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和裁:着尺分ないウール反物で単衣を作る ①積もる&印を減らす


こんにちは。今年浴衣を作ろうと思っていたのですが、猛暑で全然出かけずにいたので、作りませんでした…。
ですが、ウールでふくよかサイズの単衣を家族から作って欲しいと言われたので作ります。
今までチャコペーパーを使ってきましたが、今回からは切りじつけでチャコの使用を減らしていきます。コテは古い生地だと耐えられるかわからないので今回は避けます。




1.積もる

今回の反物はアンサンブルウールだったようですが、既に8mほど使用した後があり、幅は36.4cmで残り10.8mしか残っていません。そこから積もっていきます。
内揚げなし、裾は1.5cmで三つ折り、袖下2㎝、襟はつまみかけ衿。身長は156cmなので、そのままの丈で。

身丈:(156cm+1.5cm)x2x2=6.3m
 袖:(49cm+2cm)x4=2.04m
 衽:[(156cm+1.5cm+2cm)-23cm]x2=2.73m
合計 11.07m


全然足りない。


では終わらせられないので、足し布をするかつぎはぎにする方向に切り替えます。ウールの反物は他にも持っていますが、色も全然違うので内揚げあたりに使うのは難しい&位置で失敗したら直せないのであまりやりたくない。着物は右に仕舞ってしまうので、右衽もしくは右衿をつなげばいいでしょう。



2.型紙を製図する


図1 型紙図案

袖は、今までの型紙があるので作っていません。いつも通りの幅34㎝、袖丈49cmです。
ふくよかサイズなので、前後ろ幅反物ギリギリ33cm、衽も19cmで製図してみましたが、今後調整していきます。繰り越しは4㎝、つけ込み2㎝です。
今回は、切りじつけでいくのと、今回は縫い代を端と合わせたいので、衽はまっすぐにしました。これで、ミシンで縫う場合は合い印(糸)を入れて、そのまま縫っていけば完成します。洋裁と同じように切れ目を入れられないので糸必須です。
私は、衿は衿肩あき部分は洋裁と同じように曲線に切ってしまいます。長年大事に着る着物であれば、衿肩あきに直線一本にした方がよいと思います。

この一年でだいぶミシンに慣れたので、単衣の型紙にも縫い代を入れました。背縫いは1cmと決まっているので、それ以外は全部1.5cmです。

切りじつけ自体は慣れていないので、背縫いから衽つけまでは、キセもくけもせずに一気に縫い合わせる予定です。その後は全てくけて、裾を本ぐけしたら、衿をつけます。なので、袖は身頃を縫い合わせた後に回そうか考え中です。

ともかく、家にしつけ糸がないので、近日中に買ってきます。
それでは。


追記:すぐにしつけ糸が手に入らないので、フリクションボールペンでいきます。