【#Real Voice 2024】　「非スーパーマネージャー」　1年・中嶋悠人

はじめまして。

この度部員ブログを担当します、マネージャーの中嶋悠人です。拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。

「男子なのにマネージャー？」みたいなことをよく言われる。高校入学当初の自分もまさか男子マネージャーをやることになるなんてちっとも思っていなかった。今回のブログでは男子マネージャーをやろうと思った理由でもある自分の高校生活について振り返りたいと思う。そして、自分がア式蹴球部のマネージャーを志すチャンスをくれた早稲田実業高校（以下、早実）サッカー部の監督、チームメイトに本当に感謝したい。選手権で彼らが全国へ連れていってくれなかったら間違いなく自分はこの挑戦をしていなかったと断言することができる。

これまで本当にちっぽけなサッカー人生だった。高校では楽しめる程度にサッカーができればいいと思っていた。1年生の時はケガでほぼサッカーができなかったが、Bチームの練習に怪我人として参加していた。そこで目の当たりにしたのは早実サッカー部のとんでもないカテゴリー格差だった。中学からサッカーを始めた人もいれば、中学で東京都トレセンに選ばれていた選手もいる。それがたったの一学年20人の中に存在している。大きくAチームとBチームに分けるともちろん大きな実力差があるし、Aチームの中でもスタメンとベンチでは大きな差が存在した。ただ、1つだけ不思議なことは、競争がこんなにもないのに、なぜか毎年T2リーグに残留し、次の代へとバトンを繋いでいるということだった。これは森泉監督（早稲田実業学校サッカー部 森泉武信監督）の言葉をお借りすると、「太陽が西から昇っちゃってるんだよな。」ということなのだ。（絶対に起こるはずがないという意味です。）

しかし、早実サッカー部で過ごす時間が増えていくと嫌でもその理由に気付かされた。それは「愚直さ」だ。先輩たちは徹底的に校則を守り、人一倍声を出していた。ヘディングをするときは大きな声で「オッケイ」と言い、監督から指示をもらったら大きな声で「ウシッ」と返事をしていた。最初は引け目を感じていた自分もいたが、そのうちそれが当たり前になり、気づけば3年生、自分たちの代になっていた。3年生になっても自分はメンバーに入ることはできず、ましてやAチームの中で1番下手だったと思う。チームは選手権全国初出場という大きな目標を掲げた。このカテゴリー格差がとんでもない早実サッカー部で今の自分に何ができるのか、チームが全国に出るために何ができるかを真剣に考えた。熟考して出た答えは、「今から久米遥太（1年・久米遥太）になって、足速くなって、相手を抜きまくって、ゴールもいっぱい決めて、アシストもいっぱいして、チームを勝たせる！」。残念ながら世の中そんなに甘くない。出た答えは「愚直にチームのために行動する」。試合に出られない言い訳に聞こえるかもしれないし、言い訳だったのかもしれない。ただ、それだけチームの目標を達成したいという気持ちが強かったし、これまで「愚直」とずっと言われ続けてきたからか自分の中でもすんなりと理解し行動することができた。

インターハイ初戦敗退などもあったが、チームは選手権の東京都予選では準決勝まで勝ち上がることができた。そして、準決勝からはロッカールームに入ることができるサポートメンバーという役割が2人設けられる。このサポートメンバーとは、簡単に言うとマネージャーだ。公式戦に必要な備品を用意し、ロッカーを整理し、選手がよりプレーしやすい環境を作る。幸いなことに、最後の1年間の行動を見た監督が自分のことをサポートメンバーの1人に選んで下さり、より近くでチームの勝利に携わることができた。そして、これが自分にとって初めてのマネージャー業だった。今まで公式戦の準備などは中心になってやっている方だったが、マネージャーとして完全にサポートに専念したことはなかった。結果から言うと、チームは選手権全国初出場を決め、目標を達成した。全国の舞台では初戦で負けてしまったため、合計3回、実質的にマネージャーとして試合に帯同した。

「この人のためなら」と明確な目的のために愚直に頑張れることが本当に楽しかった。そして、大きな目標に立ち向かっている時が1番楽しいということに改めて気付かされた。僕はこれらを体現できる環境を求め、ア式蹴球部のマネージャーを志した。これがア式蹴球部のマネージャーになった理由である。

だからこそ、ア式蹴球部では絶対に日本一を取りたい。自分はまだ日本一にふさわしいマネージャーではないことは明らかだ。仮入部期間を経て、自分は涼しい顔で仕事をこなすスーパーマネージャーにはなれないことを痛感させられた。原点に帰り、とにかく「愚直」に頑張れるマネージャーであり続けたい。

ご精読ありがとうございました。

次回のブログの担当は瀧澤一心さん（1年・柏レイソル U-18）です。
さすがに年上なので呼び捨てなんて到底できません。一心さんは現在2年生であられます。（ア式蹴球部としての学年は1年生です。）去年からきついランテストを受け続け、みんなから本当に愛されています。是非年配者の声に耳を傾けてみてください！

◇中嶋悠人（なかしまひろと）◇
学年：1年
学部：基幹理工学部
前所属チーム：早稲田実業学校高等部

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