![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172585080/rectangle_large_type_2_8debb41adf361afce186cb7e8311b633.jpeg?width=1200)
【早稲田カップ2025 epilogue】 「繋ぎ続けたい想い」 R7卒・栗田彩令
はじめに、早稲田カップを開催するにあたり、ご尽力いただいた多くの方々、本当にありがとうございました。
大切な家族に会えること。
大好きな友達と笑い合えること。
美味しいご飯が食べられること。
家に帰って寝る場所があること。
サッカーに夢中になれること。
この日常が本当に尊くて、本当に幸せだと早稲田カップを通して改めて強く感じた。
『私たちが、当時の記憶を持つ最後の世代。
早稲田カップを、忘れないための、繋ぐための場にしてほしい。』
といういとみうちゃんの言葉にハッとした事前説明会。
泥だらけのポスカ、剥がれた天井、ぐちゃぐちゃになった車、外壁が剥がれた校舎…。
どれも普段から自分が使っているもののはずなのに、全く知らない、初めて見る姿をしていて言葉が出なかった伝承館。
大切な人を失った辛さを抱えながら懸命に生きる姿、
震災と向き合い前に進み続ける姿、
「天を惜しまず、運命に耐え、助け合って生きていくことがこれからの私たちの使命」という震災10日後の卒業式での卒業生の答辞、
聞きながら自然と涙が溢れた被災者の方々の想い。
復興によって街は綺麗になったが、新しい建物の中、土の下には多くの涙や想像を絶する苦労、計り知れない努力があって、何一つ変わらないものがそこにはあった。
2011年3月11日東日本大震災
テレビや学校での授業などを通して震災によって大きく変わったことは知っていた、多くのものを一瞬で奪ってしまう震災は本当に怖いものだと感じていた。
知っていた、感じていたはずなのに、本当の震災の姿何も知らなかったと痛感した。
同時に、この震災の記憶がある者として、経験した者として、微力かもしれないけれど、繋がなければいけないもの忘れてはいけないものがあると思った。
あれから14年。
今までは「3.11を忘れない」と言われてきた。
しかし、今後は忘れないどころか知らないという人が増える。
それでも伝え続け、繋げていかなければならない。
それは、きっと被災者がかわいそうだと同情するためでも、あの時の大変さを思い出すためでもない。
うまく言葉にできないけれど、
東日本大震災を継承していくことの本当の意義は
“大切なものを大切にすること”
だとこの早稲田カップを通して感じた。
この震災での教訓や想いを繋ぐことで
大切な人を守ることができる、
当たり前だと思い込んでいることの奥には大切な想いや誰かの時間があると気づくことができる、
日常を大切にして感謝することができる、
今ここにある幸せを噛み締めることができる。
私が知ったのはごくわずかな部分かもしれないけど、このことに気づくことができた、直接見て感じることができたことは私にとって大きな変化だった。
それを踏まえて、向かった大川さくら総合公園多目的グランド。
サッカーを楽しみ無邪気にボールを追う子どもたち。
楽しそうな我が子を見てすごく嬉しそうな保護者の方々。
温かく迎え入れて下さった大会関係者のみなさん。
こんなにも多くの人が笑顔に、夢中に、一つになれる。
本当に幸せなことだと思った。
この2日間、たくさんの子ども達や親御さん、OBの方々と関わらせていただいて、
勝敗だけでなく、仲間と共に切磋琢磨することで生まれる信頼、励まし合うことで生まれる絆、そして目標に向かって全力を注ぐ尊さを実感した。
この一つ一つの経験が大切な思い出となって、きっと次に繋がっていくんだと思う。
震災の記憶を継承することとサッカーを通じて繋げていくこと。
どちらも「大切なものを大切にする」という想いから生まれているかもしれない。
だからこそ私は、これから先この想いを大切に過ごしていきたい。
同時に、『当時の記憶を持つ最後の世代』としてどんなに時が経っても伝え続けたいし、その繋がりを持ち続けたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1738391640-mDRNGeqaZp8M2LQgYkfzl1Cu.jpg?width=1200)
早稲田カップに参加させてもらえて貴重な時間を過ごすことができて、すごく幸せでした。
早稲田カップを通じて感じた幸せと絆をこれから先も忘れず、一瞬一瞬を大切に過ごしていきたいと思います。
本当にありがとうございました。
最後に、
2日間一緒に過ごしてくださったFCみらいの皆様、本当にありがとうございました。
みんなで「どうしたらいいかな?」作戦会議をしたり、仲間の得点を全力で喜んだり、決勝戦で負けて涙したり、試合を見守る保護者の方々の笑顔や選手が自然体でいられるような雰囲気を作る指導者の方々を感じたり…。
その時の状況や目の前の相手、味方、そして子どもにまっすぐ向き合うFCみらいの温かさや情熱を何度も何度も感じた2日間でした。
そして、ママさん達が作ってくださった豚汁に詰まった優しさがすごく嬉しくて心から温まりました!
本当にありがとうございました。これからもずっと応援しています!
![](https://assets.st-note.com/img/1738391661-KHcMb3L5f6PSnAwgOTyUD7R9.jpg?width=1200)
◇栗田彩令(くりたさら)◇ ア式蹴球部 女子部
学年:R7卒
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:藤枝順心高等学校