【#Real Voice 2024】 「有意義な4年間のスタートに」 1年・石川愛子
「なんでマネージャーなの?」
この部活に入ってから高校からの友人・部員だけでなく、ア式の部員からも何度も聞かれた質問である。
返す答えは決まって
「サッカーに関わりたかったから」
実際今考えてみてもそれ以上もそれ以下の理由もない。
「ア式である理由は?」
と聞かれれば「早慶戦」が最初の答え。
21年に初めて見た早慶戦で、前年の引き分けを除いて8連勝していた早稲田が負けた。
しかし結果以上に、試合の運営、目の前のベンチで動く選手・マネージャーの方が輝いて見えた。
「大学でサッカーに関わりたい」そう思った瞬間だった。
初めまして。
早稲田大学ア式蹴球部1年、マネージャーの石川愛子です。
締切を翌日に控え書くことが見つからないまま書き始めているため、非常に拙い文章となっておりますが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
自分はプレイヤーのみんなみたいなかっこいい経験はしていないし、上手く文章にも起こせないので、本当に読むものが無くなったときに暇つぶし程度に読んでください。
自分の人生で一番大きな経験だと思うのは、様々な場所で様々な人と様々な経験ができたこと。
父親の仕事の関係で、日本国内だけでなく海外を含め様々な場所で生活をした18年間。
神奈川県で生まれたものの生後すぐマレーシアへ。現地の幼稚園、日本人幼稚園での5年間を経て名古屋、和歌山で1年ずつ過ごしタイに移住。3年後日本に本帰国。神奈川で小学校を卒業し、中学受験をして大学附属校に入学したが、高校進学時には再度受験し早稲田大学本庄高等学院に進学した。
これが大まかな自分の人生。
その中で、様々な場所で様々な経験をした。
マレーシアでは現地の幼稚園に通いながら、多様な国の子どもと過ごす経験をした。(当時は英語ばかり話していたというが、今はどうだか。)しかし、正直マレーシアでの日々はほとんど覚えていない。小さいころ見ていたカートゥーンを見て懐かしいと感じる程度である。
一方タイでは、タイ人のコーチにサッカー・水泳を教わり、中国人のコーチに体操を教わるなど物心がついてから初めて母国語が異なる人にものを教わった。
当たり前だが日本語では完璧に伝わらないし、逆に自分はタイ語を完璧に話せない。
自分の考えを伝えるためには日本語、タイ語、時には英語を交えないと伝わらない状況の中で、当時9歳・10歳ころだった私は折れずに続けることの重要性を学んだ。
大半の人が紛れもない事実だと言うと思うし、実際紛れもない事実なのである。
でもそれができる人がどれくらいいるのか。
「the measure of intelligence is the ability to change(知性とは、変化に対応できる能力である。)」
アインシュタインの言葉である。
伝えようとしたことが相手に伝わらないとわかったときに、次の選択肢を出せること、そのうえで折れないことがどれだけ重要かを痛感したタイでの3年間であった。
次に、唯一自分がみんなと同じくらいの期間継続したといえる書道について。
日本に帰ってきてからは、中学受験でほとんど習い事を辞めた。
何かに全力を注いだわけでもなくすべてを中途半端に終えたのである。中学にサッカー部がないと知ったあともサッカーを再開しようとはせず、陸上に転向。
そして、サッカーを応援することへの熱が入り始めたのもちょうど中学入学の時期である。
それと同時に熱を注ぎ始めたのが、受験があっても唯一辞めなかった書道である。
6歳で書道を始め現在に至るまで、「受験で休むかも」といい続けながら結局毎月課題を出す詐欺を要所で挟みつつ、約13年が経つ。
始めた当初は特段上手いわけでもなく、ただ字を書くことが好きというだけで続けていた。
それが中学校で、正直すごく好きでもない陸上部に所属し練習するなかで息抜き的な存在になっていたのである。
気づけば書道が本気で打ち込みたいものになっていたし、これからも一生打ち込むと思う。
自分が今まで書いてきて一番好きな字は、圧倒的に「龍」です。
自粛期間の約2か月ほぼ毎日3,4時間書き続けて完成させた10枚の作品を出す大会が中止になった。勉強をする必要がなく本当に毎日書道漬け。積み上げたものがすべて打ち砕かれた。
以降、高校受験を決めた影響もあり少し書道と距離を置く期間が続いた気がするが、昇段は早かった。
あと一回の作品掲載が足りず、特待生こそ叶わなかったが級の取得が遅かった割には健闘したのではないかと思う。2年後には大きな大会で過去最高賞まで辿り着いた。
これもすべて自粛期間の2か月がもたらした結果だと今では確信を持って言える。
継続がどれだけ強みになるか、それを痛感した書道と向きあった13年間である。
個人的な目標にはなってしまいますが、大会最高賞まであと一つ。
大学在学中に取り切れるよう、マネージャー業と書道の両立を目指します。
ア式に来て半年弱、本当に色々な経験を持った同期と出会い、先輩を見て、まだまだ未熟さを感じる部分が多々ある。
タイで日常生活やスポーツを通して学んだ、物事に柔軟に対応し、折れない力が、書道を通じて学んだ継続して得られる力が、今の自分にどうつながっているのかもわからないし、そもそも繋がっているのかすら分からない。
ただ、少なくともア式に貢献していくうえで、誰にも負けないことはここだと言えるような力を見つけるとするならこれらくらいしかないだろう。
いつか胸を張ってここが強みだと言えるまで全力で自分に向き合う4年間にしたいと思う。
続いての担当は、笹記佑太(1年・ガンバ大阪ユース)です。
ピッチ内では常にボールを追いかけまわし、一番の特徴はやはりそのハードワーク。ユースでの経験がア式にいい風を吹かせてくれるでしょう。日常生活で彼に遭遇することはほとんどありませんが、きっと知らない一面もブログで見られるだろうと期待しています。
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