【#Real Voice 2024】 「意味」 2年・天野いちか
はじめに、どうしようもなく難しい話だとは思いますが、できる限り明るい気持ちでポップに読んで欲しいです。
ア式にいると、「その行動の一つ一つの意味を考えろ」という言葉をよく耳にします。
では、意味とはなんなのか。この言葉を耳にするたびに、
私がア式にいる意味は果たしてなんなのか?
早稲田にいる意味は?
そもそも生きてる意味とは?
と、生命そのものの意味を問い正したくなります。そしてその度に意味なんて見つからず、結局諦めてしまいます。
なんの意味があって息してるんだろう。
そう深く考えると次第に息をするのが難しくなります。吐き出した白い息をなんとかもう一度吸い直して少し落ち着けば、そこには意味もなく溢れる大粒の水滴が私のお気に入りの服を汚します。
20になったときに何を頑張っているのだろうと思っていた私に、22までの目標を持たせてくれたア式蹴球部は私にとって俗に言う“生きる意味“でした。
そんな生きる意味をも頑張ることを許してくれなかった私を啄む病は気付けば私の健康をも阻害しました。
生きるために必要な要素である睡眠。これができなくなったあの頃、必死にカフェインで生き凌いでいました。布団に入って5時間後、ようやく眠れたかと思ったら2時間後には目が覚める。どうせ朝練だしいいけど、とか考えていたら週8時間とかしか寝ていなくてびっくりする週末。私にとって唯一の幸せとも言えた食事では砂の味しか感じられず食べる意味がなくなる。気づけばダイエットになっていました。
かと思えば死ぬほど眠る時期も。1日12時間なんて当たり前。授業に間に合わず、寝過ぎだと驚かれた日も。高校生の頃が懐かしいです、そう言えばあの頃も12時間寝てお母さんを驚かせていたな。とか悠長なことを言ってられないのがア式蹴球部です。組織に属するということは遅刻は厳禁。それでもアラームの音が聞こえないほど寝てしまうのだから困ったものです。そんな時期は食べても食べても満腹という認識ができず、1日に2キロも増える始末。そんな時期はいつも佳太(2年・小林佳太)にあれ太った?とからかわれるのがセットです。
ああまたか、そう思って病院に通えば聞き慣れた診断名に聞き慣れた薬の処方箋。あんまこれ飲みたくないんだけどなぁとか思いつつ飲めばやはり体が受け付けない。顔から足までパンパンに浮腫んで、毎日微妙な発熱。頭痛も腹痛も治らなければ咳しすぎて吐きそうになる。こんなんしてまで治すなんて世の中の人はすごいんだな。社会に出るのって大変なんですね。
神様ってほんとに不平等。まともに生きることすら許してくれない。
この体調不良は私のやる気も気づけば奪っていってしまいました。
考えれば考えるほどわからなくなる。
私がア式にいる意味って?
私を必要としてくれる人はいるのだろうか。
私がいなくても何も変わらないんじゃないか。
ア式に何かを与えられるような存在にはなれない。
あ、でも気軽に課題手伝ってくれる要員としては必要か笑
じゃあア式で頑張る意味ってなんだ?
なんのためにア式に入ったんだっけ?
あの過酷な仮入部を乗り越えてまで入った意味って?
何がしたいんだ、自分。
この堂々巡りで答えが見つからず、最低限の活動でア式に所属させてもらっていました。
そしてとうとうFCカテゴリーのメンバー外に。
参入戦はベンチで見たかったなという感情よりも、そりゃそうだよなという気持ちの方が大きくて、託したぞ後輩とか思いながら泣く資格もないのに涙を堪える。あの時はありがとう、未羽さん(3年・伊藤未羽)。
頌英くん(4年・梅林頌英)とこしくん(4年・舩越嶺)がベンチに入るのはいちかでいいじゃんと言ってくれたあの時、なんで頑張れなかったのか。
悔しい気持ちと、一方でそんな気持ちを冷めた目で見る自分と、感情がごちゃまぜになって何もかもどうでも良くなる。
申し訳ないです、お二人とも。
彼らがFCに私の居場所を作ってくれたから私はFCの帯同だけは頑張らなくてはと気持ちを作ることができました。ありがとうございました。
Iリーグも新人戦も帯同させていただくことがあったけど、その度にアップをするのが怖くて、こんなやつのアップで試合が始まってしまうのが怖くて、うだうだしていたらあやかさん(3年・永戸彩花)がケツ叩いてくれました。ありがとうございます、来年は必ず独り立ちします。おかげでなんとか気持ちを切り替えることができていました。
全試合、誰かのおかげで自分はピッチに立てていました。正直家を出る時は足がすくんで心臓が早くて、苦しくて仕方がなかったです。人って運動してもいないのに心拍120超えることあるんだってアップルウォッチ見て思いながら、震える足をカフェインのドーピングで誤魔化して、なんとか笑顔を貼り付けてグラウンドに立つといつも通りの光景が目に入ります。その度にやっぱ私なんかいなくても世界って回るんだよなぁとか考えて靴紐を結びます。
ここまでつらつらと綴ってきたことは、他人が読んでもだからなんだと思うような話だと思います。気は遣わないでください。ただ、このブログで自分を整理したかった。そして、自分の手で自分自身を変えたかった。そうすれば、きっと自分の存在にも意味が見出せるはずだから。
もうすぐ自分が節目にしてきた20歳が訪れます。その時が来て、あと2年頑張ろう、と思えるのか。その選択は確実に今この瞬間からその日が訪れるまでの自分自身にかかっています。
私は必ずア式に自分がいなくてはならない理由を見つけ出さなくてはなりません。そのために、自分ができることはなんだってするし、大嫌いな勉強だっていくらでもする。そして、必ず自分が存在する意味を見つけ出したいと思います。
去年あれだけ意気込んでいたペーペーは今年1年間で成長という2文字に詰められた全てを自らの手で台無しにしました。だけどこれからは、3年4年とその学年に見合う自分になれるよう、これからも「意味」を探し続けたい。そう思えたことが今年の唯一の成長かもしれません。
p.s.このブログを書くにあたって、とてもとても悩みました。書いて、読み直してを繰り返すたびにネガティブすぎるこのブログを公開するか否か何度も躊躇しました。それでもこの内容を出すと決めて、最終的に出せるまでにはたくさんの葛藤がありました。そんな自分を最後まで見捨てずに相談に乗ってくれた宗士くん(3年・谷川宗士)、本当にありがとうございました。
女子更衣室でうだうだ言っていた自分にアドバイスをくれた未羽さん、ありがとうございました。このブログが出る頃に原本見たかったらお見せします笑
次のブログを書いてくれるのはオガ(小笠原幹太・アスルクラロ沼津U-18)です。
私が東伏見に帰ってきた時によそ行きの格好をした彼と遭遇する率はア式1の確率です。一体どこへ行ってるのやら。彼は今年Iリーグのゴールを守る守護神として非常に大きな貢献をしてくれました。そんな彼の胸の内がきっとブログに綴られているはずです。
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