【#Real Voice 2024】 「やってやろーぜ、ワセダ」 新4年・佐々木奈琉
2025シーズン副将を務めます、佐々木奈琉です。
読みづらいと思いますが、読んでくれたらうれしいです。
学び
まずは昨シーズンの振り返りから。
関東リーグ 21試合出場、2ゴール、1アシスト
アミノバイタルカップ 3試合出場
総理大臣杯 3試合出場
早慶戦 1アシスト
と、こんな感じ。
ア式に入って初めて大きな怪我もなく1年間ピッチに立ち続けられた。
ただ、それだけ。
試合数に対して結果が足りなさすぎる。
特に前期はチームとしても4勝3分4敗と苦しい状況だった。
結果が欲しかった。
結果を出すために何をすればいいのか考えた。結果を出しているチームと早稲田では何が違うのか。技術か、戦術か、メンタルか、運か、それ以外か
考えた末に一つの答えを出した。それは
「だれかのために」と思う気持ち。
チームが苦しい時に仲間を鼓舞すること、仲間のミスをカバーすること、試合に出られない仲間の分まで闘うこと。自分のためだけでは100持つ力の100しか出せない。だが、誰かのためを思えば110にも120にも200にだってできる。このことを今シーズンで強く感じた。
ピッチ内に限ったことではない。早慶戦の運営や早稲田カップ、東伏見に住む子供たちとのサッカー。誰かが誰かのために行動しているから成り立っている。自分もその一人でありたいと思い、社会貢献活動に積極的に参加するようになった。一緒にサッカーをした子どもたちが試合を見に来てくれた時はすごくうれしいし、頑張ろうと思える。誰かのために始めた社会貢献もまわりまわって自分のためになっている。
後期チームは「One Team」を掲げ調子が上がった。「だれかのために」の気持ちがそうさせたのだと思う。
個人としても後半戦は手ごたえがあった。前期に比べ周りが見えるようになり、「プレーに余裕が出てきたね」と言われたこともあった。この調子でいけば昇格できるんじゃないかと思っていた。
しかし、終わってみれば2年連続2部リーグ5位。
1年前と同じ結果に終わった。
1年間の取り組みの結果がこれ。
多くの部員がブログで書いていたように最終的に評価されるのは結果で、過程ではない。そんなことわかってる。でも、結果が良ければすべて良しなのか。
私は過程が重要であると思う。結果がいいだけでは再現性がないから。相手がいてはじめて試合ができるサッカーは結果を自分で決めることはできない。だが、過程は自分で決められる。自分でコントロールできる過程の部分に、勝利のための行動がなければ相手任せの結果となってしまう。前期のア式はこのような状態だったのかもしれない。
というように、振り返るとたくさん試行錯誤したシーズンだった。
苦しかった、でも楽しかった。そして、まだまだ成長できると実感した。
出会い
ピッチ外を振り返ると、昨シーズンはア式に関わる多くの人と出会った。
ア式100年の歴史を紡いでくださったOB・OGの方々、東伏見の地域の方々、気仙沼市の方々、ア式のイベントに参加してくれた子どもたちなどなど。
ア式は唯一無二なんだと再認識した。
1部に上がらなければならない強いプレッシャーを受けることも
日本サッカーを支えてきた方々とともに100周年を迎えられたことも
早稲田に行きたいと言ってくれる子供たちと出会えたことも
ピッチ内外で高い基準を求められることも
『Waseda the 1st.~サッカー選手としても、人としても一番であれ~』
という哲学も
これらの理由は全て早稲田大学ア式蹴球部だから。これに尽きる。
これは早稲田の特権である。この環境にいられることは当たり前じゃないし、簡単なことでもない。これまで100年間、大学サッカーをリードし哲学を体現してきた先輩方の日々の活動の成果である。私たちも次の世代にア式の伝統をつないでいく責任がある。
そして、ア式は「誰かからもらう側」ではなく常に「誰かに与える側」でなければならない。それこそが主体性であり、ア式の存在価値だから。
2025シーズン
大学最後のシーズン。
私たちの使命は2部優勝することと日本一になること。
必ずや達成してみせる。
そのために必要なこと。それは玉井さん(玉井智久コーチ)から教えていただいた。自分たちの中にある「基準」を変えること。昨シーズンは2部5位の基準。この継続では到底日本一にたどり着くことはできない。毎日の練習で「まだ足りない」、「もっとできる」と自分に、仲間に言い聞かせ基準を上げ続けること。
でも、
日本一になるための基準って何?
1部の基準も1年生の時にピッチの外から見ただけでかすかにしか覚えてない。
後輩たちは1部にいた経験がないから基準って言われてもわからないだろうな。
こんなことを考えていた。どこまで基準を上げれば目標を達成できるかわからない状態でどうやって進んでいくんだと。
そんな時、授業で一つのスピーチに聞いた。個人的に面白いと思ったので紹介したいと思う。
それは2024年ハーバード大学主席Kumarさんの卒業式のスピーチである。
題名は「知らないことの力」。
このスピーチの中で、私が伝えたいことは知らないことの力が大きな力を生むということである。
Kumarさんはスピーチの中で
と言っている。
このスピーチを聞いて、私はチャンスだと思った。日本一、1部の基準を知らないア式だからこそより高いところへ行ける可能性がある。基準を知っていれば、そこに到達したときに満足し、成長が止まってしまうかもしれない。だが、今のア式に到達したと言える基準など存在していない。すべて自分たちで基準を作り上げることができる。不快感こそ成長へのきっかけである。そう感じた。
最後に
今シーズンの目標をもう一度。
2部優勝
日本一
101年目、準備はできている。
4年として、副将として覚悟をもって基準を示し続ける。
「こいつらのために戦いたい」と思わせてくれる同期、後輩のために私のすべてを出し尽くす。
そして、後輩たちに1部リーグの切符を与える。
やってやろーぜ、ワセダ。
次は2025シーズン主将を務めるしゅうと(山市秀翔・桐光学園高等学校)です。
しゅうとといえば頑固、頑固といえばしゅうとです。圧倒的な運動量と、セカンドボール回収、正確無比な左足のキックはもちろん、強靭な腕によって保護されるパーソナルスペースは誰にも侵入不可能です。大学サッカーNo.1の遅食いでもあります。
熱すぎる漢、山市はどんな思いを持っているのか気になりますね―。
ぜひ読んでください!
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