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【#Real Voice】 「自分自身を労りたい」 4年・倉田拓実
私が自分に向けて言う言葉ではないかもしれないが、
『自分自身を労りたい』
ア式での4年間の生活が長くとも残り1ヶ月と少しに迫った今、私の心の底から湧き出てくる“想い”としてこのタイトルとともに綴りたい。
部員ブログに関して、
書くことがあまり得意ではなくて、
考えることを避けてきて、
そして、何について書こうかと悩み、
手に取り掛かり始めているのが今、
前日の夜です、、。
正直こんなことを書いたことがないので、すごく緊張していますが、
腹を括って最後の部員ブログを綴ります。
私という人間はほんとに弱くてちっぽけで、
だけど、
人の前では弱い自分を見せることが嫌で、そういうところだけ変に意地っ張りで、
私はどれだけ悔しくても、苦しくても、悲しくても、辛くても、人前では「喜怒哀楽」の『哀』の部分は特に隠し続けてきました。
グラウンドでは特に自分の弱い姿を見せたくなかった。
試合に負けて地団駄を踏んで悔しがりたくなるような日も、
逆に
大一番で最高のプレーをしてとてつもなく嬉しい日も、
悔し涙、嬉し涙を流している仲間の横でひとり平静を装ってきた。
関東リーグの試合運営においても、、
チームが得点をしてもあまり感情には表さず、
失点してもそっと黙り込むぐらいだった。
特に後期は苦しい試合が毎週続き、目を背けたくなるような現実も多かった。
だけど、細かな事象に一喜一憂をしている自分はあまりいなかった。
きっとこれは、自分にはその時その時にやるべきことがあって、
4年の仲間が試合後に泣いている時は
「みんなが泣いている中で自分は泣いてはいけない」
と、私が笑顔を取り繕ってバランスをちょっと意識していたのかなと。
リーグの運営中は早稲田ア式の一員ではなく、連盟の一員として感情を無に近づけていたのかなと。
そう思う。
ただ、
ただ、、
本当の自分はほんっとに感傷的で、
小さい頃からよく泣いたし、今でもまあまあな泣き虫です。
グラウンドではなかなか見せないが、、
3年の秋頃には、もう何もかもがうまくいかなくて、帰り際、自転車を漕ぎながらひとり涙を流したこともありました。
4年になっても、思うような結果が出ず、理想と現実のギャップを理解し難く、虚無感に苛まれた時期もありました。
もう辛くて、苦しくて、逃げ出したくて、
ベッドに入ったら急に感傷的になってしまう時もありました。
3年のはじめ、関東リーグのメンバーに入って、親や旧友、恩師に連絡して喜んでくれたことは忘れません。
その後、残念ながら訳あってメンバーから抹消された時、落胆させてしまったことも忘れません。
まるで本当に口裏を合わせているかのようにみんなに励まされ、応援された過去を忘れもしません。
大学時代は高校時代よりも怪我が多く、3年時はなかなかグラウンドで楽しくサッカーをする時間もありませんでした。
物理的な面もあって、大学の4年間はなかなか親の前でプレーしている姿を見せられなくて、ごめんなさい。
たとえBチームの試合であっても、
97年続くア式の伝統は私にとっては重みへと変わり、
このチームのエンブレムを背負う責任はとてつもなくて、
試合前は緊張のあまり、プレッシャーに押し潰されそうになるときも多くありました。
いろいろあって、
もちろんすべてはうまくいかなくて、
後悔もたくさんあるけど、
ほんとにここまでよくやってきたなと。
もうこれからは、思う存分サッカーを楽しめと。
よく頑張ったと。
そう自分自身に伝えてあげたい。
ア式ア式と言い始めてはや4年、もう1ヶ月後には引退が迫っています。
いろいろ話したこと、一つひとつが本当に思い出として残っています。
もう終わりが目の前にまで迫っています。
寂しいです。また泣きそうです。
苦しかった経験、悔しかった経験、逃げ出したくなったような経験を含めて、
思い出は美化されるのかなと今思います。
重複するところもありますが、
最後に、
いつの日か遠い将来、
ア式での生活を仲間とともに振り返る日が来た時、ここでの一つひとつの経験が私たちの脳裏に浮かび上がってくることでしょう。
ア式での4年間の生活は、何ものにも代え難い、かけがえのない人生の宝物です。
正直、奇跡ともいえる神がかっていたリーグ最終戦。
全員で繋がり続けて勝ち取った今シーズンで一番重たい勝点3。
あの日から3日が経ちました。
あの日、相手のビックチャンスがネットを揺らしていたら、、
あの日、あいつがあそこに走っていなかったら、、
あの日、周りの環境が違っていたら、、
あの日、私が現地に足を運んでいなかったら、、(←これはあんま関係ないかも)
本当に今日の今頃、2021年シーズンの解散式を行っていたところだったかもしれません。
身震いします。
サッカーの神様が与えてくれたア式での残りの1ヶ月と少しの生活。
このボーナスタイムを仲間とともに「頂」を目指して最後、もう一度心の底から楽しみたい。
関わってくれたみんなへ
“ありがとう”
そして、
4年間頑張った自分を最後、最大級に褒めてやりたい。
私のことだったら、
大学サッカーの終わりが見える4年の11月半ば、
4年間を振り返った時に、たぶんどの大学を選択していたとしても
「この大学に進んでよかった」
と思っているような気がする。
だけど、1年間延ばしてまでも早稲田を目指し、早稲田を選択したからこそ、これほどまで本気になることができたし、心の中で熱すぎるほどの炎を燃やし続けることができた。
全てを引っ括めて美しく色濃い経験ができたと思う。
早稲田ア式だからこそだと思う。
「早稲田を選んでよかった!」
本気でそう思う。
4年間頑張った自分へ
“ここまで頑張った自分を一番労ってほしい。そして、最後、最高の景色を見るためにラスト1ヶ月頑張れ”
◇倉田拓実(くらたたくみ)◇
学年:4年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:草津東高校