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氷上への挑戦(4年・嶋田輝)
はじめまして。
早稲田大学スケート部フィギュア部門の副主将を務めさせていただいております、教育学部4年の嶋田輝と申します。
私たちは3月1日(土)に「WASEDA ON ICE 2025」というアイスショーの開催を予定しています。
今回は私のフィギュアとの出会いから現在にいたるまでのお話をさせていただきます。文章は書くのが苦手で、読みづらい部分もあるかもしれませんが最後までお付き合いください。
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ちなみに「WASEDA ON ICE 2025」の先行入場券などがリターンに含まれるクラウドファンディングも1月15日(水)23:00まで実施中です。
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フィギュアスケートとの出会い
私とスケートとの出会いを語るには、5歳ぐらいまで遡る必要があります。
私は3歳から小学2年生の夏までの約4年間半、父の仕事の都合でアメリカで生活をしていました。フィギュアスケートの鑑賞が好きだった母の影響で、スケートを習ってみることに……。カルフォルニア州のサンノゼにあるSharks Iceというアイススケート場で始めたスケート教室が私のスケート人生の始まりでした。
スケート教室に参加してしばらく、個人レッスンを始めてみることになりました。私の人生初めてのコーチは、漫画の中に出てくるようなアメリカ人らしく少しまるまるとした先生でした。本当は何を習ったのかとか書ければ良かったのですが、あまりにも昔の出来事すぎて全然覚えてなくて……。コーチがレッスン前には必ずホットドッグをおやつ代わりに食べてたなぁ、レッスン中にいつもなにかしらのガムを噛んでたなぁとか(私のお気に入りはウォーターメロン味のガムでした。いい匂いだったんですよね。)そんなことしか記憶に残っていないんですよね。
その他に残っている記憶といえば、パーティーがある前日にスパイラルを失敗して、顔面から転んで顔面あざだらけで出席したこととか、練習着用に買ったジャージが不良品でミシンの針が刺さってたのを発見したことだったり、そんなハプニングばっかり覚えています。
ただ可愛い練習着やZUCAを買ってもらったり、ちょっとした賞状もどきをリンクからもらったり、スケートをすることが純粋に楽しかったというのは覚えています。
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しかし、日本に帰国してからはあまり長くは続きませんでした。当時は神奈川県に住んでいたこともあり、KOSE新横浜スケートセンターで個人レッスンを受けていました。レッスンでは選手になりオリンピックを目指すようなスケーターを目指す意思があるかとよく問われていました。アメリカで純粋に楽しいからとスケートを続けてきた私にとって、違和感やギャップを大きく感じたのは今でも覚えています。そして私には自分の未来や進路とスケートを天秤にかけた際、スケートを選ぶことができませんでした。当時住んでいた場所がスケート場から遠かったこともあり、私のスケート人生は一旦終息することになります。
大学生、スケートを始める
スケートとの接点はまったくないまま、普通の学生として小中高を過ごし、あっというまに受験生になっていました。大学受験は高校受験とは違い、将来が大きく左右する失敗が許されない戦いです。塾には通い詰めで、過去問を解いてもなかなか合格点には到達しない、勉強は嫌でもしなきゃいけないで、ストレスがたまる日々でした。
そんな時に、動画配信アプリで流れてきた『ユーリ!!! on ICE』。なんとなく現実逃避のために見ていたら面白くて受験の最中だというのに一気見してしまっていました。楽しそうにスケートするキャラクター達をみて、大学生になったらまたスケートを習ってみるのもいいかなと軽く考え始めました。ストレスフルな受験本番を過ぎていざ合格発表……!無事第一志望の早稲田大学に合格して、ひどく安堵しました。
大学生活が始まってしばらくした頃に、地元の近くのスケート場に遊びに行きました。小さい頃のようにはいかず、まともに滑ることすらできずによろよろの初心者状態でしたが、非常に楽しく感じ、スケートを始める決心がつきました。心が決まった私は早速母を引き連れて、コーチ探しをするためにスケート場まで遊びに行きました。スケート場に着いた瞬間にどうやら個人レッスンをしているらしい先生をみつけました。その先生は体格は違えど、昔アメリカで習っていた先生の立ち姿とよく似ていて、見た瞬間にビビッと来たのを覚えています。先生が休んでいる時に突撃して声をかけて、そうして私の現コーチとなってくれたのです。
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部活に入る
スケートをまた始めたとはいえ今回は完全に趣味としてだったので、当初の目標は「なんか音楽に合わせて踊れたらいいや。」でした。ところが、いつの間にかバッヂテスト(スケートの検定)をうけることになりました。バッヂテストを受けるにはどうやらどこかに所属しなければならないらしく、コーチが早稲田大学のスケート部に声をかけてくれることになりました。運が良いことに、先生の教え子の中に私と同級生でスケート部に所属している子がいたこともあり(後の廣田くん)、あれよあれよという間に早稲田大学スケート部フィギュア部門に入部することになりました。
正直、入部当初は焦りや不安、やめとけばよかったかなって後悔を大きく感じる日々でした。早稲田のスケート部は長年スケートをやってきたエリート達の集まりだというのは有名でしたし、実際入部してみても初心者といえるような人は私だけでまったく皆についていけなかったからです。WASEDA ON ICE(以下WOIに省略)の練習に入ると、振り付けは覚えられない、真っ直ぐ滑るのですら皆に追いつけないで、本当に辛かったのをよく覚えています。せっかく部員の皆が優しく教えてくれても、1秒後にはすぐ振りを忘れてしまってまた教えてもらうということの繰り返しで、もどかしくて部練の度に家に帰ってはいつもシクシクと泣いていました(笑)。でも、新たな課題だと思い頑張って踏ん張るしかないと決意して迎えた初めてのWOI。終えてみてとても感動したのを覚えています。私みたいな下手っぴでも、こんなすごい部員の子達と一緒の舞台に立つことができたんだ!勇気出して良かった!スケート、もう少し頑張ってみよう!と嬉しさや感激、新たな目標がうまれました。
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主務から副主将へ
そんなところに朗報が。「ひかるちゃん、主務やってみない?」私にとっては願ってもないチャンスでした。アイスショーを終えてやる気満々の私でしたが、同時に悩みもありました。それはスケートの技術面では、他の部員の皆と比べてどうしても大きく劣っているし、部活に貢献できるところがないということです。私にとっては、この部活で貢献できること、すなわち部活にい続けていても良い理由が必要でした。こうして3年生からは主務として、4年生では副主将として部活の運営に携わっていくこととなりました。いまでも、スケートが上手でない私が幹部を務めていいのかと葛藤の日々ですが、少しでも部員のみんなを支えることができていたら嬉しいなと思いながら全力を尽くしています。
WASEDA ON ICEへの想い
WOIは学内外の学生から大人の方々、そしてなにより楽しみにしてくださるお客様などたくさんの方々に支えていただきながら今年度まで続いてきました。昨年度はスケート部創設100周年に伴いOBOGが終結し豪華なショーとなりました。そして本年度はWOIが5周年の節目を迎える特別な年となります。
WOIの大きな魅力は私のような初心者から全国レベルの選手までが一つとなってスケートの楽しさを観客の皆様に共有できることだと思います。そして私にとっては、WOIは挑戦の場であると同時に夢を与えてくれる場でもあります。スケートを始める前はまさか人生でアイスショーに出演する日が来るとは、夢にも思っていなかったので毎年不思議な気持ちになります。そしてWOIを終える度に、勇気をだしてフィギュアスケートに挑戦してよかったと心から思います。本年度で私は引退しますが、みてくださった皆様を少しでも勇気づけられる演技ができたら嬉しいです。またWOI2025を通して、早稲田大学のフィギュア部門を皆様の心に残していただけるよう部員一同、全力で準備をすすめてまいります!楽しみにお待ちください!皆様のご来場を是非お待ちしております!
長い文章でしたが最後まで付き合ってくださりありがとうございました!
⛸️クラウドファンディング実施中!
試合出場費・練習貸切費用など競技成績向上のため、及び私たちが1からプロデュースするアイスショー「WASEDA ON ICE」の継続開催に向けて、クラウドファンディングを実施しています(2025年1月15日(水)23時まで)
⛸️WASEDA ON ICE 2025
2025年3月1日(土)
16時開場、17時開演、19時30分終演(予定)
会場:東伏見・ダイドードリンコアイスアリーナ
※上記のクラウドファンディングによる入場券をお持ちの方は、開場時間15分前(15時45分)より入場し、直前リハーサルをご観覧いただけます!
詳細は公式SNSにて順次公開してまいります!
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