【ラノベ感想】負けヒロインが多すぎる! 7巻
こんにちは。梅雨明け……ですよね、きっと。梅雨が明けました!!
いやぁ、ようやく湿気ともサヨナラということで、今までより少しは過ごしやすい夏がやってくることでしょう。もちろん梅雨でなくとも雨が降ることはあるでしょうけれど、それはそれ。
梅雨ってこんなに過ごしにくいんだなって毎年再認識している気がしますね。
さて。本日は絶賛アニメ放送中の『負けヒロインが多すぎる!』、その新刊が発売されたので感想を語っていこうと思います。
絶賛……そう、絶賛。なんだか最近マケインの話を色んなところで聞くようになったんですよね。
元よりマケイン原作者の雨森先生や公式アカウント、アニメ公式などなど全部フォローさせていただいているので公式からの発信はよく目にしていたのですが、それ以外ですね。以前は公式アカウントがRTしたものが流れてくる程度だったのが、アニメ放送が開始されてから一気に色んな場所で色んな方がマケインの話をするようになりまして……。
ダークホースだとか、コメディとしては今期トップかもとか、八奈見さんが可愛い(?)とか、本当に沢山の方がアニメをきっかけに作品に触れるようになっていくのが一読者としてとても嬉しく思いますね〜。
改めて、アニメ化ってすごいことなんだな〜と感じました。ということで、早速中身に触れていきましょう。本記事には『負けヒロインが多すぎる! vol.7』のネタバレが含まれますので、まだご覧になっていない方はご注意くださいますようよろしくお願いします。
後輩マケイン:予想に限りなく近かった白玉ちゃん
まずは、待望の新ヒロイン。ヒロインというか、”負け”ヒロインの白玉リコちゃんについて。
7巻からは温水くんの進級とともに春が訪れ、ツワブキ高校には新入生がやってきました。同時に文芸部は先輩方の大学進学により部員数が既定人数を満たさない状態となってしまい、温水くんほか文芸部員たちは存続のために新入部員の確保に臨むこととなります。
そこから紆余曲折あって、最終的に仮入部という形でやってきたのが表紙にも抜擢された新一年生の白玉リコ。通称”白玉ちゃん”です。
名付け親は我らが八奈見さんですが、確かに”リコちゃん”というよりは”白玉ちゃん”の方がしっくりきます。不思議です。
さて、この作品のヒロインにおいて何より重要なのは『どんな負け方をしたのか』です。あるいは『どんな負け方をするのか』。
購読前のあらすじには彼女が新一年生であること、あざとい系であることが書かれておりました。つまり後輩系ヒロインですね。ガガガ文庫のあざとい後輩系ヒロイン……どこかで聞いたような。
これらを見た時点で私はある程度察しがついておりました。この子はいろはす亜種の可能性が非常に高い———と。
いろはすを知らない方は是非とも『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』を読んでください。
と、まぁそんな予測を立てながら読んでみると、あながち間違いでもありませんでしたね。この子はいろはすの香りを受け継ぐ者です。血を継ぐというとまるで似せた寄せたみたいな話になってきますが、あくまでいろはすファンの私がこの愛の譲渡先を新たに発見したというだけです。変な話はやめましょう。
ちょっと話がいろはす……一色いろは(俺ガイル)に逸れますが、私は俺ガイルのヒロインの中だとダントツでいろはすが好きだったんですよ。初めて好きになったのはどの媒体だったか忘れましたが、叶わぬ恋を追いかけるあざと後輩系ヒロインというジャンルももちろんのこと、その口調、話し方に一目惚れしました。あとはまぁ声も良かったんですけどそこはいろはすというより佐倉綾音さんの魅力なので割愛。
あの掴みどころのない性格が良かったんですよね〜。八幡をはじめとした先輩方の前では可愛い後輩であろうとして、別にそうあろうとせずとも八幡にとっては可愛い後輩だったという着地点もすごくキャラとして魅力的でしたね。
なので、私はいろはすと同じ香りを纏った白玉ちゃんをとても好意的に見ていました。
ただ、蓋を開けてみると確かに似たような空気はしているものの、八奈見さんよろしく結構なぶっ飛びようを見せてくれる子でしたね。白玉ちゃん。
好きの矢印はまさかの教師に向いていて、その教師とは幼い頃からの付き合いで、教師は姉と結婚することになったという。なんというか、今までで一番どうしようもない恋愛バトルというか。勝ち目のなかった負けヒロインというか。一応、最初っから負けているヒロインという意味では佳樹がいるにはいるのですが。
しかも結婚式を目前に控えて既に負け確定した後だというのに、式場に侵入したり、二人のお出かけ中に彼氏(偽)を用意して待ち構えたりと中々良い粘りを見せてくれました。
極め付けは結婚式当日に忍び込み、自身もドレス姿で新郎とツーショットを撮りたいと言い出す始末。これに温水くんほか文芸部も協力することになるわけですが、ここはまぁ温水くんたちが協力すると自分で言ったのでアレですが、とにかく初登場から話題を一気に掻っ攫うくらいの爆発的な活躍っぷりでしたね。
自分はかなり好きですし、今後8巻以降の彼女の活躍にも期待したいです。
いろはすいろはす言いましたがそれだけではありません。負けても負けきれず、好きな気持ちを捨てることも奥にしまうことも出来ず、年相応に足掻く姿。自暴自棄と我武者羅の真ん中を突き進む綱渡りを達成してみせたこと。そして何より、ちゃんと温水くんや八奈見さんの後輩であったこと。
八奈見さんも焼塩さんもそこそこ頭がイカれてて、振り回されっぱなしの温水くんも負けず劣らず子供っぽいところがあるのですが、それらと比較してちゃんと温水くんたちの後輩なんですよね、白玉ちゃん。
みんなを振り回して、みんなに迷惑をかけまいとするも迷惑をかけてしまって、最後もみんなに助けられて。そんな白玉ちゃんを善意とか責任とか色んなものを抱えながら真っ直ぐ助け船を出す先輩たちという構図。
でもまぁ、現実にいたらいい感じに距離をとりたいですけどね。
全体の感想:進級しても変わらずの八奈見さん
続いて7巻全体の感想です。
個人的にめちゃくちゃ面白くてサクサク読めちゃいました。
序盤すぐ白玉ちゃんが登場するわけではなく、いきなり停学になったやべーやつみたいな噂から入っていくので、どんな子なんだろうどんな子なんだろうと考えながら読み進めるのも楽しかったです。
実際に登場してみると、クセはあるものの普通に良い子なんですよね。なので裏があるはずと探り探り接していくことに。そんな中、あざとい系に耐性が無かった温水くんは一瞬で骨抜きにされて八奈見さんほか負けヒロインズに呆れられてしまう展開に。
まぁあざとい系に耐性がある男なんて普通いませんからね。
途中からは停学の理由諸々の話に入り、生徒会メンバーが結構な頻度で登場してきました。生徒会の中だと馬剃さんが面白くて好きなので、こうして生徒会の面々の出番が増えるのは純粋に嬉しく思います。
ただ、今回は放虎原先輩や朝雲さんの出番が多かった分、蚊帳の外だった焼塩さんや外に出された佳樹の出番が少なめでしたね。まぁ二人ともそれぞれメインで出張ったことがあるのでここは仕方がないでしょう。
ちなみにお二人のデザインはこんな感じ。私は馬剃さんの方が好みですが、放虎原先輩は作中でも美人と言われるだけあって美しいですね。今回彼女は男装もしているので、もうそのレベルの人ってことでしょう。でもポンコツっぽいんだよな……。
メインの結婚式侵入作戦についてはちょっとついていけなかったというか、カメラマンの偽称とかドレス姿で侵入とか「それは無理があるだろ」って点が幾つもありましたがまぁそこは作劇場の都合ということで目を瞑ります。
式場に先生たちがいたのも大きかったでしょうしね。
白玉ちゃんの負けっぷりも見事なものでした。負けたけどまだ負けきってない、は今までの負けヒロインにはなかった粘り根性ですね。
8巻からは白玉ちゃんが常駐しての文芸部になっていくことでしょうから、今後どのような展開になっていくのか目が離せませんね。次はなんでしょう。2年生なら修学旅行……は時期がまだ早いし、でも校外学習とかなら普通にあり得ますよね。楽しみです。
では、最後にまとめに入ろうと思います。
アニメも放送開始され、一気に流れが来ている本作品。私が読み始めたのは去年の今頃なので大体1年間くらいの付き合いになりますか。
中には1巻が発売された頃からの古参読者も大勢いらっしゃるでしょうし、その人たちにとっては本当に嬉しいことですよね。こんなに綺麗な作画で、あんなにしっかり原作を再現してくれるアニメ化なんて。
私は4巻のストーリーが好きなので、是非ともこの辺りまではアニメになってほしいところです。……いくよね。流石に4巻くらいまでは。
というのも、馬剃さん含め生徒会メンバーを見ているのが好きなので、その人たちがぐっと出張ってくる3巻以降が個人的なマケインのスタートなんですよね。
でも馬剃さんって腐ってるんだよな。
負けヒロインが多すぎる! はコミカライズも素晴らしいものが着々と進んでいるので、こちら興味がお有りの方は読んでみてほしいです〜。個人的には2巻が好きです。
ちなみにシリーズのキャラデザを担当されているのはあの”いみぎむる”先生です。
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