小さな渦がたくさん加速し始めたとき、加速度最大になってワープするんだっ!(※主に広告の変化について)
今回はおっさんホイホイです。(笑)
スタートレックからヤマトで有名になった「ワープ」。SFにおける惑星間航法の距離解決のため考え出された空間湾曲移動方法。
ヤマトは次元波動エンジンのエネルギーが極大になったときに空間をこじ開けて別の空間に移動するわけですが、現代社会ではテクノロジーとインフラの進化によって、小さな領域で起こる変化のエネルギーが集積したときに、生活の行動が大きく変化しちゃうんだ〜って思いました。
変化の兆し1「ブログから+SNSへ」
Facebookが登場してから2021年でかれこれ16年ほど経ってるんですよ。実はブログと言われるものが登場してから同じくらい経過しています。
日本ではブログが最初にヒット。そしてアフィリエイトという広告手法が登場しました。また記事中広告もこの頃増加し始めて、盛んにSEOという言葉がブロガーと言われる人の間で当たり前のように使われるようになります。
この頃起こった変化は、雑誌メディアがブログ記事に取って代わられたことです。雑誌のビジネスモデルである広告収入がブログメディアに奪われはじめた時代です。とはいえ2004年くらいから流行り始めたブログですが、広告モデルが変わってきたのは2010年以降で、2015年ごろに拮抗し始め、2017年に逆転したという速度です。
ただ2017年に逆転するまでの間、Facebook・Twitterの利用者が増加し続けて、ブログ+SNSというスタイルに落ち着いてきた流れがあります。
変化の兆し2「テレビ配信からネット配信」
この流れは比較的ゆっくりだったので、YouTuberという存在が社会に現れても、すんなり馴染んでいった印象が強いです。この変化って、実は双方ともセマンティックなメディア(一方向)です。つまり配信方法が「電波」から「光ケーブル」に変わっただけ。その分多くの種類のコンテンツを配信することができるようになったことが大きな変化です。
ただこれだけ見ても、単に見るコンテンツが変わっただけなので、見てる側はそんなに大きな変化とは思えませんが、広告を出す側に大きな変化が出始めました。2017年の広告費逆転現象の中には、YouTubeなどへの広告出稿が含まれています。
変化の兆し3「ディープラーニングAIの一般利用」
2019年に湧いたAIブーム。AI自体は古くから研究されていたのですが、画像を認識できるまでの機械学習環境が揃ってきたのが2015年(AI実用元年)。そのころGoogleが一気にAIについて加速しました。
勝手な妄想で盛り上がったAIですが、実用域では「画像認識」という、今まではテキスト情報しか扱えなかった情報の世界に「視覚」が追加されたという考え方です。
そこから2021年までの進化は凄まじく、連続画像(動画)を認識できるまでに至りました。
条件が揃ってしまったコロナ禍と地球温暖化論
他にも変化の兆しはあるのですが、最も大きなきっかけになってしまったのがコロナ禍でしょう。本来もっとゆっくり変化するはずだったDX化。
「ITは高齢者が使えない」という理由を一気にひっくり返したパンデミックは、大きな問題が時々露呈こそしますが、生活環境を大きく変化させるには十分なパワーを持っていました。
通勤のために移動しなくなった。
これが可能な業種は限られているのですが、都市圏ではオフィスの考え方が変わりました。これは建物の存在理由を根底から考え直す程のインパクトがあります。この裏側にはVR(もうひとつの現実)の存在が絡んできます。
また移動のために使われていた時間に余裕が生まれました。さらに異動に関しても減少傾向にあります。VR利用が進んでくれば、異動しなくても業務がこなせるワークフローが出来上がってしまうと考えられます。
お札や硬貨を使わなくなった。
交通系ICカードやQR決済はもはや馴染んだと言っても良いでしょう。それにともなってレジのあり方が変わってきました。無人レジの登場です。
またこの影響で通販が日常の当たり前となってきました。お札や硬貨を使わないと買ったきにならないと言っていた人たちも、日常生活品はスーパーに買い出しに行きますが、その他のものはAmazonやヨドバシを使うことも多くなったようです。(総務省:2020 年 家計消費状況調査 結果の概況)
大手旅行代理店の転業とオンライン予約会社の入れ替わり。
JTBは間違いなく今の店舗型旅行代理店業務から転業するでしょう。ひょっとしたら大規模なM&Aがあるかもしれません。
この影響というのは、街の中を歩いていて何気なく目にしている「観光ポスターとパンフレット」がある風景が無くなることを意味しています。
風景が無くなるというのは、何気なく感じていた記憶から完全に抹消されることを意味しており、地域名とイメージが結びつきにくくなることが起こります。「観光名所」が名所でなくなる日も遠くありません。
温室効果ガス削減という名目で自動車のEV化が進む。
この話は利用者側からみたら大きな問題に見えないように感じているかと思います。しかし問題の本質は製造工程にあって、それは部品点数の少なさから「自動車部品関連業種の縮小」を予告されていることです。
自動車関連じゃないから関係ないや。と考えているようなら、その考えを改める必要があります。(観光業はのほほんとしてられないはず)
加速が最高潮に達する2030年はすぐそこ
今は2021年。この記事が2030年でも閲覧できたら、あ〜こんな事があったのだなぁって平和な思い出読んでいられれば最高です。反面あのときに動いておけば…と悔やんでいたとしたら…。
さて今アラフィフ世代なら、2030年はまだ定年じゃないですね。ただこのときに変化に対応した考え方になっていなければ、組織の重要ポジションは任されないことについて、現時点ではっきり言えます。
では来年度リクルート活動をしなきゃならない学生さんは何を知らなければならないのか…。このへん実は今度上田ブランド研究所さんと上田大学さんとの共同でセミナー開きます。ひょっとしたら学生参加OKになるかもしれませんので、そのときは何らかの手段でお知らせします。
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結局何が加速するのか?
すべてって言う表現は大雑把すぎる気もしますが、全体を見たらそうかもしれません。
少なくともコロナ禍の影響で観光業は最も早く変化を受け入れる業界になるはずです。特に「観光動機」に関して。
突然明日から「金沢ってどこ⁉」なんてことにはなりませんが、ふらっと旅にでかけてみようと思い立ったときに、その場所を選択してもらえるのか?
そうした行動を誘発するために、今までは主にマスメディアや駅ばりポスター、イベント開催やブース参加を使ってきたと思います。その考え方の中から、少なくとも「ネット広告」について知識を得ないといけません。
マスメディアのようにリリースしたら告知されて、それを見たひとが行動に移してくれる考え方は既に破綻しています。
人が行動に移すまでのプロセスと、行動を補助する方法が加速的に変化していく過程をつぶさに観察していくことが重要だと思えます。
その変位量がとても大きなものになると、自覚しておかねばなりません。