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わしおさむ初note

不肖ワタクシ、WEBサイトもBlogページも持っておきながら、ここnoteの世界に漕ぎ出したと言いますのも、上記のどちらも、操作の専門性が高く、ちょっとついて行けなくて涙目になる事が多々ありまして、巷説で、ここの世界が快適であると小耳に挟んだものですから、くどいと言われます事承知で、遂に最初から長たらしい文章をば、打ち込んでいる訳です。
小耳に挟んだとは言いましても、実際には私の耳は上下に長く、また、口語での一人称は尾道弁に従って「ワシ」を使用しています。しかし、いきなり「ワシはのう〜」と話し始めても不躾なだけで、読者の皆さんに恐怖感を与える事態になりかねませんので、ここでは「私」または「ワタクシ」を使っていきたいと思います☆

ワタクシめは広島市と岡山市のほぼ中間地点にある、尾道市という小都市に暮らしています。出身もこちらで、大学時代と就職浪人の間だけ、関東圏にて人間みたいなままごと暮らしをしていました。

現在こそ、絵を描く事を生活の糧にできていますが、長らく五里霧中、七転八倒、艱難辛苦な、ステキな生活を味わい、お陰で、禁酒したり、禁ギャンブルしたり、禁大掃除になったりして部屋がめちゃくちゃになったり、色々、人生計画が狂っているのです。
でも、すんごく遠回りした割には、結局同じ地点に着地しているのかなと思うと、人生の不可思議さを感じずにはいられません。

幼少時からコマ割り漫画を駆使して、ひとりほくそ笑む気持ち悪い子供でしたが、絵を描いていると時間も忘れてどんどんと凝っていき、何かこのまま美大とかへ進学するのかしら?ちっ、ツマラン。などと思う、生来の捻くれぶりを発揮していました。

中学時代に、ヤンキー世代の香りも残る、若干荒れた雰囲気の校舎の中で、寝癖を直しもせずに、真面目に絵を描いたりスリッパで卓球したりしていた結果、普通科の高校に見事入学して、美術部にも入れました。

ですが、桜の花もまだ盛りの美術室の窓の中で、早速、私は、何を描いたら良いのか全く分からなくなり、ひとり机で変な紋様をポスターカラーで描いていました。そこを、美術教師に見つかって「それは何かね?デザイン?」と聞かれ、「はあ」と頼りない返事をかましたものでした。そして矢継ぎ早に先生は「君が描きたいものは、何かね?」と聞いてくるものですから、ワタクシここは勇気を出そうと思い「漫画です!」と、答えました。ああ、まるで昨日の事のようだゾ。変な紋様を手で覆いながら答えました。

すると先生は「素晴らしいと思う!自分の信じた道を突っ走れ!」と、すごく、すご〜く勇気づけられるお言葉をかけて下さったのでした、この15才に。そして、早速、速攻で漫画のレッスンが始まるものとばかり思いきや「最初は基本から始めるかね。よし、すぐに木炭とパンを持って、油彩画を描きましょう!」と、おっしゃるので、木炭とパンの絵でも描くのかと思っていたら、イーゼルとかいうまた訳の分からない物体が登場して、そこに白いカンヴァスを立てかけられて、まずは下描き、とばかりに、柳の枝の木炭と、よくある食パンを一枚渡されたのでした。次号に続く。

次号!その日から、静物画を半年かけて描き、また、後半の半年も、もう一枚の静物画を描き、つまらん事に、一年生はその二枚の油絵を描くだけで終わってしまいました。
とはいえ、その間、夏休み中に、衝撃的な展覧会に出会います。先生が、チケットを無料で下さったので、半信半疑で行った、その、尾道市立美術館での展覧会は、ワタクシめの小さな世界を爆発的に変化させる程の、インパクトを喰らいました。

展覧会は「安井賞展」。具象画の登竜門というか、何というか、具象画しか展示されてなかったのでした。具象画とは、抽象画の反対です。ある事ない事、見える物見えない物を、これでもかというくらいの筆致で、具体化した絵の総称だろうと、私は捉えています。そんな刺激物を致死量以上に浴びて、私は楳図かずお「まことちゃん」のように「ハプ、ハプハプハプ!」と、酸欠状態に陥って、そしてその後の針路が決まりましたと言っても過言ではないです。と、断言します。それほどまでに、夏の日の陽射しが、強い陽射しが「お前はもう(死んでいる)、高校時代は、絵ばかり描いて、彼女作る事も出来やしなくなるのさ」と、叫んでいるようでした。

ところが、そうは転ばず、遂に、高校時代の美術部では、前述の二枚の油絵を描いたのみに終わり、その上、好きな女子にも声を掛けれず、という、情けない終焉を迎えるのでした。でも、ええんや。後悔などしても仕方がないッス。高校の図書館にあった、分厚い郷土史の本や「尾道市史」、「備後叢書」、「御調郡誌」、「OH!透明人間」等の興味深い冊子を読んでいたお陰で、大学受験に受かるという数奇な運命を辿る事になるのでした。

大学受験の話は、面白すぎて一章分立つ位なのでここでは後に譲るとして、まあ、今回の話はこれ位にしておこうかと思います。
結論としては、展覧会は、人の一生涯を左右する可能性もあるので、現在、展覧会でお世話になっている身としましては、もう、一生懸命に、マジクソガチで臨まにゃぁ行けませんのですね、と、いう所です。

拝読ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

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