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【#Real Voice 2024】 「経験」 4年・竹中豪

あと数週で大学サッカーが終わる。
自分はこの4年間どうだっただろうか
何か残せただろうか
悔いはないだろうか

ここ最近そんなことばっかり考えているが、結局答えが出ないまま布団に入る。

ただ、1つだけはっきりしていることがある。
それはこの4年間がこの先の人生において大きな糧になったということ。

とりあえずこれまでのサッカーで得た知見とその先の人生について思った事を書いてみることにした。



・サッカー的思考

ここまでのサッカーの人生を振り返ると、結果や周りの評価ばかりを気にしていた時期が多かった。

公式戦で失点したときもそうだ。

なぜ失点したのか、
その原因を過去の練習やコンディションのせいにして自分を納得させようとしていた。

「あの練習のミスがそのまま試合に出たな」
「この練習をしていればこの失点はなかったな」
と、過去の自分のあり方に対して考え続けていた。
しかし、
そんな考え方が次の試合や日々の練習にどう影響するかまでは深く考えていなかった。

実際、過去にあったミスを修正しようと練習で意識しすぎて
「あのミスでチームが負けないように」と思い、
守りに入るプレーが増えて新しいプレーにチャレンジすることも出来ず、また新しいミスを誘発してしまう状況になっていった。

他にも
試合での失敗を引きずり続けて、
何度も動画を見返し、どうすれば良かったのかを考え続けたことがあったが、
その反省が次の試合につながったとは言い難く、
むしろ、あまりにも「次はこうしなければ」と意識しすぎて、
自分のプレーが窮屈になっていき、試合のたびに不安ばかりが膨らんでいた。
結果が出ないから余計に焦った。


そんな状況から自分のプレーや結果への向き合い方に疑問を感じるようになって、
原因を過去に求めるあまり気がつけば過去の自分の影に囚われているような感覚があった。

このネガティブループを脱出するにはどうすれば良いのか、
自分がたどり着いた答えは

「今、自分がどう意味を見出すか」

要するに、過去の失敗や不安にとらわれるのではなく、
「今できることに集中し、この瞬間をどう自分の成長に活かすか」に意識を向けるということだ。
ネガティブな経験そのものが変わることはないし、そこに対して悩んだり感情をぶつけたって何も変わらない。
次の試合でミスしないか不安になったり必ず良いプレーができるか考えたって解決しない。
他者の評価や結果に対して不満を持ったって意味がない。
だったら”今”に目を向けて全力で行動するしかない。

この考え方をするようになってからは結果がついてこなくても、
それをただ「過去の失敗」として片付けるのではなく、
「成長のための経験」として捉え直すことで、プレーが以前よりも自由になり、
メンタルも安定したことから
久しぶりにサッカーそのものを楽しみながら成長している感覚を持つことができた。




・人生思考

「人生における成功ってなんだろう」
この先の人生を考える上で必ず念頭に上がる議題。
そこから今の自分の状況を考えた。


最後の4年目、1番結果が出ていない。

手を2回骨折して、

臓器を損傷して、

3回ぐらい手術して、

その度にサッカーを辞めたいと考えたけど

結局悔いが残りそうで辞められなくて

稲葉さん(社会人トレーナー)や内田さん(GKコーチ)に支えられながらリハビリを頑張って

復帰してからも調子が戻らず悩み続け

調子がよくなったらまた怪我してリセット

この苦労はすぐ報われるんじゃないかと思ったけど
そう上手くはいかなかった。
カイレン(4年・ヒル袈依廉)や公平(4年・北村公平)は全く怪我しないし、最後の国立早慶戦もプレーすることができなかった。

なんだよこれ


最悪じゃん


大学でサッカーせずに、サークルで遊んでバイトしてた方が全然楽しいじゃん。
復帰せずにそのままフェードアウトすればよかったな。

ネガティブな思考が頭を駆け巡る。


このままでは良くないと思い、思い切って高校時代の友人にこの話をした。
その返答は

「え、その経験強くね?」

意外だった。てっきり同情の言葉が飛んでくるかと思った。

強いってなんだよ

言われた時はそう思っていたが、家に帰って冷静に考えた時に

確かにこの経験って誰にもできるものではないし、願ってもできないな

と感じた。
もちろんこんな経験したいと願う奴なんていないだろうけど、
自分はこの4年間を完全に意味のなかったものにしようとしていた。
その考えはここまで支えてくれた人に対しての裏切りだし、負けたと認めていることに等しかった。

じゃあどうしたらいいか

答えは簡単

この経験を正解に変えるしかない。


10キロ減った体重を戻すためにエニタイムに夜な夜な通ったあの経験も

早慶戦前に強烈な劣等感に襲われ、自分に絶望したあの経験も


最強の武器に変えるしかない。


今出ている結果なんてこの先の長い人生で成功にも失敗にも持っていくことができる。


過去の経験に囚われて未来の選択肢を狭め、今を犠牲にするのは勿体ない。
この経験をこの先の人生に活かすも殺すも自分次第。



・終わりに

総じてまとまりのない文章になってしまったが、
これまでのサッカーを通して学んだ
「過去の経験をそのまま受け止めず、現在の自分がその経験にどう意味を見出して未来に繋げるか」
という姿勢は、
サッカーだけじゃなく、これからの人生を豊かにする重要なツールの一つになるんじゃないかと感じた。

これからも、支えてくれた人々への感謝を胸に、目の前の一歩に意味を見出し、自分らしい挑戦を続けていきます。



次回のブログはア式の平和を守り続ける鉄壁の警察官渡邊朋恵さんです。
主に社会人カテゴリーの治安維持を担当している彼女ですが、自身の大学単位の治安はかなり悪いようなので無事に卒業できることを願っています。
そんな責任感あふれる彼女がリアルボイスで何を語ってくれるのか楽しみで仕方ありません。


◇竹中豪(たけなかつよし)◇
学年:4年
学部:人間科学部
前所属チーム:FC町田ゼルビアユース


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