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徹底した現場目線。ワスドの考える「デジちゃいむのデザイン3原則」。

こんにちは! WASD Inc.(ワスド株式会社)UI/UXデザイナーのHiyamaです。
今回はワスドのCreativeチームがどのようにUI/UXデザインを行っているかをお伝えします!

ワスドが大事にする「デジちゃいむのデザイン3原則」

ワスドが提供する店舗接客DXサービス「デジちゃいむ」は、
複数の立場のユーザー(店舗管理者の方、スタッフの方、エンドユーザーにあたるお客様 etc.)が関わるサービスであり、
多様な業態・現場(ゲームセンターを始めとして、飲食店や量販店、大型商業施設でも!)で使っていただいているサービスです。

そんな様々な背景を持つお客様に使って頂いているからこそ、UI/UXデザインには特に気を配らなければいけません。
そこで私たちが定めているのが、「デジちゃいむのデザイン3原則」です。

  1. 現場業務を徹底的に研究

  2. ITに親しみがない人にも使いやすく

  3. 既存オペレーションから緩やかな変化を実現する

1 . 現場業務を徹底的に研究

実際に店舗などの現場で使っていただく際、店舗スタッフはどう接客をするか? お客様はどんな課題を持って、どんな風にサービスを使うか?
例えば飲食店のバックヤードでスタッフの方がデジちゃいむを利用する場合、落ち着いてスマホを操作できる状況とは限りません。
バックヤードは手狭で人通りも多いかもしれない。足場が良くないかもしれない。操作する手が濡れているかもしれない……
私たちは実際に現場で働いているわけではありませんが、現場の業務に関わる情報をできる限り集め、時には想像力を働かせて徹底した現場目線を心がけています。

2. ITに親しみがない人にも使いやすく

この記事を読んでいる皆さんは普段からスマホやPCに慣れ親しんでいる方が多いと思いますが、デジちゃいむを利用する方々全員にとってITが身近なものとは限りません。
デジちゃいむの利用者の中にはご高齢の方やファミリー層、外国の方もいらっしゃいます。
店舗スタッフや管理者の中にもPCはあまり……という方がいらっしゃいます。
そんなお客様を切り捨ててしまうのではなく寄り添うことで、よりサービスの裾野を広げています。

3. 既存オペレーションから緩やかな変化を実現する

時代はデジタル化! 接客現場にもDXを!
と言っても、突然の大きな変化には店舗スタッフもお客様もついていけません。
お店に行って、いきなり大きなロボットが案内してくれると言ったら?
……それも面白いかも知れませんが、ちょっと戸惑いますよね。
ワスドでは実際の現場のニーズに合わせたソリューションからはじめて
徐々に新たな提案をしていくことで、無理なく緩やかな進化を実現したいと考えています。

デザイン3原則をどう活かすか

これらの原則が実際の画面にどのように活かされているかをご紹介します。
現在、「デジちゃいむ」は3つの大きなシステムから成り立っています。

  • エンドユーザー向け画面

  • 子機アプリ

  • 管理画面

エンドユーザー向け画面はお客様がQRコードを読み取ってからスタッフに接客対応をしてもらうまで見ることになる、ブラウザ上のページです。最もUI/UX設計が重要な部分だと言えるでしょう。
子機アプリは店舗スタッフの皆様が持つスマホに導入するアプリで、このアプリから実際の接客を行います。
管理画面は、店舗の管理者の方が操作し呼び出しポイントや子機端末の設定を行うための画面です。
(なお現在はタブレットを想定した接客用システム「店内ディスプレイ」や、 遠隔地からの接客に特化した「デジちゃいむ リモート」など新たなパーツが加わっており、 さらに拡大していく予定です!)
これら全てが、上述のデザイン3原則に基づいて設計されています。

エンドユーザー向け画面

エンドユーザー向け画面で最も重要なことは「迷わせない」ことだと言えるでしょう。
エンドユーザーはスタッフに何か対応してもらいたいことがあり、デジちゃいむを利用します。
もちろん初めてデジちゃいむを使うというユーザーも多く、「こういう機能がある」「ここを操作するとこうなる」という知識が全くない状態から利用を始めることになります。
そんなユーザーが初見でもどこを操作すべきなのかが一瞬で分かるよう、「多くの場合ここを押したいであろう」場所へ目線を誘導するよう心がけています。
機能の全貌は分かっておらず、文字もあまり読まず、そんな状態でも「なんとなく」最後まで使えて目的が達成できる状態が理想です。
「1. 現場研究」「2. ITに親しみがない人にも使いやすく」が重要ポイントですね。

文字を読まなくても、とりあえず一番目立っているボタンを押していけば
接客を受ける(=目的を達成する)ことができます。シンプルながら合理的な画面設計です。

子機アプリ

エンドユーザー向け画面が「初見で分かること」が重要だったのに対し、 子機では利用者(=店舗スタッフ)がUIに習熟することをある程度期待できます。
ここで重要なのは「毎日使う道具としてストレスがないこと」であり、エンドユーザー向け画面とは大きく思想を変える必要があります。
オペレーション上起きうるミスをUIと機能で防止・カバーし、 スタッフは今デジちゃいむに表示されている情報に基づいて素直にアクションを起こせば、 店舗全体のオペレーションが上手く回る状態が理想です。
「1. 現場研究」「2. ITに親しみがない人にも使いやすく」「3. 緩やかな変化」全てと密接に関わる部分です。

スタッフの方が今対応すべき内容がすぐに分かるように設計しています。

管理画面

管理画面は店舗のデジちゃいむ導入時、設定の変更時、定期的な状況チェックなどに利用します。
3種の画面の中では最もユーザーの強いコミットが期待できる一方、デジちゃいむを導入された企業の担当者様が最初に目にするのがこの管理画面であるため、そこで様々な設定項目や概念を正しく理解して使ってもらう必要があるという点が難度の高いポイントです。
ワスドではProduct Led Growthの考え方に基づき、この管理画面自体がオンボーディング機能を持つ、という設計を採用しています。
そのためにTechtouchを使ったナビゲーションやガイドを敷き、デジちゃいむというシステムの入り口として担当者様が自らスムーズに導入できるような仕組みを作っています。
また失敗しやすいポイントは赤文字による警告や確認モーダルも用いた繰り返しの説明で理解を促すようにし、UIのみならずCSチームによるサポートも行っています。
「1. 現場研究」「3. 緩やかな変化」が重要です。

設定を扱うため多少込み入った概念があります。適切に利用してもらうためチュートリアル、ドキュメントを手厚く用意しています。


声なき声を聞く

さて、ワスドが現場目線を重要視している点をお伝えしてきましたが、そのための情報はどうやって集めているのでしょうか?
PCの前でデザインツールとにらめっこ……それだけでは現場の声は聞こえてきません。
ここでワスドが行っているお客様の意見を吸い上げる工夫をご紹介します。

データベース利用
ワスドではMetabaseというBIツールを用いて常にデジちゃいむの利用状況を観察しており、呼び出し件数が増えているのか減っているのか、何か変わった数値があるか、すぐに気付けるようになっています。
時には具体的な呼び出しの内容に踏み込み、長時間放置されてしまっているお客様や、イライラさせてしまっている様子を読み取ったら気づいた社員がすぐに原因を探っています。

取材
ビジネスチームが顧客企業の元に直接伺い、デジちゃいむを利用してどんなオペレーションの変化があったか、お客様はどのように使ってくれているか、取材を行っています。
実際に店舗を見ている方の意見から新しいことが見えてくることもあり、大変貴重な機会となっています。
また取材とは別にCSチーム主体で定期的なヒアリングを行っています。

アンケート
店舗スタッフの方向けのアンケートを配信し、データを集めています。
一般にITベンダーと現場スタッフは特に意見が乖離することが多く、お互いにそのことに気づけないことも多々あります。
そんな状況に陥らないよう、実際に使っているスタッフの生の声を集めています。

エゴサーチ
デジちゃいむは実店舗でお客様に使われるものであるため、エンドユーザーの意見がTwitterなどに書かれていることも多々あります。
弊社ではエゴサーチを積極的に行っており(笑)、実際にそこで見つけた意見を基に改修が行われることもあります。


様々な方法で現場の意見を集め、問題や要望が浮かび上がってきたらすぐにSlack等で全社に展開されています。
「こういう声がありますが、改善した方が良いのでは?」意見を上げるのはチームや職位を問わず、どのメンバーでも行うことができます。
フラットで風通しの良い組織文化が役に立っていますね。
さらにスクラム開発で優先度の高い改善事項から素早く回すことができるため、現場の声がプロダクトに反映されやすくなっています。
ワスドが実践するスクラム開発についてはこちらの記事をどうぞ
他にも様々な工夫を行っていますが、これだけでもワスドのサービス改善が素早く行うことができている理由が分かってもらえたのではと思います!


これからも改善していきます

ここまでデジちゃいむのUI/UXデザインをする上で工夫しているポイントなどを書いてきましたが、勿論今のデジちゃいむが完成形!というわけではありません。
これまでのデジちゃいむでは多様な機能を速度重視で開発・提供してきました(リモート接客機能店内マップ機能などがそれに含まれます)。
そしてその中でどんな機能にニーズがあるか?どんな伝え方をすれば使ってもらえるか? といった情報を十分に蓄積することができました。
これまで集めてきた知見を活かし、新規に追加された機能も含めてデジちゃいむのUI/UXをもう一度見直し、これまで以上にリッチで洗練された体験を提供したい……!
そんな想いから、現在デジちゃいむ2.0プロジェクトが進行中です。
新たな装いに生まれ変わったデジちゃいむをどうぞお楽しみに!

ワンランク上のデジちゃいむへ!


ワスドでは新しいメンバーを随時募集しています。
Creativeチームが結成されたのは今年の2月ですからまだまだ新しいチームであり、もっと成長していかなくては!と考えています。
サービス・機能の価値を皆様にお届けできるよう形にしていく……そんな仕
事に興味がある方は是非ご連絡ください!
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それではこのあたりで!

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