見出し画像

【#Real Voice 2024】 「バネ人間」 2年・今西正之輔

今シーズンを振り返る。


結論、率直にこの1年間を表すと、
良くいえば


「自分に変化を与えられた年」


悪く言えば


「悔しさが残りに残った年」


といえる。





昨年の12月に新人戦全国大会を、直前のちょっとした怪我で棒に振り
悔しさを抱え、終えた昨シーズン。


浪人生活から自分のサッカー人生が再開した記念すべき1年間。




正直、手応えはすごくある1年間で、サッカーが楽しくて仕方がなく、自信に満ち溢れた最高の出だしの大学サッカー1年目だった。


そんな1年を終え、新シーズンを迎え、3番手ではあったがなんとかトップカデゴリーに上がることが出来た。


トップでも1年目にあれだけ通用した自分の武器のドリブルだけしてればいけるでしょ。1対1の対人で負けなければ試合でれるでしょ。
自分は完全感覚プレイヤーなんだ。
頭を使ってプレーなんてしなくていい。


そんな甘い考えを持っていた。



現実はそう甘くない。



自分の武器であるドリブルをだすどころかボールが受けられない。
受けれたとしてもそこは悪い位置で武器がだせない。
大学サッカー人生ではじめて壁にぶつかった。


何も考えずに感覚だけでサッカーをやる「限界」
完全感覚プレイヤーの「限界」


をトップにあがってひしひしと感じた。


「感覚だけで無理ならよし、頭を使ってプレーしてみよう。」


サッカーIQが限りなく0に近い自分が少し頭を働かし、みんなの見よう見まねでセンターバックがボールを持ってサイドバックが高い位置をとったら中に入ってボールを受けようとしてみる。







なんだこれ。下手すぎる。体の向き、トラップ、判断、全てがうまくいかず相手にボールを突かれる。


そんなことが続き、プレーに自信を無くしてしまった。



ドリブラーというのは自信を無くしてしまったらお終いである。
ドリブラーはチャレンジの連続だ。そんなのが自信を無くしてしまうとチャレンジすることを恐れてしまう。
結果、自分の武器をまったくだせないままプレー全体の調子が下がっていき、遠征後からFCカデゴリーに落とされた。



FCカテゴリーに下がってもなかなか試合には出られない日々。
頭を使ってプレーすることにすっかり恐れてしまった自分は一年間この課題から逃げていた。そんな気がする。
スタメンじゃなくて途中からでも結果を残せばいいでしょ。過程じゃない。全ては結果。その考えも間違ってはいない。
しかし、そんな気持ちに転換することで、自分の課題から逃げていたように今思えば感じる。



ただ、結果をだすことに関していえばこの一年、まだまだ満足出来るほどではないがそこそこな結果をだせた。


FC
自分が登録された3節から17節までの14試合中スタメン6試合。
出場時間約677分。
約7.5試合分で6ゴール3アシスト。


新人戦
6試合中スタメン2試合。
出場時間約232分。
約2.5試合分で2ゴール。


その他トレーニングマッチを含め年間14ゴール8アシストの結果を残し、結果の側面をみれば去年の自分を上回れた。高校3年間の公式戦でたった1点しか取れなかった自分からしたら大きな成長ではある。


社会人リーグの相手チームは後半に足が止まる為、タイプ的にも途中からでる自分が活躍しやすい場とはいえ、そこそこな結果は付いてきたと思う。





しかし、この結果がついてきてしまっていたからこそ、自分の本当の課題に向き合うことが出来ていなかった。



新人戦決勝トーナメント1回戦の明治戦や社会人リーグのプレーオフの1回戦の流通経済大学戦。敵が強くなり、個人だけじゃどうにも打開出来なくなる相手になるにつれて逃げていた自分の課題が再びあらわになってきた。



そんなプレーオフも終わり、FCカデゴリーが解散し、FCのメンバーの大半はトップのトレーニングパートナーに選ばれる中、自分の名前はBチームのところにあった。



正直悔しかった。
しかし、その悔しさが、1年間試合に思うように試合に出られなくて溜まりに溜まった悔しさが、自分に気づきを与え、何かを変えなきゃと自分を自分の真の課題に再び向き合わせてくれた。



今までただただ上手いなとしか思わずにみていたプロの試合をポジショニングや細かい選手の動きを意識的に観る習慣をつけた。
失敗してもチャレンジして成長しなきゃもっと上のレベルでやっていけないと思えるようになり、実践に移そうとする気持ちがようやく出来た。それも前向きに。






現在、新チームがはじまりトップチームに一応上がることが出来、2週間たつ。
まだまだ実力も足りないし、頭を使ってプレーしようとしていることを周りの人に気づかれさえしないレベルであり正直自分の武器も思うようにだせていない。
一見去年と何も変わっていないかのように思える。
しかし、明らかに1年前にトップにいた時に感じた、チャレンジに対する恐怖心や頭を使ってプレーすることに対する考え方が変わった気がする。ポジティブなチャレンジが出来るようになった。1年間の悔しさが、踏ん張りが、自分に小さな変化を与えてくれたのだと思う。





しかし、まだまだここから。


この小さな変化を大きな成長に変えられるかは自分次第である。


来シーズンはこれからのサッカー人生に大きく関わる「正念場」である。
失敗を恐れずにチャレンジし、自分らしく果敢に仕掛け、自分の武器を存分にだし、後悔の残らない1年にしよう。



最後に、


バネは深く沈んだ分だけ高く跳ぶ。


人も同じである。


課題にぶつかり、もがき、深く沈んだ分、いままでより成長し、飛躍する。


悔しさや失敗を成長に変えられる人間。そんな人間に私はなり、来年のブログで「今シーズンは飛躍の年だった」と胸を張って書けるような年に出来るように、先の4年間の目標に向かって自分らしく「まっすぐ」と進んでいきたいと思う。





次のブログはア式2年が誇る最強ストライカー・髙木風ナシーム(西南FC)です!
「〜じゃない?」とよく口にする彼は最近日本語がかなり上達し、『「マジで」疲れた。』と言っているのを聞き正直驚きました。
そんなかわいい面もみせる最強ストライカーがどんな思いを語るのか。ぜひ、楽しみにしてください。


◇今西正之輔(いまにししょうのすけ)◇
学年:2年
学部:社会科学部
前所属チーム:日本大学藤沢高校

【過去の記事はコチラ↓】


いいなと思ったら応援しよう!