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【#Real Voice 2024】 「人のために」 新4年・増田健昇
サッカー選手が試合後のヒーローインタビューで
「ファン、サポーター、応援してくれる人のために……」
「応援してくれる人のお陰で……」
など、応援、サポートしてくれる人に感謝を述べるシーンをよく目にするだろう。
今まで自分には全く理解できなかった。
サッカーは楽しいからやってるし、それは誰かのためなどではなく自分のためである。
いわば自己満足であり、試合中に誰かを想ったことは一度も無かった。
ただ、自分が試合に出て活躍し、勝てればいい。
それだけが自分の中にあった価値観であり、「本当に人のためを思ってプレーしている人なんているのか」とさえ思っていた。
ただそれは多くの人の期待を背負い、責任感を持ってプレーしていなかったからなのではないかと考えるようになった。
こう考えが変わったのは関東リーグの後期、昇格がかかった試合が続いていた頃だった。
「one team」をスローガンにチームは一丸となり昇格のために戦っていた。
文字通りチーム全員がそれぞれの立場で全力でチームのために戦った。
そこには試合に出られず、悔しい思いをしながらもチームのために声を枯らして応援する部員たちの姿があった。
その姿はまさに“人のため”だった。
試合に出られない気持ちを押し殺して、チームのために戦う勇姿であった。
ピッチで戦っていた自分は、応援の一言一言が自分の魂に火をつけ、自分を奮い立たせる大きな力となっているのを実感した。
どれだけ体がキツくても走れたし、いくら劣勢でも勝利を信じ戦えた。
期待を背負い戦うことが、こんなにも自分を突き動かす原動力になるとは思わなかった。
自分だけでなく、チームとしても一体感が生まれた。
特別なことは何もしていない。
戦術を大きく変えた訳でもないし、個々の技術が格段に上がった訳でもない。
一人一人がチーム、仲間のために戦った。
それだけで勝率が前期よりも格段に上がっていた。
人の期待を背負い、仲間のために戦うことの力の大きさを身をもって実感した。
期待を背負うことの力はそれだけではない。
期待を背負うと同時に、大きな責任感が伴う。
その責任感は一種の成長剤だと思う。
抱えるほど、いつもの自分より強く、逞しくしてくれる。
責任感があるから最後まで走れるし、戦える。
今までの自分は期待を背負うことを恐れ、責任を負う覚悟がなかったのではないかと感じる。
自分は4年生になり、チームの最高学年となった。
嫌でも「4年生の責任」という言葉がついて回る。
4年生の行動一つ一つでチームが変わる。
今年昇格出来るか、また残留することになるか。
それも4年生にかかっている。
それだけの責任が最高学年にはあると思うし、多くの人に期待もされている。
自意識過剰と思われるかもしれないが、それだけの責任感と覚悟を持って最上級生としてやっていきたいと思う。
話は変わるが、先日行われた早稲田大学ア式蹴球部100周年式典では、様々なOBの方々から
「なぜ2部にいるのか」
「ア式は大学サッカーを牽引していかなければならない」
といった厳しい言葉をいただいた。
これらは単なる苦言ではなく、ア式が持つ伝統や誇りの重みを再認識させられるものだった。
先輩方が築き上げてくださった歴史の大きさを改めて感じるとともに、その期待に応える責任を強く自覚させられる言葉だった。
その歴史と重みを胸に刻み、自分たちの代でその名に恥じぬ結果を残さなければならないと強く感じている。
早稲田らしく、泥臭く、愚直に戦い、多くの方の期待を力に変え、必ず一部昇格を成し遂げます。
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次はこばくん(木庭正太郎・早稲田実業学校高等部)です。
困ったらこばに聞けばなんでも答えてくれる頼れる主務です。
人一倍賢い彼は、知性溢れる面白いブログを書いてくれると思います!
是非読んでください!
◇増田健昇(ますだけんしょう)◇
学年:新4年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:横浜FCユース
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