戦略そのものが取れる立場にない(また、修士号すらもってない学生が当然の事であるが、そもそも手を出す類のものではない。)と事前に伝えていた。(基本的には、研究者には公表した論文を積み重ねて、それを昇格のための材料にすることを狙っているか、有力ジャーナルに掲載したいというインセンティブがある。よって、研究で本来ならば面倒となる(例えば、その研究を通じてでなければまずアクセス不可能なデータを使える/大規模なデータにアクセスできる。)ことを提供するプロジェクトには、以上の理由により無報酬でも多くの研究者が飛びつくし、そのプロジェクトの企画元も研究者によってデータを開拓して何か発見してもらえるならというWIN-WINな関係が均衡となって成立している。何回でも言う。ただし、当たり前だがそこに参加する余力のある研究者は大学でほぼ間違いなくポストを持っている。だからそれが成立する。今の俺は、そんな方達と比肩する経歴も資格もない。物事には順序がある。例えば、研究に従事されている他の多くの方は、俺のような見習いの学生を研究助手として雇用し、プロジェクトの経費の中から支払うという形を取っていて、俺も元はと言えばその枠で参加することになっていた。

それゆえに、俺は固定給(日本の平均最低時給+200円×350時間)で貰う代わりに、来年のプロジェクトが終わるまでいくらでも働くということを口約束し更には、具体的な人件費の発生を予算書に”明記した上で”Z氏がプロジェクト側に確認も取った上で、予算案が承認され、スタートした。(1カ月後に起こったことは、この承認、合意を覆すものとなり、揉めることになるただ、公平のために言うと、この地点でZ氏側に一切の落ち度はない。”今から振り返れば、"  俺には1点落ち度があって、自分の納得する方法で研究をしたいなら、論文の第2著者を降りて(名前が表題に入った場合には、論文の業績の1つとしてカウントされる。)、研究助手として(この場合は、謝辞に名前が載るだけのことが一般的である。)名目だけでも変更するように打診すべきであった。

そして、研究がスタートする。俺は当然のことながら、受け身でしかやる予定はなかった。だから、ひたすらに①タスクを聞く、②毎回議事録を書く、③スライド等の研究資料を作る ということを繰り返していて、そこに疑いはなかった。つまり、主体性を出そうなんてことは最初から考えてなかった。Z氏から受注される仕事として捉えていた。そして、金に関しても、以上で書いた固定給を後で貰える信頼はあったので、何時間などと気にせずに新しい分野の勉強をしたし、そのまとめ資料とZ氏の意向を汲んだスライドを作る成果物作成にただ打ち込んだ。それは約束だったから当然だ。Z氏はそもそもとして日本語ネイティブではないので、途中での報告会(日本語)の資料作りは俺が巻いたし、それも正直に言えばやりがいがあった。そして、毎週対面で会い、その後に逐一議事録にて報告する過程を通したものの、もうすぐ言及する地点まで一切の指摘/注意/文句を言われなかった。フィードバックを貰い、その要望を改善し進めていこうくらいだった。

ただし、この状況が1回目の報告会を前に崩壊した。ここからは、お互いの感情、視点が入り込んでカオスになっている。
報告会のある週に定例ミーティングを実施した。そこで俺が引用文献、記述内容に関する点検をしてもらいたいと思い、スライドの読み合わせが行われた。その中で、俺が作ったスライドに至らない箇所があり、英語で業界用語を勉強したために、日本語訳にした表記に数個誤りが発見された。また数字を引用した時も、ストーリーを欠いているとの指摘を受けた。ここまではZ氏の言っていることは真っ当である。

しかし、Z氏は、どうもこの件がキッカケで

① 俺の働き方に一切自主性がなく受け売りの状態になっていること。Z氏は、研究助手としてではなく、俺を同格の研究者として見ている。俺は、Z氏をこのプロジェクトでの指導者だと勘違いしていないか。

② 俺の慣れない業界に対する理解が甘い。(俺は、最初はデータ分析の解析要員で雇われたが、結局データベースのアクセスが煩雑だから、質的調査だけにしようとの提案を”リサーチ開始段階で”受けていた。よって、今思えば、この時点で俺の強みは日本語ネイティブであること、Z氏と英語でやり取りが出来る以外に消失していた。)

③ 俺のアウトプットの質が低い。

とZ氏が予てから思っていたということを堰が切れたように指摘してきた。

この話の最後にこの成果が続くようではプロジェクトから外れてもらうになると言われたが、俺にはZ氏の言っている内容が至極当然のことと思われたので、真っ当な警告と受け取り、その場で謝罪した。(ちなみに、この地点まででZ氏は申請書類を除いて、スライドを含めて成果物を1枚たりとも作っていない。そのため、大方正しいことを言っていたが、この人は俺のアウトプットが悪くなったから、途端に①の「そもそも研究に主体性をとか」寝耳に水の話を挟んできただろと思っていた。)

これら3点の指摘を受け、リサーチ資料を全面的に作り変え、内容の承認も得て、(=よって成果物として認定され)、無事にその週の報告会を終えた。この時点では、俺は言われたことを肝に銘じて、仕事量を増やして次の報告をした。

そして、定例ミーティングから報告会の間にZ氏から送られていたスライドの中の1つに、「俺の能力が足りないから、勉強が必要である。俺の所属大学の最低時給(日本の平均最低時給+200円)✖︎30時間以上は労働量に関わらず月あたりに請求しない」的な文言が入っていてそれにサインを求める書類があった。以下で理由については言及するが、俺には意味が分からなかったので、当然の如くサインを拒否し、当初確認した内容を私的感情を一切排除した上でそのまま議事録に書いて、差し向けた。

そして、前回のミーティング時に俺は日本語での最終資料を書くことを依頼されていたので、事前に確認したステップ通りの提案を差し向けた。(1回目は、論文の構成についての承認を貰うのみ、つまり、文章はそのステップでゴーサインが出てからということだった。)

そしたら、その返信にて「研究態度が改めらないし、議事録に書いてばかりで何の成果物も見られないので、ここで研究から脱落するという方法もある(俺の日本語訳)」とだけ書かれたメールを受け取った。そして、俺は当然の如く「前回のミーティングでこのように進めていくことで合意したはずだと思っていたが」と論点だけを書き連ねた。英語でレスバをすることになるとは夢にも思わんかった。

これに対する返信は、「研究能力が足りんから修士と博士でトレーニング積んでこい」という至極真っ当だが、この場においては何の回答にもなっていないものだった。俺はメールのやり取りの中で敢えて金については言及していない。そして、合意した研究ステップにのみ言及したが、それについての直接的な返信は一切受けていない。つまり、Z氏の逆鱗に触れたであろう問題は、間違いなく「金」だ。俺が大幅かつ法外な減給を飲めば、それに際して今の当初からの要求を下回る俺からの成果物をZ氏側の方で受け入れられるというロジックであろう。(しかし、少し考えれば、そんな訳がないと分かるだろう。そもそもZ氏が筆頭となる最終成果物を俺に書かせようとした時点で、Z氏の要求値で精査、承認をするわけで、要求が下がるわけがない。)
だから、俺はこの提案を飲む合理性を感じなかった。そして、プロジェクトからの脱落を命じられた。

急に極論を突き付けられたので俺も最初は困惑したが、今は「辞めるから、何がどのように悪かったのかを全部書いてくれ。そのメールを受け取ったら辞める。」と送ったメールに一切反応がないことに対する疑問だけが残っていて、脱退させられたことに関しては特に感じるものがない。突如として突きつけられた条件見直しのサインを拒否した時点で、Z氏と交渉決裂もしくは対話という選択肢しかないことは理解していた。だから、俺は、Z氏が下した俺を脱落をさせるという決断に関して特に誤った決断をしたとも思わない。単純に、その結果としての最終カードを”俺を搾取をしようとして、乗らなかった途端に”行使した過程に対して腹落ちしないというだけだ。


この説明だけでは読者のみなさんにとって判然としないことも多々含まれるだろう。

しかし、ここまで読んでくれたあなたは追加で課された減給を飲むだろうか。世の中はそういうものなのだろうか。同情は求めていない。批判であっても構わない。匿名でも何でも良いので、客観的な目線から忌憚のないコメントを残してほしい。




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