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【4年生の想い】『大正解』大庭愛叶

ア女に入部して、
3年8ヶ月が経とうとしています。

あの頃の私は、今の私を見てどう感じるでしょうか。

























私はこれまでの人生において
あらゆる選択を「正解」にしてきた。












「ほんとにやるの?大丈夫なの?」と心配されながら、
その声を押し退けてサッカーを始めた時も


選手権で見た姿に勇気をもらい、
「ここしかない」と入学を決めた高校受験も


自分が好きなことを全うし、
大好きなチームにすべてを捧げた高校時代も


サッカーが強いことを軸に、
学業面も人としても成長できる早稲田を選んだ時も








どんな選択も振り返ると最高の選択だったと思う。















そして、
そのすべてがア女での4年間のためだったと思う。















約12年間のサッカー漬けな日々から一区切りということで、
4年間を少しだけ振り返ろうと思います。





















「カメラマン、広報で日本一に貢献したい」

最初はその一心でア女の活動に参加した。
自分の中で誇れるものがそれしかなかったから。


でも、偉大なマネージャーの先輩方の行動や言動から、
「チームを率いるマネージャーってすごいな、カッコイイな」と
素直に感じたのを覚えている。







いつかチームを勝たせられるマネージャーになりたい
ぼんやりとであったが、そう思った。












そこからの日々は怒涛に過ぎた。


マネージャーという初めての挑戦に戸惑い、
ただただ先輩についていくので精一杯だった1年生。
副務という役職を貰い、組織を運営する難しさに直面した2年生。
「自分がやらなければ誰もできない」そんな状況が増え、
より一層の責任感と覚悟を持った3年生。


自分にとってこの3年間が重要だったと思う。


マネージャーとしても人としても未熟だった私に、
先輩方や同期が、言葉や姿勢でたくさん教えてくれました。





学年や立場関係なく「ア女」として常に見られること
自分の行動に責任を持つこと
歴史を紡いできた先輩方が築いたものを受け継ぐこと
一人一人の存在が持つ力の大きさ
日本一の組織に属する学生スタッフの在り方










「WASEDA the 1st」












そして、3年間で心の変化もたくさんありました。



正直、2年生の半ばまでやりがいを感じることは少なかった。
日本一を目指す学生スタッフのレベルの高さに壁を感じ、
自分の中で頑張ったことでもその基準に達していない、と
そう感じて悲観するばかりの日々だった。

誰にも相談できなかったけど、本気でア女を辞めようと何回も悩んだ。
長い電車移動の中でも気持ちの整理ができず、家ではほとんど毎日暗い顔をしていて、
お母さんには「心が1番大事だから、辛いなら辞めることも大切だよ」と何度も言われた。







それでも、自分の弱い気持ちに負けたくなかった。
ここで辞めたら、これまでの自分を否定しているようにも感じた。







遠くに行ったボールを取りに行くと見せかけて
ナイター照明の当たらないところで静かに泣いた時も、
先輩マネージャーが休みで相談する人がいなくて
我慢できずに練習中に靴紐を結ぶフリをして泣いた時も、
大切な学生スタッフの仲間が立て続けに辞めた時も、




もっと強くなろう
そう自分に言い聞かせた。





そして、
強くなるためには自分が変わらないといけないと奮い立たせた。


とにかく普段の練習の中でこだわれる部分をこだわろう、
誰にも気づかれなかったとしても自分なりにやり続けよう、
従来のやり方に拘らず、こうした方が良いと思うことを行動に移そう、
選手にとって、組織にとって最善な判断をして行動しよう

どれだけの人に気づいてもらえたかはわからないけど、
自分なりに毎日目標を決めてとにかく行動しました。






そうすると、
自然と「やりがい」というものに出会うことができた。








そして、強くあるため、自分が変わるために、
みんなの前で弱音を吐くのを辞めた

選手の前では常に笑顔で冷静でいることを心がけた。
そうすることが自然と自分の余裕にも繋がる気がしたから。




入部前に比べると、
ひとまわり、ふたまわりでは足りないくらい、
強くなれたと思います。



















そして、
今シーズンがもう終わりを迎えようとしている。






主務として、
マネージャーの長として、
4年生として。


それぞれの役割で求められ、自分に求めた1年だった。



主務の在り方がチームに大きな影響を与える

痛感しているからこそ、昨シーズンのインカレの後、
悔しさと同じくらい恐怖心で溢れて涙が止まらなかった。

でも、やるしかない
覚悟を決めてラスト1年は自分のすべてを捧げると決めた。







シーズンが始まってからは意外とギャップがあった。

毎日パソコンと向き合い、仕事に追われ、
授業なんかほとんどア女の仕事を進める時間だった。
でも、それは想定内
事務的なところで自分が潰れるほどキツくはなかった。
むしろア女のことばかり考えるのが生き甲斐になってるまでもあった。



自分がひとつでもミスをしたら、
そもそもチームがチームとして認められない
リーグに出れない、試合ができない、遠征の移動ができない

相当なプレッシャーを持ちながらも、
組織の役に立つ実感ができた。









しかし、
4年生として
自分ができること、組織に貢献していることは何だろう
そう自問しては悩む時間が多かった



「認め合うこと」
「闘う準備とは何か」
「翔頂となるチームをつくること」
「チームの翔頂になること」





今まで自分たちの弱いところに甘えたことが
チーム全体に広がっているように感じたことがたくさんあった。

もっとこうしてればよかった、自分がこうするべきだった、
色々思うことはあったけど、進むしかなかった。




そして夏合宿
はじめて同期に対して自分の本心を伝えた時、
「爆弾落とすじゃん」と笑いながら、泣いてくれたみんな。
上手く言葉にできないけど、これが同期か、とそう思った。

これまでマネージャーとして、主務として、
役割や仕事を全うするのは当たり前で、
それを理由に自分の欲を伝えることはチームに対してプラスではないと思ってた。

でも、同期が受け止めてくれて、理解してくれて、
ア女を選んで正解だったと思った瞬間だった。




そして、
ア女という選択を正解にしてくれたのは
みんなだということにも気付かされた。

だからこそ、
同期に対して、チームに対して、私は何ができるだろう
改めて考え直すことができた。





選手という立場ではないからこそ、
ピッチ外の部分をもっと厳しく翔頂としてあるべき姿を求めることも増えた。
自分のキャラではなかったけど少しはチームのために殻を破れたと思う。

それでも、もっと翔頂としてあるべき姿を自分自身が体現していくべきだと思う。
インカレの最後の1秒まで、
自分ができることを考え続けて翔頂になりたい。






関カレ1部3位
関東リーグ1部最下位
皇后杯関東予選初戦敗退
38戦 16勝6分16敗

結果だけ見れば崖っぷちだと思う。
インカレで結果を残さないと残せるものはない、
そのくらいの覚悟で挑む準備をしよう。


私たちは挑戦者だ。
だからこそ、必ず全員がひとつになってチームのために闘うしかない。
絶対に日本一長い冬にしよう。













最後に書き忘れていたので
私の原動力をここに残しておこうと思う。




私はどんなものよりもみんなの笑顔が大好物です。

試合に勝った時、点を決めた時、ビッグセーブした時、苦手なことを克服した時、
怪我から復帰した時、たった1つのプレーが成功した時、楽しそうにアップする時、
一人のために全員が一緒になって走りきって称え合う時、


あげたらキリがないけど、
最後はどのチームよりも多く、みんなの笑顔が見たい。
そして、心から楽しんでほしいと願っています。

ピッチに立てるのはたったの11人だけど、
どんな立場でも全員がインカレを楽しめるように、
私も最後まで全力を捧げます。














ア女のみんなへ
これまで出会ったことのないような感情に出会い、
毎日充実した日々を送れたのは、
ア女のみんなのおかげだと心から思います。

「ありがとう」と毎日伝えてくれる人、
何も言わずロッカーにチョコを置いてくれる人、
些細な面白エピソードで笑顔にしてくれる人、
練習前にハグをしにきてくれる可愛い後輩、
「愛叶おはよう!」と目が会った瞬間に元気にしてくれる同期

みんなの些細な言動が私の宝物です。





マネージャーのみんなへ
まずは、ア女を選んでくれてありがとう。
みんなの素直さ、フレッシュさ、パワフルさにいつも元気をもらってます。
マネ会も、選手がいない時にこっそりやったチームリフティングも、めっちゃ楽しくて好きです。
あと少しだけ、一緒に闘いましょう。





同期へ
まさに10人10色
考えがバラバラ、まとまりがない、色がない、
いろいろ言われてきたけど、私はそんな同期を誇りに思っています。
自分にはなかった考えに気付かされることも沢山あったし、
全員がチームのために深く考えて、多種多様なアプローチができる。
絶対強みだと思う。

一人一人にとっても、学年としても
苦しい時間が多かった4年間だったと思うけど、
最後はみんなの笑顔が見たい。みんなで喜び合いたい。
自分たちを信じて絶対日本一獲ろう。





そして、今まで出会ってきた多くの方へ
もう出会って10年、
最近は週1で会うのが当たり前になった家族のような2人。
どんな時も応援してくれて、笑わせてくれて、支えてくれて、ありがとう。

支える立場の楽しさを教えてくれた桐蔭サッカー。
桐蔭サッカーとの出会いがなければ、
絶対に今マネージャーをしていないと思います。
大学生になってもそれぞれの立場で活躍している姿が私の刺激になっています。

毎回部活の都合に合わせて時間を空けてくれる友達、
同じ立場で切磋琢磨できる友達、
スタジアムよりも普段会うことが多くなったサポーター仲間、
温かく見守ってくださる先輩方

書ききれないほど多くの人に支えてもらい、
ここまで来ることが出来ました。ありがとうございました。





最後に、家族へ
何をやるにも憧れだったお兄ちゃん。
友達のようなLINEにはいつもクスッと笑顔にさせられます。
私の人生そのものになったサッカーの面白さと出会わせてくれてありがとう。

どんな時も、どんな選択も、
「愛叶がやりたいことを、幸せなことをやりなさい」と背中を押してくれて、
いつも温かくて世界一美味しいご飯を用意してくれて、
試合を見に来てほしそうに呟くと予定をずらして見に来てくれて、
朝早い時には東伏見に、時には遠征の会場まで送ってくれる両親。

わがままで頑固な娘で迷惑をかけているけど、
いつも誰よりも近くで見守ってくれてありがとう。






多くの人に支えられていることを改めて実感した4年間でした。
その恩返しを「日本一」という形で実現させます。


●大庭愛叶(おおばあいか)
学年:4年
学部:人間科学部
出身校:桐蔭学園高校

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