【#Real Voice 2023】 「活力」 2年・増田健昇
今年こそは試合に出て活躍してやる!と意気込んだ2年目。
シーズン当初怪我人が多く出たこともありトップチームの公式戦にスタメンで出場することが出来た。
昨年の先輩方が予備予選を勝ち抜き、出場権を獲得してくれた天皇杯東京都予選。
初戦は法政大学。
関東リーグ1部の相手を倒して自分の価値を証明して、スタメンで出続けてやろうと思った。
結果は3-4。
完全に自分のせいで負けた。
攻撃陣が法政相手に3点も取ってくれたのに、自分の対応ミスで複数失点。
何も出来なかった自分への怒り、このままでいいのかという焦り、応援に来てくれた部員やチームメイト、仲間への申し訳なさ。
色んな感情が入り交じっていた。
その後の関東リーグ2部も初戦、2試合目と出させてもらったが、それから約半年間トップチームの試合に出ることはなかった。
去年あんなにも憧れていた舞台に立てたのに、何も残すことが出来なかった。
チャレンジすることを恐れた。
後輩にもっと堂々とした方がいいと言われた。
自分に落胆した。
いっそ試合に出ない方が楽なんじゃないかとすら思った時期もあった。
それでも、またスタメンで出たい、自分がチームを勝たせたいと思わせてくれる存在があった。
それは仲間だ。
くさいこと言ってんなーと感じる人もいると思う。
それでも、この仲間から刺激を受けたし、また活躍したいと思わせてくれる活力を貰った。
口でも行動でも1番プロを目指しているなと日々感じさせ、プロになるための刺激をくれる同期。
プロが決まっても誰よりも練習前のセルフアップや、練習後の自主練を怠らない先輩。
どんな日、どんなコンディション、どんなメニューでも上手くなるために100パーセント以上を出し続ける後輩。
もしかしたら選手の自分達よりも勝ちたい気持ちが強いのかと思わせてくれるマネージャー。
自分達選手が強くなるためにプロの現場まで足を運び、学びに行く学生トレーナー。
こんなんでは収まりきらないほど、ア式のみんなにたくさんの刺激を受けた。
あいつだったらもっとやってる。あいつだったら上手くなるために自分より努力しているかもしれない。そう思わせてくれた。
今まで刺激を受けて来たのは同じポジションのライバルだけだった。
でもア式にいると同じポジションの選手だけでなく、同期、先輩、後輩、学生スタッフの仲間からも刺激や危機感、活力を与えてくれる。
突然、ふとした時にとてつもない不安に襲われることがある。
こんなんでプロになれるのか。
このまま今シーズン出れないんじゃないか。
誰にだってどうしようもないくらい落ち込むことくらいある。
何もかも投げ出したくなることもある。
それは自分だけでは無いと思う。
そういう時は周りをよく観察するようにした。
そうすると、自分より苦しい状況にいても頑張っている人の姿がそこにあった。
その姿が、また向上心高く取り組み続けようと思わせてくれる。
自分もそうされたように、自分も自分の行動、結果で誰かの刺激となり、頑張ろうと思わせられる人間になりたいと心の底から思った。
この1年間の経験を通じて新たに目標が出来た。
“ 元気、勇気を与えられるプロサッカー選手になる。”
ただプロサッカー選手になりたかった自分に少し曖昧ではあるけれども、とても大きな目標が出来た。
これはサッカーをしている、関わっている人だけに向けたものでは無い。
サッカーに関わってない人でも、初めてサッカーを見た人でもいい。
たまたま試合を見かけた人が、明日から学校頑張ろう、明日から仕事大変だけど頑張ろう。
自分の身近な人が、あいつが頑張ってるから俺も頑張ろう。
そう思わせられるようなプレー、活力を届けたい。
ブログを書いていて、1つ思い出した言葉がある。
ア式のMISSION。
「誰かの活力になる」
これまた曖昧な目標だなと思っていたが、この1年を通してこの意味を自分なりの解釈ではあるが、理解することが出来た。
さらに自分にはとても納得のいく、素敵な言葉だなと思った。
先程大きな目標を掲げたが今の自分にそんな力が無いことは重々承知している。
でもそのために、自分がどのような人間、選手になればいいか、何が必要か考えた。
人はその人が成し遂げた事などで活力を貰うことがあると思う。
しかし、それ以上にその人の頑張っている姿や活躍している姿を見て活力を貰うのだと思う。
自分も仲間の行動から活力を貰ったように。
だから、今は夢に向かって本気で取り組んでいくことが大きな目標を叶えるための第一歩であり、今後も続けていかなければいけない姿勢であると思う。
今チームは昇格圏におらず、厳しい状況が続いているのは間違いない。
でも、この状況をひっくり返して絶対に昇格する必要がある。
なぜなら、昇格することは何よりもア式として多くの人に分かりやすい結果として、活力を与えられると思うからだ。
絶対昇格しよう。
そして、“誰かの活力”になろう。