韓国・非常戒厳(12.3)後初の北朝鮮の反応(労働新聞)

連日、韓国の尹錫悦政権を批判していた北朝鮮メディアは、尹錫悦大統領による突然の非常戒厳(2024.12.3)宣布以後、韓国に対する非難すら避けて沈黙を守っていた。しかし11日の労働新聞で初めて反応を示した。新聞6面(一番最後のページ)の8割方を割いて、韓国で行われたデモやキャンドル集会の写真も掲載した。
北朝鮮独自の論評は加えておらず、あくまで第三者的な文章になっている。突然の戒厳令宣布はいまだ多くの謎を残しており、この時点では北朝鮮としてもあまり「挑発」の水位を上げず、慎重な姿勢を見せていると言えるだろう。

「傀儡韓国で非常戒厳事態により社会的動乱拡大、全域で100万人以上の大衆が尹錫悦弾劾を要求する抗議行動を展開、国際社会が厳正に注視」(「労働新聞」2024.12.11)

深刻な統治危機、弾劾危機に直面した尹錫悦傀儡が、不意の非常戒厳令を宣布し、ファッショ独裁の銃剣を国民に躊躇うことなく突きつけるという衝撃的な事件が起こり、全傀儡韓国の地を阿鼻叫喚にした。
去る12月3日夜、尹錫悦傀儡は最悪の執権危機から脱出するために非常戒厳令を宣布し、複数機のヘリコプターと陸上特殊戦司令部のごろつき集団をはじめとする完全武装した戒厳軍を駆り立てて国会を封鎖した。
しかし緊急招集された国会の本会議で非常戒厳令解除要求決議案が通過したことにより、尹傀儡は戒厳令を宣布してわずか6時間でそれを解除せざるを得なかった。
執権期間、内外で窮地に陥り、直ちに権力の座から追い出されそうになった尹錫悦傀儡が、数十年前の軍部独裁政権期のクーデターをほうふつとさせる狂った行動を繰り広げたことは、野党をはじめとする各階層の強力な糾弾を呼び起こし、民心の弾劾の熱気をさらに爆発させた。
共に民主党と複数の野党は、即時に戒厳事態をもたらした尹錫悦傀儡と関係者である国防部長官、行政安全部長官を対象に、内乱罪の告発と弾劾推進を宣布した。
5日には、共に民主党をはじめとする6の野党と無所属議員191人が弾劾訴追案を発議した。
しかし、弾劾反対を党論と定めた「国民の力」の議員らが会議場から集団退場したことにより、尹錫悦弾劾案は投票人数不足で投票箱を開けることもできないまま無効になった。
このニュースが伝えられるや、すぐさま傀儡国会周辺はもとより韓国が全国民的な抗議の糾弾場と化した。
100万人の大衆が立ち上がり、国会庁舎を囲んで「包囲行進」を断行した。
彼らは「尹錫悦弾劾」「尹錫悦逮捕」「弾劾反対=内乱同参」などの宣伝物を持って「尹錫悦はこれ以上国民の大統領ではない。尹錫悦を弾劾せよ!」「内乱の首魁・尹錫悦を弾劾せよ」「内乱同調犯・国民の力を解体せよ」「国会は尹錫悦弾劾案を直ちに処理せよ」と叫んだ。
彼らは立場文を発表して尹錫悦の職務を停止させ、退陣し処罰されるまで闘争を止めないとし、国民は「国民の力」の存在を容認しないと強調した。
ソウルでは7日、「内乱の首魁・尹錫悦を直ちに弾劾!即刻逮捕!」というテーマで第118回キャンドル集会およびデモが広範に展開された。
全国的な緊急抗議行動によって開かれたこの日の集会とデモには、労働者と農民、青年学生らを含む、各地から集まった20万人の大衆が参加した。
集会で発言者らは、尹錫悦の存在自体が戦争であり災難だ、尹錫悦は直ちに弾劾しなければならない、相応の責任と罪を問い、必ず懲罰を与えるべきだ、と主張した。
集会参加者らは「尹錫悦は退け!」「国民の力は解体せよ!」などのスローガンを叫びつつ、国会に向かってデモ行進を断行した。
続いて彼らは、国会前で行われた「内乱罪・尹錫悦退陣!国民主権実現!社会大改革!汎国民キャンドル大行進」に合流した。
この日、尹錫悦傀儡とその一党に対する憤怒の喊声は、他の地域でも炸裂した。
仁川で尹錫悦政権退陣仁川運動本部の主催で開かれた集会で参加者らは、国会が非常戒厳を起こして内乱犯罪をはたらいた尹錫悦を弾劾できなかったことについて激憤を炸裂させ、尹錫悦退陣と「国民の党」解体のための全国民的抗争に乗り出すと明らかにした。
大邱でも、大邱・慶北地域の85の社会団体で構成された尹錫悦退陣大邱時局会議が時局キャンドル集会を開き、尹錫悦を退陣させて国民の願いを必ずかなえることを宣言した。
尹錫悦傀儡の共犯勢力である「国民の力」が巣くっている各地の党舎の前でも抗議行動が強力に展開された。
8日と9日、10日にもソウルをはじめとする全国各地で抗議のキャンドルが引き続き燃え上がった。
独裁と専横、戒厳事態によって国民の前に雪ぐことのできない罪悪をはたらいた尹錫悦に対する沸きあがる激憤を胸に、各階層の大衆がソウルの傀儡国会の前で「即刻弾劾!即刻逮捕!キャンドル文化行事」を開き、長期戦弾劾闘争を宣布した。
「特級犯罪者・尹錫悦を即刻弾劾して逮捕せよ!」「国民に向けて銃剣を突きつけた天人共に怒る犯罪をはたらいた尹錫悦はこれ以上大統領ではない」「全民衆的な抗争を展開していく」という叫びがあちこちから炸裂した。
キャンドルの大河を成し、韓国全域を席巻している各界の闘争のニュースについて、傀儡メディアは「全国各地で尹錫悦退陣の喊声」「国会を取り囲んだ100万のキャンドル」「長期戦を覚悟したキャンドル闘争」「尹錫悦が弾劾審判を避けるのは困難になった」などのタイトルで、全国が抗争で激しく揺れている、各地域が再び尹錫悦弾劾を要求する巨大なキャンドルの海を成している、尹錫悦はキャンドルが活火山のように燃え上がる中、罷免を逃れることができなくなった、と伝えた。
国際社会は、傀儡韓国で展開された非常戒厳事態、弾劾騒動について、韓国社会の脆弱性がさらけ出された、尹錫悦の突然の戒厳令宣布は絶望感の表れだ、尹錫悦の政治的生命が早期に終了し得る、と評価しつつ、厳正に注視している。 (終)

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