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【DQⅢ HD-2D】ときは来たれり、いまこそ目覚めるとき

 コントローラーを握ればその瞬間から、誰もが勇者になれる。
 ゲームの世界にのめり込む。主人公に没入する。そんな今では当たり前のゲーマー概念を私に与えてくれたのは、ドラゴンクエストでした
 そして、きたる11月14日。シリーズ最高傑作の呼び声高いドラゴンクエストⅢがHD-2D版として新たに蘇ることとなりました

 本作のリメイクが初めて発表されたときには、どれほど気分が高揚したことでしょう。あれから長い月日が経過しました。
 ようやく、ようやくです。わたしたち、この日をどんなに待ち望んでいたことでしょう。さぁ祈りましょう……いや、旅に出ましょう。ひのきのぼうを装備して街の外に出ましょう。酒場で仲間を探しましょう。お母さんに旅立ちを告げて、広大な世界へ出発しましょう。

 今日から魔王を倒すまでの短い間、私たちは”勇者”なのですから———


序盤〜中盤のプレイ感想

 さて、挨拶が長くなりました。随分と浸ってしまいましたが、このテンションは本作ドラゴンクエストⅢ HD-2D版をプレイされている方ならご理解いただけることと存じます。

 改めまして、こんにちは。わさびです。
 いや〜遂に発売されましたね。もう本当に首を長くして待っていました。現在まだまだ絶賛攻略中なのですが、折角なので序盤から中盤にかけてのプレイ感想を今のうちに書き記しておこうと思います。
 本記事にはネタバレが多分に含まれることが予想されるため、もしまだ本作をプレイされていない方はここでブラウザバックすることを強くオススメ致します。
 HD-2Dで追加された新要素が本っ当に多いのでね。これは自分の目で確かめるのが一番楽しいし面白いはずです。

 ネタバレに配慮させていただいた上で、次に本作の画像や動画使用のガイドラインが明記されたページを共有したいと思います。

このページで利用している株式会社スクウェア・エニックスを代表とする共同著作者が権利を所有する画像の転載・配布は禁止いたします。

© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX

https://www.dragonquest.jp/guideline/dq3/hd2d/

 私はSwitchでプレイをさせていただいているので権利表記はスクショを撮る際に自動で記載されるのですが、念のためです。






 それでは、本作を中盤までプレイした感想から簡単に語っていこうと思います。
 まず初めに進行度ですが、現在はネクロゴンドの洞窟を踏破してようやくラーミアが復活したところでございます
 中盤を少し過ぎた辺りかな〜と思っておりますが、結構新しいボスやイベントが増えているので果たしてこれが中盤なのかどうかは怪しいところ。この分だと、アレフガルド以降も新規が色々挟み込まれていてもおかしくありませんからね。


↑こちらの記事でドラクエ3の初期パーティについて触れておりますので、お時間ある方は是非どうぞ〜。


 まずは私の旅立ち当初のパーティ構成から紹介していきたいと思います。前回の記事でも軽く編成について触れましたね。簡潔に言うと、そこから変更はありませんでした。

童心を思い出してほぼ本名に近い名前で始めたので一応名前は隠しておきます

 画像をご覧の通り、勇者・商人・盗賊・魔物使いの物理寄り編成で旅に出ることとしました。
 まずこの偏った編成にした理由から説明すると、フィールド探索で面倒が起こらないようにするためです。序盤は戦闘もある程度やくそう含め道具使用でなんとか回復が間に合うと考えて敢えて物理偏重な構成になりました。

 結果から言いますね。大成功ですし大失敗でもありました。
 火力面は申し分なかったです。SFC版の頃から商人はかなり物理でやれる職業でしたし、盗賊も素早いので道具使用の面でかなり役立ってくれました。魔物使いが唯一不安要素だったのですが、こちらはなんと火力面でも回復面でも大活躍という破格の優遇っぷり。毛繕いとか偉すぎる。
 そうです。習得特技や構成面のバランスは割と上手く噛み合っていました。ではなぜ大失敗だったのか。それは……私の選んだ難易度に理由があります。

 本作は現代ゲームらしく難易度を個別で選ぶことが出来るようになっております。具体的に説明すると「楽ちんプレイ」、「バッチリ冒険」、「いばらの道だぜ」の三種類があり、私が選んだのは三つ目「いばらの道だぜ」
 言葉通り一番上の難易度(初回時点なのでクリア後に更に上が追加される可能性はある?)で、下二つと比べると取得経験値量やお金が減り、更に魔物が超強くなるというものです。当然ながら初回で選択することは推奨されていない難易度だと思われますが、これを選んじゃったので……ボスがすっごく強いんですよ〜。もう本当に道具やら何やらなりふり構わず活かしていかないといけないっていう

ピラミッドの新規ボスも耐性を見て攻めていかないとあっという間にこっちが全滅

 まず雑魚敵が2回行動するんですよね。これ「3ってこうだったっけ?」と頭を抱えたものですが、まぁ間違いなく難易度のせいでしょう。
 なのでサクサクプレイとはいかず未だにラーミア復活したところまでしか進んでいないわけでございます
 このギリギリ難易度の中で回復担当やバフデバフ担当が不在なこの構成はそこそこ地獄でして、スカラもルカニもキアリーもない高難易度ボス戦とかもう私みたいな一般プレイヤーじゃきりきりまいでした。 
 そんなにしんどいなら難易度変えればいいじゃん、となるかもしれないんですけれど、このしんどさがクセになるというか、持てるもの全て駆使するこの感じが改めて大人になった自分のドラクエⅢって感じがして楽しいんですよね。難しくてしんどくてレベル足りなくて、装備で耐性整えて使える道具持たせてと色々やってボスを倒した瞬間のあの快感はもうやば過ぎてドーパミン止まりません

 そんなこんなで難易度高めでプレイしておりますが、今のところめちゃくちゃ楽しいです。快適ではないものの歯応えのある冒険を感じられて最高な気分ですね。
 敵の強さや2回行動等、理不尽に感じる部分も幾つかあります。そこは否定出来ませんが、やはりどこまでいってもドラクエなので何の特技が効くのか、デバフで有効なものは何かなど研究してきちんと対策を取れば結果が返ってきます
 なので、個人的には古参のドラクエプレイヤーの方々には是非とも「いばらの道だぜ」を勧めたいです。最終的にはレベル上げればなんとかなりますからね。

 ちなみにこちらはPVでも登場を匂わせていた新規ボスのレヴナントくんなのですが、こいつも例に漏れず強敵でした。
 はげしいほのおとベギラゴン持ちで、マヌーサややいばくだきといった絡め手も使ってくる難敵。体力もかなり高く大変厄介でしたが、何より問題なのは”魔力かくせい”による高威力ベギラゴン。これ一発喰らえばマジックバリアを張っていてもパーティが半壊します。
 しかも”ちからため”や”いきをすいこむ”と違って一回切りで終わらず、何ターンか効果が継続するので何度も何度も高威力のベギラゴンを受ける羽目になりました。

 こういうのがガンガン出てくるのが『いばらのみちだぜ』です。弱点突いて対策練って緻密な策で攻略するのが好きだって方はきっと楽しめるのではないでしょうか。
 ちなみに私の実際の対策法は『勇者のアストロンで数ターン凌ぐ』『さざなみの杖でマホカンタかけた戦士でにおうだち』です。フバーハを事前にかけておくことでブレス対策もバッチリなのでこれはオススメ。
 マホカンタは多分普通に魔法使いの覚えるものを使えばそれでいいと思います。私がそうしなかったのは習得前だったためです。

 攻略時の編成は勇者・戦士・魔法使い・僧呂の王道パーティ。僧呂の補助呪文と魔法使いのバフデバフが必要だと感じて急遽ダーマ神殿で転職したものです。戦士だけは当初の想定通りですが。

 難易度の話はひとまずここまでとして、あとは実際にHD-2Dの世界を冒険してみた感想を伝えたいと思います。

右上に目的が明記されるのが地味にありがたいポイント

 SFC版の経験があるので大まかな道筋は覚えていたものの、細かいところまでは記憶が追いつかないので逐一ストーリー上の目標や目的が表示されているのはありがたかったです。
 これで「次は何するんだっけ」「どこ行くんだっけ」がなくなって嬉しいですね。まぁ古き良きを語るならその”わからない”を自力で解いていくのもまたRPGの醍醐味っちゃ醍醐味かもしれませんが……そこは一度プレイ済みなので気にはなりませんでした。

船入手時のムービーも綺麗で迫力があり、技術と映像の進化を感じられる

 HD-2Dのフィールドや街並み魔物のグラフィック等も完璧で画面の中の世界観に目が吸い込まれてしまうようでした。
 暗所では松明を灯したり、滝や焚き火など音のするものの近くに寄るとその音が近づいて聴こえたりと細かいところもよく出来ていて感動が止まりません。ジパングでカエルの鳴き声が聴こえてきたのには笑ってしまいましたね。
 まぁ音は厳密にはHD-2Dとは関係のない要素かもしれませんが。

 私自身、以前ユニコーンオーバーロードの記事で話させていただいたように3D酔いが激しく昨今の3Dグラフィックは長時間プレイ出来ないことが多いため、今回のこの2Dグラフィックはそういう意味でもありがたかったですね
 なんかこう言うとめちゃくちゃおじいちゃんみたいですが、一応私はまだ20代です。幼い頃からず〜っと車酔いやタクシー酔いに悩まされてきたのです。まぁ20代も学生からするとおっさんなのでそんなに変わりないかもしれませんがね

 ユニコーンオーバーロードは制作会社が異なるので比較対象としては適さないのですが、私にとってHD-2Dといえば『トライアングルストラテジー』ですね。
 これも当時リッチな2Dの質感とリアルかつ没入感のあるフィールド造形に感服してどハマりした覚えがあります
。開発陣の話では同じHD-2Dでもそれぞれ異なる作り方をされているとのことで、確かによりリアルさを求めたトライアングルストラテジーのグラフィック箱庭感のある本作ドラクエⅢ HD-2Dでは全然ドットの質感が違っていますね。

 木々の緑や光の反射など、質感や遠近感を考えても”ドラクエらしさ”を追求したグラフィックなのはぱっと見で感じ取れます。
 この冒険感が本当にたまらない。気付けば夢中で散策していました。もちろんいいところもあれば悪いところもあり、個人的には樽や壺などが暗所や狭いところでは見付けづらかったですねレミラーマとうぞくのはなを使えば簡単に発見出来るので盗賊さえいれば問題ありませんでしたが、気になる人にとっては気になるポイントかもしれません。

この”そこに実際にいる感覚”。11の3Dグラフィックでも感じたドラクエの世界観がそこにある

 魔物のグラフィックもSFC版の頃のものを元に今風のデザインに昇華させた感じがして、可愛らしさや格好良さのほかにどこか懐かしさのある雰囲気です
 ドラクエシリーズの魔物ってどんなヤツでも愛嬌があるので、見ていて飽きません。好みの問題だと思いますが、私は3Dよりこういった2Dデザインの方が好きですね〜。
 戦歴から魔物図鑑が見られるのも嬉しいポイントです。

スライムも作品ごとに実は少しずつ違っていて、これはSFC1,2,3っぽさが
Ⅲのひとくいばこはトラウマ級。本作でもやばさ健在でした
こちらは昨今のエリミネを踏襲したポージングが導入されていて思わず笑ってしまいますね

 HD-2Dで新たに描き起こされた魔物たちの可愛らしさは健在でしたね。この先に出てくるであろうバラモスやゾーマも楽しみで、早く会いたいのに終わってほしくないジレンマがあります

 さて、魔物といえば本作はもう一つありますよね?
 そうです、バトルロード。発表段階では「まさかの仲間モンスター実装か!?」と騒がれたものですが、ドラクエⅧ方式の追加要素でしたね
 各地の街や洞窟、塔や時には海の岩場の上で魔物たちを勧誘して、同じ種類の魔物を仲間にすればするほどその魔物が強化されて、特技や呪文を新たに覚えていくようになっております。

 ドラクエⅤでさまようよろいが相棒だった私としては途中で”つるぎのまい”を覚えるジョーがとても頼もしい
 バトルロード自体もとても楽しく面白いものですが、欲を言えばやはり仲間モンスターとして連れ歩いたり、Ⅷと同じようにチーム呼びなどで戦闘に参加させられると嬉しかったですねぇ。ただ、バランス面を考えると仕方ないのでしょうね。

 そして、最後に特技の実装についてです。
 SFC版や原作にはなくHD-2Dで新たに追加された特技ですが、こちらは職業ごとに評価がわかれるものと思われます。習得時点で明らかにぶっ飛んでる特技もあれば、遅めに覚えた割にはそこまでインパクトのないものもあります

 例えば魔物使いのとおぼえシリーズや商人のいしつぶては低レベルで覚える割にとんでもない威力でもうぶっ壊れと呼んでもいいくらいのものでした
 ただ、戦士や武闘家はつるぎのまいやばくれつけんまでの道のりが長く、そこまでに覚える特技も要所要所では頼りになるものの常時これ撃っとけばいいってほどではないものが多いため、ここらへんはもしかして各職業のステータス面との相性を考慮した結果なのかもしれませんね。

商人のいしつぶては全体攻撃でそこそこのダメージとかなりバランスブレイカー

まとめ

 色々と語っていきましたが、いかがだったでしょうか。
 中盤の現段階でもかなり高評価なのでアレフガルドやクリア後にどんな冒険が待っているのか今からワクワクしてたまりません。連休とればよかったと後悔しております。
 開発陣からのメッセージでは、今回敢えて3→1→2にしたことに意味があることやクリア後の要素にも触れられていたので、このリメイク版だからこその驚き要素にも期待ですね

 レイアムランドのほこらでの双子の会話や背景で流れる曲も、Ⅺを思い出して少し涙腺にきてしまいました。順番的には3→11なのでアレですが、主人公の家にあった二冊の本も含めⅪとの繋がりも追いたくなりますね
 ここらへんはクリアした後に考察系YouTuberさんのものを見にいけばいいんですかね。

 わたしたち
  このひを どんなに
  まちのぞんでいたことでしょう。
  
  さあ いのりましょう。
 
  ときは きたれり。
  いまこそ めざめるとき。
  おおぞらは おまえのもの。
  まいあがれ そらたかく!

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紺色わさび
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