【交換日記】53-9高山琴
交換日記
お疲れ様です。ウィンドという競技が楽しすぎて、今日から旅行に来たシンガポールでもウィンドをやっちゃいそうな髙山琴です。
まずは、合宿お疲れ様でした。1週間、先輩や同期と素敵な時間を過ごせて、大切な思い出になりました。ある先輩から、「合宿を一緒に過ごしたらもう家族」と聞いた事がありますが、ウィンドが本当に家族のような心の拠り所になりました。全員で過ごすことができずとても悲しかったですが、これからの数々の大会は41人で一緒に頑張りたいです。
今回の合宿では、私は自分と向き合うきっかけがありました。
それは山中湖カップ後のバーベキューからの帰り道の吉田毅との会話でした。毅は私に、「他人の事を優先ばかりせず、もっと自己中になっていい。嫌われる勇気を持って思う存分、勝負に向き合え」と言ってくれました。
私はその言葉を聞き、今までの人生で、勝負の場面で、人に譲ることで真剣に戦うことから逃げてきたことに気付きました。シンガポールのインターで様々なスポーツをする経験をさせて貰いましたが、どれも楽しむことが目的でした。
渡星して初めてクロスカントリーにトライした時も、自分でもどうしてできたかわからないのですが、最初から良いタイムを出し皆にびっくりされました。私は努力せずタイムが出た事で安心し、ノンストレスで楽しく走っていました。しばらくして周りの子が努力を重ねて私のタイムに迫って来た時、大会で少し手を抜くことによって「私は本気を出さなかったからこのタイムになってるんだ」などというダサすぎる言い訳をした事もありました。
インターの国際大会の1500mの決勝で足を痛めて途中棄権した時も、正直ホッとしていました。当時は真剣勝負したら負けていたことを素直に受け止められなかったと思います。
ウィンドにおいても、知らず知らずにその甘い考え方をしてしまっていることに、毅の言葉で気付く事ができました。
誰かとクラッシュしてしまった場面で、絶対にセールを落とさないという強い意志を持つことよりも、相手に譲ることで「勝てなくても仕方がない」という自分の中での逃げ道を作っていたのだと思います。毅はそれを私の優しさと言ってくれましたが、勝負の場面でそれをするのは、私は優しさではなく、私の中での逃げだったのです。
先輩方や同輩を見ていると、それぞれが自分の目標を持ち、見つけた課題にちゃんと向き合っている事に気が付きました。
合宿でもたくさんの気付きをさせてもらい、今は強く、自分もそうありたいと思っています。
私にとって、ウィンドサーフィンは自分にとっての集大成の競技です。一桁の区切りを意味する9というセール番号を選んだ時にそうすると決めました。今まで人生で、経験させて貰ってきた数々のスポーツの最終地点をウィンドにしたいです。
もう、逃げることをやめます。
自分の弱さを受け入れて、ひとつひとつの課題にちゃんと向き合う人間になり、強くなります。
そして同時に、私は、他人を支えられる本当の意味での優しい人になりたいです。努力の過程には、必ずしんどい時期があり、大切な仲間がしんどい時は一緒に考え、答えを一緒に模索できる人になるのが私の目標です。
高山琴は、宝物である同期と尊敬しかない先輩方を支えられる人になります。
また、私は辛い時にみんなが支えてくれる自信を持っています。そのような存在を与えていただいた自分は幸せ者であり、その絆を一生をかけて大切にしていきたいです。
4月に「ただでお昼ご飯食べれるから!」と誘われて参加した試乗会に行くという判断は、私の人生において間違いなく、最高のデシジョンでした。
最高の仲間と共に作り上げていくウィンド人生にワクワク感しかありません。
最後にこの写真は50期らしい集合写真でとても大好きです。みんなと強くなって日本一の夢を叶えたいです。