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自分の人生、自分で動かすんだぞ


今いる田舎町にくる前の話。

思い返せば、私はずーっと長い間モヤモヤしていた気がする。
毎日それなりに楽しく充実した生活を送っていたと思う。
でも、なんだか、心のどこかでそうじゃない人生に憧れていた。

ある日、ふらっとひとりで海を見に行ったとき、私は気付いた。

今の生活に満足していないことに。
そして、満たされていない部分を、他者によって満たしてもらおうとしていたことに。


それなりの大学を出て、それなりの大手企業に勤めて、それなりにお金をもらって、それなりにいい生活を送っていた。

でも、なんだか、これは自分の人生じゃない気がしていた。
だからといって、今の仕事をやめてやりたいことがあるわけでもない。新たに学びたいことがあるわけでもない。具体的に今の人生のなにに違和感や不満を抱いているのかわからなかった。


不思議と私が惹かれる人は(老若男女関わらず)、いわゆる「好きなことを貫いている人」だった。わかりやすくいえば、ミュージシャンとかクリエイターとか革新者とか俳優とか。そういう人に惹かれることが多かった。
自分がやりたいことをもがきながらも突き進んでいるような、そういった生き方に惚れることが多かったように思う。

かっこいい生き方だなと思って親しくなるのに、気づいたら、それが自分への劣等感や相手への嫉妬に繋がってしまって、辛くなることがお決まりのパターンだった。

そうやって憧れの人に対して、負の感情を抱いてしまう自分が不思議で、悲しくて、真剣に悩んだ。

そして、わかった。

自分もそうなりたいんだ。って。

普通の大学でて普通のサラリーマンになって、自分になにか特別なものがあるわけでない。きっと今更自分でこの道を変えることはできない。でも、このまま平凡な人生を送るのは嫌だ。だから、面白そうな人と親しくなって、自分の人生も面白くしてもらおう。

きっと、心のどこかでそんな考えがあったんだと思う。だから、そういう人に惹かれやすかったんだと思う。
でも、結局今の自分と比べて、勝手に辛くなってしまってた。

そこまで考えたときに、「そっか、私は自分の人生を他人にどうにかしてもらおうと思ってたんだ」とやっと気が付くことができた。

それって、すごく自分勝手で、わがままで、無責任だと思った。

人任せに生きたくないと思った。

「自分の人生、自分で動かすぞ。」そう強く思った。

それをきちんと言葉にしたら、なんだか心がふっと楽になった。

そして、うまく表現できないんだけど、なんだか自分の人生楽しくできる自信が湧いてきて、未来が楽しみになった。なにがあっても大丈夫だと思えるようになった。

じゃあ、このままじゃだめだ。なんか、なんでもいいから、まずは現状を変えるところからだ!と思って、ちょっとずつ、本当にちょっとずつ動き始めた。
あんなに今の暮らしを変えることが怖かったのがうそのように、いろんなことを決断していった。変化を恐れずに、というよりむしろ変化を求めて、という感覚に近い。

そんなこんなで今の田舎町での暮らしに至る。

計画性があるわけでないから、本当に文字通り"流れに身を任せた"だけといえばそう。
流れてきたその流れにひょいっと乗って、乗ったあとも流れるままに。
でも、いい流れにいつでも乗れるように乗りたい方向性にアンテナを張るようにしたり、途中分岐点があったら自分でちゃんと選んだり、たのしく穏やかに進めるような工夫と努力をしたり。
そういうことはしてたと思う。

そうしてく中でどんなこともなるようになる、もっといえば、なるようにしかならないって考えが染み付いた。

そうなると、もうこわいものはない。笑

これからもいい流れに流されながら、でも、自分の意思は持ちながら、でも、それに執着せずに。

ふらふらしてるようだけど、核には「自分の人生、自分で動かすんだぞ」って気持ちを忘れずにもって。

そんな感じで生きていきたい。

平和に、たのしく、ね。





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