【#Real Voice 2023】 「原点回帰」 3年・原聖瑠
先日11月28日より自分たちが最上級生となるシーズンが始まった。
最上級生として迎える新シーズンは楽しみでもあり、不安でもある。
学生サッカーも残すところあと1年。
週6日でサッカーに打ち込めるのも、当たり前のようにグランドやトレーニングルームが使えるのも、たくさんの同年代選手と切磋琢磨し合えるのも、全てが「与えられる」環境があと1年で終わってしまう。
そんなこんなでふと考える。
「自分はこの1年をどんな1年にしたいんだろう。」
もちろん
日本一を取りたい。
関東1部に昇格したい。
関東リーグで活躍したい。
早慶戦に出場したい。
より多く試合に出たい。
たくさん点を取りたい。
などなど
達成したいことはたくさんあるし、挙げ出したらきりがない。
それでもあえてどんな年にしたいのかと問われれば
『サッカーを楽しみたい、サッカーで楽しませたい』
これに尽きるのかなと。
この先自分のサッカー人生が続くかはさておき、1つ学生としての区切りが近づくとどうしても過去を考えてしまう時間が増える。
去年のブログにも少し書いたが、今まで大半が悔しいサッカー人生だった。
自分が悔しい思いをした分だけ自分に関わる人も多少なりとも悔しい思いをしたはず。
小学校は同じ相手に何度も負け、大きな大会で結果を残すことはできなかった。
中学校では目標としていた全国大会に出場することは叶わなかった。
それでも何度か素晴らしい結果を出すこともできたし、選抜にもたくさん呼んでもらった。
小学校、中学校は地元でのびのびできていて、自分に関わる人が容易に試合を観に来れる環境があって、まだよかったのかもしれない。
高校からはどうだろう。
周りに自分の意思を尊重してもらい、県外の高校に進ませてもらった。
プリンスリーグ東海。かなりの試合に出場させてもらった。非常に貴重な経験、良い思い出。
一方で、
新人戦。メンバーとして静岡2連覇を達成したけれども1年目は出場なし。2年目はケガもあり、準決勝と決勝に少し出場しただけだった。
高校サッカーの花形であり、自分自身の目標でもあったインハイと選手権。2年時からベンチに入りながらも、結局3年間1秒もピッチに立つことすらできなかった。
藤枝東高校を選んだことに全く後悔はないけど、描いた高校生活を送れたかといわれればそうではないことも事実。
大学では
1年目はそこそこの活躍はできていたかもしれない。
でも去年、今年と思うように試合に出れていない。
今年に至っては人生で初めて公式戦ノーゴールでシーズンを終えてしまった。
自分がサッカーにかけた情熱ほど、楽しい瞬間をまだ得ることができていないのではないかなと、
周りが自分にかけてくれているほどの期待に応えられていないのではないのかなと、
何より周りが自分にかけてくれた分のコストを返せていないのではないのかなと、
学生生活ラストシーズンを前に実感する。
この先、こんなにも自由で、こんなにも多くの仲間と濃い時間を過ごすことができ、こんなにも多くの人に支えられる時間があるのだろうか。
こんなにも成長でき、こんなにも悔しい思いをし、こんなにも楽しめる環境がほかにあるのだろうか。
今の状況を最大限有効活用することがサッカーを続けさせてもらってる義務であり、この道を選んだ自分に与えられた権利であるのだと最近改めて思う。完璧に後悔がない人生なんて不可能だと思うけど、大人になって学生時代を振り返った時に胸を張って話せる学生生活を完遂したいと感じる。
そういった中で、
スポーツはやっぱりエンターテイメントだから、楽しむ・楽しませることが根底にあって、やっぱりこれが自分の原点。
そしてそれはやっぱりピッチの上でしか表現できない。
自分自身にとっても、遠くから観に来てくれる人にとっても、
1試合でも多く出場し、1プレーでも多く最高のプレーをし、1勝でも多く勝利を届けることでしかこの気持ちを満たすことはできない。
自分を応援してくれる人を
チームのみんなを
サッカーを続けさせてくれている家族を
何より自分自身を
あとどれだけ楽しませることができるだろうか。
学生サッカーを終えた先にプロがあるのか、社会人サッカーがあるのか、はたまたサッカーから離れているのか、
現時点ではその日その日を頑張り続けます、としか言えません。
それでも
もう1回でも
もう1勝でも
もう1日でも
もう1秒でも
誰かに楽しんでもらえるように
笑顔でいれる時間を増やせるように
サッカーを楽しめる時間を増やせるように
大学サッカーラストシーズン駆け抜けます。