見出し画像

「夢の続き」 1年・平松柚佑

同期がサッカーをやめていく。

そんな風に考えるようになったのは、ふと同期のInstagramを見ていた時だ。かっこいい服を着て髪の毛を染め、友達と楽しそうに遊んでいた。
中学時代、高校時代ともにきつい練習を乗り越え、しのぎを削った仲間が大学ではサッカーをやめている。自分よりうまかった選手、速かった選手、センスがあった選手、多くの人たちがサッカーをやめていく。新たな夢を追いかけに行った人、大学生活を謳歌している人、留学した人、様々な道に進んだ人たちがいる。

では、なぜ私が大学でも本気でサッカーをしているのか。

自分の心に聞いてみた。「なぜ、俺は大学でも本気でサッカーをしているのか」
答えがわからなかった、考えたことすらなかった。大学でもサッカーを続けることが自分の中で必然だったから。サッカーをやめるという選択肢がなかったから。サッカーをしていない自分が想像できなかったから。
このまま何も考えず、4年間ただサッカーをしていていいのだろうか。


幼稚園からサッカーをはじめ、今年で15年目。小学校で初めて全国大会に出場し、中3で全国ベスト8。高校2年では全国制覇を経験することもでき、一般的に見ればエリート街道と呼ばれる道を歩いてきた。自分でも何度か挫折したことはあるにせよ、比較的に順風満帆なサッカー人生を送ってきたと感じる。
「そこで、19歳の平松柚佑。この現状に満足していないか? なんとなくサッカーをしていないか? このままやっていけば何となく大学でも結果を残せると思っていないか?」

努力をしていないわけではない。練習も真面目に取り組んでいる。しかし、このままでは私の掲げている夢には届かない。自分の夢。
大学でも本気でサッカーを続ける理由はこれだった

もう一度自分の心に聞いてみる。
「なぜ、俺は大学でも本気でサッカーをしているのか」


「日本一になりたいから」


幼い頃に掲げた自分の夢、高校3年では叶えられなかったこの夢。ありきたりな夢だと思う人もいるだろう。確かに、この夢を掲げてプレーするサッカー選手は山のようにいるだろう。
それでも、私にとっては特別な夢だ。


高校3年の4月。高校2年のインターハイで日本一を獲り、高校3年でも日本一になるという決意をもってシーズンをスタートさせた。練習中から厳しい声をかけた。誰よりも勝負にこだわった。すべてをサッカーに捧げた。

しかし、終わってみれば全国大会にすら出られていなかった。記事には「昨年夏の王者、県大会で姿を消す」と書かれていた。悔しかった、情けなかった。それ以上に、何もできなかった自分に腹が立った。

あの時の悔しさを晴らすために。誰よりも努力をする。
どこのチームよりも、チームメイトの誰よりも。


日本一という景色をみるために。


長く拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。これからもア式蹴球部の応援をよろしくお願いいたします。


平松柚佑(ひらまつゆう)
学年:1年
学部:社会科学部
前所属チーム:山梨学院高校

いいなと思ったら応援しよう!