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【#Real Voice】 「『想い』 19歳の嘆き」 2年・藤間英吉

昨日でちょうど残り5ヶ月となりました。僕が、10代でいれる期間。そういえば、今日は佐藤慧一(2年マネージャー)の誕生日でした。おめでとう。また1人、同期の10代がいなくなりました。
早生まれの僕は、周りの皆がどんどん20歳になるのを見てきて、なんだか取り残された気分になります。10代はまだ少年なのです。お酒の味すら知りません。
 
今年の3月に19歳になってから20歳になるまでがとてつもなく長く感じます。まだ半年と少しがたったばっか。19年間がまるで1年につまっているようです。
 
この1年、色々なことを考えました。考えすぎて、出口が見つからなくなってしまっています。
 
でも、そんな考えたちを整理できそうな、部員ブログというとっておきの機会を与えていただきました。
 
ですので、少年から大人へ、まさに今その境に立たされている19歳の僕の想いと嘆きを、ここに伝えたいと思います。
 
話は2本立てになります。ごゆっくり、お読みください。


Hello again

私は、実家のある「あの町」が大好きだ。寮に入ってから、家を実家と呼ぶようになり、帰省の頻度が落ちた今年は、あの町は一層特別な場所になった。
 
あの町は、寮のある東京の隣、神奈川にあるのに帰省には意外と時間がかかるし、いい感じに田舎だ。
 
品川か渋谷で、直通の電車に乗って計2時間くらいで着く。ビルが立ち並ぶ都会の風景に飽きて、少し仮眠をとる。目を覚ますと、戸塚とか藤沢の微妙に都会の街になっていて、またその景色に飽きて眠っていると、いつの間にかだいぶ田舎の町に変わっている。そこに、あの町はある。
 
あの町には、自分の歩んできた道があって、今の自分を作っている答えがある。
だから、”今”に行き詰まったときは実家に帰ってあの町を散歩をする。多分、一番リラックスできる方法だと思う。
 
散歩のコースは町内全体。ちょっと人数の多い場所や、田んぼとか草木しかない場所、坂道が多い場所、たまにテレビで特集される頂上からの景色が最高な山、いろんな場所がある。町自体は狭いから、どこも何度も歩いてきた道である。
 
物思いにふけながらあの町を歩けば、郷愁の念に駆られる。
 
今思えばだけど、人生で一番楽だった時代、小学生とか中学生の頃の楽しかった時や嬉しかった時が思い出される。
 
良い過去ばかりじゃないから、嫌な過去も思い出して悲しくなる時もある。
 
でも、これら含めて過去を想うこと、緑あふれる景色や風景をみること、どっかでやっているたき火や木々の匂い、こどもが帰る時間を伝える、ゆうやけこやけの鐘の音。
あの町の散歩でしか感じられない懐かしさが大好きだ。
 
散歩が終われば行き詰まった“今”も乗り越えられる気分になる。
 
こんなノスタルジックな想いが原動力となり、“今”の自分を成長させてくれている。
 
小説を読む機会が増えた今年、こんな文章に出会った。
 
「わかりあうために必要な年月もある。人は、生きるほどに必ずしも過去から遠のいていくのではなく、時を経ることで初めて立ち返れる場所もある」

どんなにやり直したいという過去、後悔している過去があろうとも、それらが今の私を作っている。過去は忘れずに、今と共に生きていこう。



私には立ち返る場所がある。次にあの町に帰るときは、人として立派になっていたいと思う。

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fragile


これは、“今”に行き詰まったお話。
 
今年は多くの学生スタッフが仮入部に足を踏み入れてくれた。学生トレーナー、学生スタッフ、学生コーチ。その中には新入生だけではなく、既に大学生活を1年経験してきた2年生も多く含まれていた。
 
ア式蹴球部の学生スタッフという特異的なポジションに、挑戦しようとしてくれる人がいたことが嬉しかった。


しかし、全員が入部したわけではなかった。
 
8割くらいの人が辞めていった。
 
辞めていく人たちの理由は様々であった。理想と違ったこと、組織にいづらさを感じてしまった人、入部したかったけど、ア式にこだわる理由が見つからなかった人。
 
辞める前に、相談を受けた人もいた。その人たちは、言っていた。



「ここに本当にいたいのか分からない」と。
 
その都度、「なんでマネージャーをやっているの」「マネージャーを4年間続けて得られるものは」「ここで何がしたいのか」という問いが襲ってくる。去年も襲ってきたが、今年は質も重みも大きかった。
これに一度襲われると、何に対しても全くやる気が起きない。答えなんかすぐに出てこないから。
 
今年は、主務と副務を支えたいという想いで、グラウンド近くの寮に入った。
主務と副務は私を信頼し、多くの仕事を任せてくれた。
しかし、仕事の量が増える度に、あの問いは襲ってきて、任された仕事を全うできたとは言い難い。
しまいには、役職も特にない自分が、なぜこの仕事をやらなければいけないのかと思うこともあった。


自分を信頼してくれる人のために頑張ろう、仕事に責任を持とう、と自分に何度も言いかけても、状況は何も変わらなかった。
 
それでも、少量の仕事しかこなさない、そんな自分に不満を言わず、常に感謝の言葉を述べてくれる2人には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
もう少し役に立ちたい、そう思うばかりである。
 
ただ、私はこれを悪いことだとは思わない。何かを機に突然解決できるような問題ではないと分かっているからである。幸いにも私はまだ2年生であり、残された期間は半分以上もある。今はゆっくり悩み、考え続けたいと思う。その問いの本質と向き合い、解決できるまで。責任を背負うのは恐い。信頼を失うのはもっと恐い。だから、大きな信頼と責任を胸張って背負えるような人間になるためには大事な期間だと、そう捉えたい。



私の心は脆く、壊れやすい。これからも色々な壁にぶつかり、壊れていくだろう。だが、その度に再生し、一歩一歩成長していきたいと思う。
 
マネージャーをやっていて、1つ気づいたことがある。「感謝されることは、感謝することと同等にすばらしいことである」ということ。
 
自分の何気ない、自然とでる行動が誰かのためになっている。これを体感できるとき、私は一番やり甲斐を感じる。
 
無論、そう感じることができるのは、常に感謝を伝えてくれる最高の仲間がいるからである。
誰かのためにという想いは、いつまでも大切にしたい。

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こんな感じのボトルが最近増えてきて、とても嬉しいです!笑

この章は早慶戦当日の朝に書いています。今日まで、運営面において自分にできることはもっとあったと後悔するばかりですが、今の状態で自分にできることはこれが限界だったのかなとも思います。
何はともあれ、良い結果で終わりたいです。絶対に勝利しましょう!



 
ここまで読んでいただきありがとうございました。
僕の地元、とても良い場所です。観光地とか特にないですが、海も山もあります。リラックスするには最適です。ぜひ、一度訪れてみてください。皆様も、おすすめの故郷があれば教えてください。
ちなみに、小説は森絵都さんの「出会いなおし」です。人々の出会いと別れを、そして再開を描いた物語が6つ書かれています。良かったら読んでみてください。ちなみに、各章の2つのタイトルも、自分の好きな曲名です。ぜひ、聞いてみてください。
 
早慶戦は無事に終わりました。10年ぶりの敗戦ということもあり結果としてはとても残念でした。それでも、多くの人にご来場していただき、最高の舞台をつくっていただきました。冗談かもしれないけど、「英吉君のために頑張る」って言ってくれた駒沢(1年FW駒沢直哉)と「絶対点とるわ~」って言っていたひろと(2年MF植村洋斗)が点をとっただけでなく、PK獲得とアシストという大活躍をしたのはとても嬉しかったです。
あんなに最高の舞台を見せられたら、来年はさらに良い舞台を作りたいって思わないわけがありません。素晴らしすぎる運営スタッフのたくや君(4年マネージャー羽田拓矢)とはるき君(4年マネージャー西川玄記)が今年で卒業してしまうので、不安しかないと思いますが、任せてください。最高の舞台、お作りします!

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あと5ヶ月で20歳になる。ただ1つ歳をとるだけの毎年訪れる日だけど、やっぱり20歳になる誕生日は大事な日だと思う。いきなり大人っぽくなるわけじゃないけど、子どもじゃなくなる。10代に別れを告げなきゃいけない。
その前に、これからの毎日に思い出を刻み、残された少年時代を謳歌したいと思う。
やり残していることは沢山ある。

植村 駒澤



藤間英吉(とうまえいきち)
学年:2年
学部:スポーツ科学部
出身校:鎌倉高校

 

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