50歳からのBlenderからのクリスタっ! (その3) クリスタで3Dモデルパーツを追加して表情とか変えるっ!
前回Mixamoが面白くて、調子に乗って遊んでしまったのですが、目的はちゃうわけでして。
そう、クリスタで同じキャラを楽に…効率よく描くためにBlenderでこさえたオリヂナル3Dキャラクターをクリスタに取り込むっ! という使命を帯びたはず。
前回投稿してからおよそ1ヶ月ほど経っていることからも想像できるかも…ですが、情報がなくてすげぇ苦労しましたっ!
探し方が悪いだけなのかもですけど、CLIP STUDIO MODELERにオリヂナルの3Dキャラクターをセットアップしようとしている人に、少ない(と思われる)情報源の一つとして役に立ってもらえれば…です。
というわけで、この記事はおそらく長くなります。
振り返りときっかけ
まずはリジットモデルをFBX書き出してMixamoでリギング、CLIP STUDIO MODELERにインポート。新規素材登録をすればCLIP STUDIO全体で使えるようになります。
そして登録した素材を呼び出し、CLIP STUDIO PAINTでポージング。線画変換・自動彩色などを駆使して20分くらいでできあがったのがこれ。
これだけできればイイじゃんって思っていたのですが、表情が変わらないってのはちょっと痛い…。目線は最悪描き直せばいいんで問題ないんですが、口の形とか眉とか動かしたいなぁ。そしてMODELERにはなにやらそれに近い機能がついているなぁ…と思ったのが深みにハマった原因。
1)Blenderで表情をつけたヘッドを作る
一々メッシュを変形させて作っても良いけど、アーマチュアとリギングという機能がついているので、フェイスリギングさせるのが効率よく作業ができるはず。
Mixamoでフェイスリギングもしてもらえれば楽だけど、その機能はない。
ということで…
手作業で頑張ってみたものの、時間かかりすぎて効率が悪い。自分が担当する場合もあるものの、他の人でもできるようにしておかないと規模が大きくなったときに困る。
といいうわけで…チャラララッチャラーーーン!
FACEIT〜っ!
BlenderのAddonで、$4.80(2022年2月現在)。
すっごい良いです。これ。リギングがめちゃめちゃ早くなる。
これの使い方は動画を見ながら学んだほうが良いので、ここでは割愛。
とはいえ、メッシュの分割に関して参考情報は載せておきます。
このくらい分けておけば、楽です。
設定して、ウェイトペイントを少し補正する必要がありますが、そんなに手間はかかりません。うまくできるとテストで動かせます。
なおコツはこれ。
さてここまでフェイスリグが組むことができたら、Blenderでの作業はあとは簡単…と思っていた時期が私にもありました。
2)CLIP STUDIO MODELERでFBXファイルが読み込めぬ…
お団子を抜いたボディだけのリギングをします。まずこれがうまくいくのかわからなかったので、とりあえず実験。
結果、お団子がない状態でもリギングしてくれました。Mixamoすごい。
こうしたボーンが入ったFBXファイルを用意して、MODELERにインポートします。そしてここまでは問題ないです。
Blenderで表情を作って、アーマチュアモデファイヤを適用させたメッシュデータを作り、FBX出力しただけのファイルが…
これにハマりました。そして3年前にも似たような質問がCLIP STUDIOの掲示板に上がっていました。
結局「この3Dモデルはフェイスとして扱うことができません」キーワードで検索しても、MODELERの解決方法は何も載ってない。困った。手がかりを掴まねばFACEITが無駄に…(はならないと思う)
まずはヒントはないかとググっていると、FBX 6.1 ASCII形式で読み込めとあったので、試してみようと…
詰んだ。
Blender2.8以降、FBX7.4バイナリ形式での書き出しだけになっていた‼
ただボディのデータはFBX7.4バイナリでMODELERに読み込める…。
フェイスパーツは駄目なのか? と思いつつ、やっぱり試してみたくなったわけですね。(理系なんで)
というわけで、Autodesk FBX Software Developer Kitをダウンロード。
7.4バイナリFBXを6.1ASCII形式に変換。
手間をかけて読み込ませてみましたが…やっぱり関係なかったですね。
3)サンプルファイルがあるではないかっ…そしてFBX取り込み成功へ
ここからダウンロードできるサンプルデータをBlenderにインポートして、ヒントを探りました。
あれこれ試して、おそらくこれが正解ではなかろうか…という条件がこれ。
こちらにも書いておこう。
Blenderからクリスタモデラーのフェイスパーツを読み込むFBXファイルの条件。
①メッシュは統合しておく
②アーマチュアを入れてバインドしておく
③首の部分にアーマチュアのrootを置いておく
④FBX形式で書き出す
アーマチュアが2本。
Z方向とX方向に置いてありますが、サンプルがそうなっていたからってのもありますけど、こういう配置にしておくとModelerに読み込んだとき、おかしな方向に回転して読み込まれなくなりました。
まぁ、そういうもんやろと割り切って…その他のパーツも作っていきます。
なおメッシュがバラバラだと、バインドされていても読み込まれないという現象が起きてしまいました。
髪の毛パーツも同様で、ウェイトペイントはフェイスパーツも同じく全て「1」の状態に。
Modelerで読み込んで微妙な位置を合わせながら置いていく。
ちなみに、アクセサリーパーツもアーマチュアの設定をしたら、大きなポジションズレがないのかなぁと思ってやってみましたが…
原点を揃えても、アーマチュアを入れても、アクセサリーは関係なく位置がずれました。(笑)
あとアクセサリーはうまく設定しないと…
こうなります。でも…
というわけで、アクセサリーのカバンを一体化させたFBXファイルをMixamoで再びリギング。
追加ボディとしてセットアップしました。
4)早速CLIP STUDIO PAINTで使う
モデラーで新規素材として登録。ペイントで配置します。
ポーズデータを適用させます。
と。肝心の表情はというと…
カバンも無い状態にできる。
帽子もメガネも外せます。
これで実験成功+ワークフロー+FBXファイルの作り方が確立したので、Blenderでもう少し細かな調整をして、実践投入していけます。
つぎはfaceitの手順とFBXファイルの作り方手順をまとめました。