またご飯行こうって話


わしおです。


【僕のことを知らない方へ】
わしおといいます。
2022年1月までバーチャルアバターを用いた配信アプリで配信活動をしていました。アカウントはアプリに残っています。
配信活動をしていない現在、アプリで知り合った方とはTwitter等のSNSを通じて仲良くしています。

【僕のことを知っている方へ】
先に言っておくと、今回のお話にオチはありません。
またしょうもない自虐オチがあると期待している人はいないと思いますが、一応言っておきます…。


今回はいままでとテイストが異なるうえに、この事を書こうか大変悩んだのですが、普段あまり言葉にできないことを記す、ある種の手紙のような意味合いで書こうと思っています。


少し話が長くなることを先に謝っておきます。






「私はあの人の人生を変えました。」
「あの人に出会って人生が変わりました。」


そのようにはっきりと断言できることって、実はあまり無かったりします。

もちろん他人と出会った瞬間に僅かながら自分と相手の価値観が変化したりして、人生が変わったという捉え方もできなくはないです。

ただ僕は明確に他人の人生を変化させた。あるいは変化させてしまった?そう言ってもおかしくはない出来事があります。






2020年7月

僕は仕事やプライベートであまり良くない出来事が続き、自分では気付いていなかったかもしれませんが、鬱に近いような状態で生活を送っていました。

朝早く起きる。
仕事に向かう。
働く。
家に帰る。
寝る。

そんな普通なようで機械的な日々をひたすら過ごしていましたが、ここでバーチャルアバターで配信を行うことのできるアプリを見つけます。

最初はただの暇つぶしでしたし、気になった配信者の配信をただ見るだけのリスナー、聞き専といった立場でした。

面白い人たちとの出会いや、配信を辞める人との別れもありつつでしたが、暇つぶしとしてこれ以上無いと感じる程にこのアプリに浸かり、気付けば自身も配信を行うようになっていました。



ある日、僕は大学時代の友人と焼肉を食べに行きました。

聞いていた話によると、彼は仕事やプライベートが上手くいっていなかったらしく、なんなら僕以上に精神的に追い込まれている状況だったと聞きます。

その話を聞いて心配な気持ちがあったこともあり、僕は彼を焼肉に誘い、何気ない会話をしながらお肉を焼いていました。

「俺、最近こんなのやってるんだよ」

僕は配信アプリの画面を見せました。
カメラが実際の顔を認識し、アバターが連動して動く様子や、見ず知らずの人たちが配信を開きリスナーとやり取りをする様子など、自分が感じたこのアプリの面白さを伝えました。

彼は元々Vtuber的なものに興味が多少はあったのか、受け入れるのは早かったみたいです。

ただ、勧めておいてなのですが、アプリ内でも仲良くしようという気持ちは自分にはあまりありませんでした。

なぜなら、当時僕にはアプリ内で仲良くしている方たちが数名おり、そこで彼のことを大々的に紹介してしまうと、せっかく飛び込んだ未知の世界で彼が交流する範囲が一気に狭まってしまうと思ったからです。

なので僕は、

「俺の知り合いもたくさんいるけど、歌ったり雑談したり色んな人がいるから、もし始めるなら好きに見て回ってみて。」

そんな風に言いました。

すると翌日には

『ちょっとやってみたけど面白い。』

そんな連絡が来ていました。






数日経った頃、
彼もすっかりと配信アプリに浸かっていました。

僕の知らないところで、僕とは異なるコミュニティを形成し、多くの仲間が彼の周りには集まっていました。

そのことに安心したので、僕は彼とアプリ内でも交流をしようと提案をし、2人でコラボをして配信を行う機会が増えました。
(このタイミング、僕と彼がアプリ内の交流を始めたタイミングで、僕のことを知ってくれた方も少なからずいると思います。)


そこからは本当に色々なことがありました。


  • 僕と彼をセットで卑猥な同人誌のようにさせられる。

  • 2人で狂ったようにアバター用のガチャに課金する。

  • 共通の友人が参加するアプリ内のイベントを応援する。

  • アプリ外でみんなでゲームをする。

  • 2人でアプリ内イベントに挑戦し、入賞する。

  • 僕がアプリから離れる。


その中で数多くの出会いがあったことを鮮明に覚えています。この人とどのように出会ったか、どんな会話をしたか、大切な思い出として記憶しています。

また、僕が感じるアプリ内での充実感は、
彼にとっても同じものであったと思っています。






そんな彼が、
アプリ内で出会った女性と交際をし、
これから私生活を、暮らしを共にすると聞きました。

素直に嬉しいと思う反面、
僕が誘った配信アプリが彼の現実世界に大きく影響を及ぼしてしまったのではと感じました。

「べつに、幸せなことなんだからいいんじゃ?」

そう思うのが過半数かと思います。
しかし、もしも僕が彼を誘っていなければ、他の生き方で彼にとって1番幸福になれる道もあったんじゃないかとか、僕が勧めたという事実がある以上、本当に良かったのかなと思う自分もいました。

簡単に言うと、
「俺が人生変えてやったぜ!」という気持ちよりも、「俺のせいでこうなっちゃったけど…本当に彼にとってベストなのか…?」といったイメージです。


そんなある日、また彼とご飯を食べに行く機会がありました。


僕の行きつけのラーメン屋に行き、スタバの新作フラペチーノを飲みながら彼を車で家まで送っている時のことです。

僕は先ほどの気持ちを彼に伝えました。
本当に良かったのか、アプリを勧めなかったら他の道があったんじゃないかと。


彼は僕の車の助手席でタバコを吸いながら、
アプリを勧めてくれたことを感謝していると伝えてくれました。


生活を共にすることとなった女性との出会いだけでなく、他にも自分が挑戦したかったことを始めるきっかけができた。連絡を取り続ける親しい友人ができた。

そのことを淡々と伝えてくれたことが嬉しく、
彼を送った後の帰路、1人で運転をしながら彼の幸せを祈りながらも、少し泣きそうな気持ちになっていました。






もしかすると僕の自覚していないところでも、

「わしおの○○に影響を受けた」
「わしおのおかげでこんな出会いがあった」
「わしおのせいで最悪なことになった」

…みたいなことがあるのかもしれません。
ありますか?ありませんか?

もしあるとすれば、それがその人の人生においてプラスの影響であることを強く願います。

また、僕にとっても多くの出会いがあったアプリ内で、いつかまた彼とコラボで配信できる日が来ることを楽しみにしています。


ありがとうございました。


わしお

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