お盆ならでわ、ですね。な話
お盆ですね
暑さ寒さも彼岸までと言いますが
災害級の暑さも少しはマシになって
欲しいものです。
お盆といえば、ではありませんが
お盆ならではの事がありまして
今回は、大の大人が
ちびしりそうになった話です
仕事の帰り道、時間は19時半頃
駅に向かうべく公園の横を通った
そこは広い公園で木々も多く
首吊り自殺やら殺人やら
あまり良くない噂をきく公園
いくら陽が落ちるのが遅いといえ
この時間は薄暗くなってきており
人通りもなくトイレの公園の明かりが
不気味に恐怖を煽っていた
早く駅に行こうと焦っており
公園の横の公民館に差し掛かると
前から男性が乗った自転車が走ってきた
後ろにヘルメットを被った
小さな男の子を乗せていて
親子のような感じだった
男の子は公園の横の公民館を指差し
『ばーば』
と言った
『おった?』と父らしき人が言った
『うんおった!』と男の子が言った
閉館してる暗い公民館に?
と私も見た
だが誰もいない
え?え?え?え?え?
そんな怖い事を言い放ち
親子であろう自転車の2人は
あっという間に過ぎ去っていった。
いやいやいやいやいや
まってまってまってまって
今日からお盆やん?
ちょっと待って、ちょっと待って
大汗が吹き出した
ひとりぼっちになった私は
恐怖でテンパり
駅までおもっくそ走った
なりふり構わず走った
途中すれ違った男性は
汗だくで髪を振り乱し爆走する
おばちゃんが走り抜けていき
さぞ驚いた事だろう
お盆という背景が
その方にも一層恐怖を
与えたのではなかろうか
恐怖の伝染
ちょっとしたお裾分け
なんか、ごめんやで。
いやもう自転車の親子を恨むわ
いい逃げしていかんといてよ〜
いや、まてよ
本当はその親子も
お盆で帰ってきたのかもしれない
自転車で。
なーんてね。
補足
『ばぁば』は私の事?と思ったけど
明らかに男の子が見てる方向と指差す方向が違っていた
それに男の子は嬉しそうに笑っていたのが
今も忘れらない。