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【#Real Voice 2024】 「大学No.1の右足へ」 2年・武沢健伸


今回のブログを書かせて頂きます。2年の武沢健伸です。
拙い文章ですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。



大学に来て早くも2年間が過ぎた。まだ誇れる結果は何も残せていないが、その悔しい経験から多くのことを学ぶことができている。今回のブログは今年1年を振り返って、大事だと思ったこと、学んだことをありのままに書ければと思う。


『変化を恐れないこと。進化を止めないこと。』


これまでの17年間のサッカー人生でたくさんの経験をしてきた。たくさんの指導者や仲間に出会い、今の自分が形成されてきた。

私はいま、その経験を引きずりすぎているのかもしれない。

過去の成功体験や失敗体験を信じ込んで、今自分が正解だと思っている考え方に執着しすぎているのではないかと感じるようになった。

そう感じたきっかけは、今年のFCのリーグ戦途中で左サイドバックのスタメンを外されたこと。

チームで1番アシストしてたし、攻撃においてはチャンスをたくさんつくっている自信があっただけに、素直に納得いくことができなかった。

しかし、原因は明白だった。ずっと指摘されていた守備の部分で課題が改善されていなかった。

守備、攻撃の仕方1つとっても、「絶対にこれが正解」というのがないのがサッカー。
監督やチームのやり方、状況によって選択するべきプレーが変わってくるのがサッカー。

そんな中私は、「高校ではこのプレーが褒められてた」「自分はこのやり方で守備をしてきた」などといった、いらない頑固さと過去の先入観で、知らないうちに課題から目を背けていた。

自分が信じてやってきたプレーを変えれば、自分の良さが消えてしまうのではないかと、変化を恐れていた。

今までの経験に固執したその甘い、逃げの考え方が邪魔をして、自分のプレーを本当の意味で見直してなかったんだと思う。
進化することを自分から止めてしまっていたんだと思う。

全ての指摘を鵜呑みにして、それ通りに実行する必要はない。しかし、最初からその指摘を頭から排除するのはただの逃げでしかないし、成長はないと改めて感じた。

一度自分の頭に落とし込んで、チャレンジした上で、これはこの場面で使える、この場面ではこっちのやり方が良いと分析して、はじめて少し成長することができる。

これから先もサッカーに限らず、いろいろなところで自分と考え方が合わなかったり、それまで正解だと思ってたことを否定されたように感じることがあると思う。

けどそれは、自分の中で新しい考え方が生まれて、一皮進化できるチャンスである。

それまでの常識なんて捨てる勇気が必要。

一度見つけた正解を疑う勇気が必要。

その変化に恐れず、進化し続けた先に、良いプレーを追い求めた先に成功があると信じて、成長していきたい。

ただ、自分の中で正解を見出してプレーすることは悪いことじゃない。こういう場面ではこういうプレーが良いとか、ある程度正解を持った方がうまくいく。

その正解は1つじゃなくてもいい。どこかのタイミングで変わってもいい。その柔軟性を持つことが大事なんだと思った。


『自分のコントロールできる部分に集中する』


今年1年間、悔しいこと、納得行かないこと、自信を持てるようになったこと、ネガティブになること、ポジティブすぎて自分が正しいと頑固になったこと、たくさんの感情になった。

感情がたくさん揺れ動いた。

感情を抑えることができず、チームに迷惑をかけてしてしまうこともあった。

もっと冷静にものごとを捉えるためには、感情を押し殺した方がいいのかな。とか、淡々とプレーした方が評価されるのかな。とか考えて試してみた。

そしたら力が入らなくなった。悔しさや怒りをエネルギーに変えて、貪欲にサッカーに取り組んでた気持ちが薄れてしまった。プレーも中途半端で、特に守備では迷いが出てきて、ファウルも多くなってしまった。

上手くいかない原因の全てがこの感情の持ち方によるわけじゃないけど、これでは自分の良さがなくなると思ったし、なによりサッカーを楽しめないなと思った。

だから別に感情的になることを無理矢理抑える必要はないとも感じてきた。

鹿島アントラーズというクラブに育ててもらい、感情やサッカーへの熱量を前面に出してプレーすることが当たり前だったし、周りにもそんなやつがたくさんいた。チームの色っていうのがあるから何が正解とかはないけど、こういう選手もチームに必要だとも思う。

実際、自分が良いプレーができているときは、殺気に似た闘志が身体の底から湧いてきて、パワーがみなぎってくる。あのバチバチ相手とやり合う感じが大好き。けど、頭はクリアで判断は冷静にできる。試合に勝ちたい気持ちが強いほど自然に身体と頭がそうなってる。

しかし、なんでもかんでも感情をありのままに爆発させて、言動や行動、プレーをしていいわけがない。
チームや自分自身にプラスになる感情の出し方とマイナスになる感情の出し方をしっかり区別しなきゃいけない。

だから、「自分のコントロールできる部分に集中しよう。」

目の前の1つの勝負

1つの自分のプレー

試合や練習前の身体と心の準備

私生活

日々の言動や行動

これらは自分自身の意識でどうにでも変えることができる。
ここには、感情や熱量を注いでいい。

結果が出ないなら、評価されないなら、ここを変えるしかない。自分を変えるしかない。

一方で、コントロールできない部分は。

監督・コーチの評価、スタメンかベンチか

ポジションはどこで使われるか

その日の身体の痛みとか張り感とか

想定外の出来事とか

もっと言えば天気、気温とか

これらのことにいちいち感情を左右されていては、もったいない。時間の無駄になるだけだ。

人生なんて自分の思い通りにいかないことばかりだと思う。その中で、一喜一憂せずに自分に矢印を向けて、どんなときもやるべきことをコツコツと続けられる人間が上に行く。

感情を表に出せることをいい方向に使って、自分のコントロールできる部分にパワーを使って、誰にも負けない熱量と冷静さを持ってサッカーに取り組みたい。


『目に見えづらいところまで精度を追求する』


私は、これまでのサッカー人生で「自分の武器は何か」ずっと自分自身に問いかけてきた。

何かこれといった弱点も無ければ、秀でた能力もない。
武器とまで言うならば、だいたいどこのポジションをやっても平均値以上のプレーができること。すぐに器用に適応できること。

そのポリバレント性が武器だと高校では思ってた。実際にいまもその武器は存分に発揮できていると思う。
けどそれだけだと大学サッカーじゃ生き残っていけない。プロになれない。と今強く思い知らされいる。

ボランチで勝負したいのが本音だし、勝つ自信がある。だから1つのポジションで固定されている選手がほんとに羨ましく感じてた。

だが今は、ボランチではもちろん、どこのポジションでも輝ける選手になりたいという考えにシフトしている。どこのポジションをやっても輝ける武器が欲しい。

大学に来て、他の人から言ってもらったり、自分の感覚として感じるのは「キックの精度」が特徴なんじゃないかということ。

キックはどこのポジションでも武器になるし、試合を決定づけることができる力を持ってる。

ずっとこだわって練習してきた成果が少しずつ現れ始めたのかもしれないが、正直まだまだ武器と言えるレベルではないと思う。

簡単なインサイドパスがたまに浮いてたりする。パスが30センチずれることがある。
そのインサイドパス1本ゴロで正確に、丁寧に通してあげたら受け手の仲間はどれだけプレーしやすいだろうか。

背後へのパスや逆サイドへのロングボール。
回転や高さは意識できているけど、
味方の特徴に合わせたパススピードとか、
胸でトラップさせるのか、ショートバウンドで入れ替わるトラップをさせたいのか。とか、

そこまでこだわることができたら、結果もさらに付いてくるだろう。
高いレベルのことを当たり前に、平然とできるくらいまでキックにこだわりを持ちたい。

そういう目に見えずらい細部のところにまで精度を追求してこそ、「キックが武器」と言えるんだと思う。

自分のキック、蹴り方を分析して

それを言語化して

どこまでイメージをもって

どこまで精度を求め

それをどこまで感覚として詰めれるかが大事になってくる。

日々の地道な積み重ねを怠らず、勝利を手繰り寄せる「キック」を自分の最強の武器にする。

右足のキックを大学No. 1の武器に!

大学生活もあと2年。プロになるために残された期間は1年半くらい。将来を考えるたびに焦りの気持ちが頭を巡る。

やれること全部やったか?
それが最大限の努力か?
そこに楽しみを見つけられてるか?

日々自分に問いただして、ブログを書いたこの日から自分の基準を上げて生活する。




2年生最後の部員ブログを締めてくれるのは、西くん(西凜誓・名古屋グランパス U-18)です。
大事なところで点をとってくれる頼れるオールラウンダー。
普段は爽やかな笑顔でみんなに良い顔をしていますが、陰では人を馬鹿にして生活しています。
サッカーも私生活もなんでも器用にずる賢くこなせてしまう彼ですが、どんなことを考えているのか、ぜひお楽しみに!


◇武沢健伸(たけざわけんしん)◇
学年:2年
学部:スポーツ科学部
前所属チーム:鹿島アントラーズユース

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