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明日へ向かう言葉 2025.2.9
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
あせらずあわてず、静かに時の来るを待つ。 時を待つ心は、春を待つ桜の姿といえよう。
松下幸之助(実業家、発明家)
人生において、どうしても結果を急ぎたくなる時はある。
桜の木は、冬の間じっと耐え、春の訪れを待つ。
決して無駄な開花を急ぐことはない。
寒さの中でも、枝の中で着実に咲く準備が進められ、来るべき時のために力を蓄えている。
「あせらずあわてず、静かに時の来るを待つ」
この心構えは、単なる待機を意味するのではない。
桜が冬の間も栄養を蓄え、成長を続けるように、私たちも自己研鑽の時間として有効に活用できることがある。
時として、目に見える進歩がないように感じられる時期があるかもしれない。
しかしその時期こそ、より大きな飛躍のための準備期間となる。
桜の開花は一瞬の出来事ではない。蕾は徐々にその姿を変え、やがて満開の花となります。私たちの目標達成も同様に、一朝一夕には実現しない。しかし、適切な時期が訪れれば、着実な準備の成果は必ず花開くはず。
時を待つ心—。
それは決して消極的な態度ではない。
もしかしたらそれは、深い洞察と強い意志を持って未来を見据える、最も積極的な生き方なのかもしれない。
桜が教えてくれる自然の摂理を胸に刻み、自らの「時」を信じて歩んでいく。