【#Real Voice 2022】 「旅」 2年・清井大輔
Why?という問いに対する答えは意外と難しい
小さい頃、「将来の夢は何?」と何回も聞かれたが、「サッカー選手になりたい」と答えて、「なんでなりたいの?」と聞いてくる人はいなかった
ア式蹴球部に入部するまでは自分がなぜサッカーをやっているのかについて深く考えてこなかった
というのも、受験生の時にそんな余裕はなかったし、大学1年生の時は部活の準備や片付け、試合の運営など色々と忙しかったからだ
新1年生が加入し、朝6時~9時のコンビニバイトから戦力外通告をうけ、お洒落なカフェテリアでブロンド美女と英語でコミュニケーションをとることを夢見て、英語のリスニング練習をしていた時、ある動画に出会った
サイモンなんとかという外国人の講演である
彼曰くほとんどの人間はwhat→how→whyの順序で思考したり、行動したりするらしい
そして、優れた個人や組織はこの順序が逆になるすなわち、why→how→whatとなるそうだ
加えて、人間の心というのはwhatではなく、whyに動かされるらしい
たとえ話として、マーティン・ルーサー・キング牧師のかの有名なあの台詞が挙げられていた
「もしあそこでキング牧師がdreamではなくplanという単語を使っていたら、あのセリフはあそこまで有名にならなかっただろう」
なるほどと思った。もしあの場に自分がいて、キング牧師が「私には計画がある」と言っていたら、きっと数秒後にはその言葉を忘れていただろう。彼が先導する公民権運動があれほど支持されたのは彼の夢、言い換えればwhyに多くの人間が共感したからだろう
話を戻して考えてみる
自分はなぜ大学サッカーをやっているのか
自分はなぜサッカー選手を目指すのか
今までの自分ならどう答えるだろうか
ヒーローになりたいから
お金持ちになりたいから
世界を平和にしたいから
恩返しがしたいから
人生を楽しみたいから
多分こんなことを答えるだろうか
でもどれもしっくりこなくて、考えに考えた結果出た答えが
「俺は友と旅をしたいからサッカーをやっている、サッカー選手になるのは旅を続けるため」
浅木(3年・浅木柊人)あたりが「かっこつけんな」と突っ込みを入れてきそうだけど、感覚的にしっくりきたのがこの答えだった
もちろん旅の目的は宝探しで、宝っていうのは色々あって人それぞれだと思う
「そんな甘い考えなら、サークル行けよ」って舩越(2年・舩越嶺)がボソッと言ってそうだから付け加えとくと
これは個人的な意見になるが、サークルも旅であることに変わりはないが、ツアー会社が企画したガイド付きの旅である
やっぱり旅はノープランで突き進むにかぎると思っている
話をもとに戻して、2022年の自分の旅はどうだったかを振り返る
度重なるハムストリングスの肉離れ
おかげで誰よりも肉離れに詳しくなれた
夏合宿で中央大学にコテンパンにされる
サッカーをやっていて恥ずかしいと思ったのはこれが初めてだった
全くAチームに絡めない自分の実力のなさ
井の中の蛙どころかまだ井の中のオタマジャクシにすぎない自分
もちろんチームが苦しい状況にあっても何も力になれない
21年生きてきたなかで最悪と言っても過言ではない1年だった
でも旅はこんくらい過酷な方が面白い
まだまだ伸びしろがたっぷりあって幸いにもあと2年も時間がある
2年あればどれくらい成長できるのか
高校のころコーチから「1年後の自分の立ち位置を見据えて努力しろ」といわれた
この言葉は結構気に入っている
来シーズン早稲田は関東2部に参加することになる
来来シーズンは創立100周年という大事な年である
つまり来シーズン、関東1部昇格は絶対条件である
絶対条件といっても簡単な話ではない
2部でも1部で通用する大学なんてたくさんある
関東リーグに出られる確率も低ければ
関東リーグで活躍する確率なんて0に近い
でもだからこそ旅はやめられない
毎日の努力はもちろん大事だけど、それはほかのチームメートもやっている、まして他の大学の部員たちはもっとやっているかもしれない
だとしたら自分ができることは何なのか
1分1秒も無駄にできない、チームメートのうまい部分はどんどん盗まないといけない
年末を迎え、オフに入る
そこでどれだけ努力したのかが来シーズン大きく関わってくる
ここで宣言しとくが俺は来シーズン、ムキムキになって帰ってくる
そして、体力テストでは原壮(2年・原壮温)を下しスプリントではアイクソエ(2年・アイクソエ怜生オーエンス)に圧勝する
本日は12月18日、ワールドカップでフランスが3-2で勝つと予想して
終わりにしたいと思います
最後まで読んでいただきありがとうございます
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