T-8とTD-3

Roland T-8を機材仲間のderpippo氏より伝承しました。
ここ数ヶ月ライブセットのアシッドベースをTD-3からT-8にしたいと思っていたのです。
ある日ヤフオクでほぼ定価での出品があり、それを狙って惨敗した直後にderpippoさんから売りのアナウンスがあったのでうおおおおおデルさんってなりましたw



TD-3の不満点

TD-3で最初は割と満足していたのですが、大きな不満点が3つくらい出てきたのです。

1.何か知らんが他の機材と合わせると埋もれる。

僕の音楽は音数が多いのもあるのですが、ライブ中とにかく埋もれる。
マジで聴こえづらいので上げる。結果段々と全体の音量が上がってしまうという経験が何度も。
埋もれる事に関しては、前に機材仲間のきくよ氏も同様のような事を言っていた記憶がある。(言ってなかったらごめんなさいw)

※追記 おっしゃっていました。ついでに補足して頂いた。

2.でかい

これはずっと思っていた。もっと小さく出来たよね?w

3.音が固い

使っているうちに何か俺の思ってるアシッドベースと何かが違う…と。
こちらも先日マスタリング講座をやって頂いたSERi氏が似たような事をTwitterに書いていた。
昨今のクローンはレゾナンスがピキピキしすぎみたいなニュアンスの内容だった気がするのだけれど(引用探すの面倒なのでサーセン)、それ見て「あーそれだそれ。だけど安いからしゃーない」と自分に言い聞かせていたw


そんなこんなで悶々としていた所にT-8の発表があったが、Roland公式の動画を見て、機材自体のポテンシャルは高く、過去の産物に寄りかかりっぱなしのイメージしかなかったRolandとは思えない!と高評価ではあったものの、ベースの音質の部分では微妙だなと判断。

しかし御殿場RINCOROで行われているマシンライバーの集い「mute.」に遊びに行った際、SERi氏が早速購入したT-8を持ってきており、ライブを披露してくれたのだが、あの公式動画は何だったんだレベルで音質面でも評価爆上がり。
アシッドマスターであるSERi氏マジックを疑いつつも、まあ年末にでも買おうかなと考えていた所、上記の流れで購入に至りました。


T-8について

購入に至るまで色々T-8動画を見ていたのだけれど、割とドラムパートへの不満が多く散見されていた。
機材名が差す通り、本来ベースパートがおまけのイメージなのだが、僕の用途としては完全に真逆だったし、購入者のドラムパートへの不満点が多かったのもあり、ドラムパターンの方がおまけのイメージ。
だが、想像以上にドラムパートはイマイチであったw

ベース含め良い点・悪い点を書き出してみる。

良い点
・音良い
・発音確率・サブステップ・ベロシティ・アクセントの設定がパート毎&ステップ&マスターに設定できる。
・1パターン32ステップ(1-16に打ち込むと勝手に17-32にコピーされる)
・ディレイ・リバーブ・ODが付いてる
・各パートのミュートはパターンを変えても継続される。(場合によってはリセットされる方が良いが)
・充電式
・小さい
・打ち込みやりやすい
・ベースの可変幅が広い

最後の可変幅について。
現在TD-3にはx0xb0xでお馴染みのgizm0xさんの改造版があるのですが、
(きくよさん所有のTD-3はこっち)
これがリリースされる前gizm0xさんと共同開発していた909stateさんが改造版試作中に
「このピチャピチャ感は通常のTD-3では出ない」みたいな発言をしており、
確かに…でも何故かはわからないといった感じで当時は半スルーしていたw
T-8を触ってみたのと改造版に追加でついたツマミの意味を考えると要は可変幅だなと。

最後にあげてある動画を見て頂いたらわかるかもですが、
通常のTD-3は可変幅が狭く、レゾナンスを上げていくと急にピキピキした部分が上がるイメージ。
と、書いた直後に可変幅ってよりはツマミの解像度(伝われ)なのかもしれないと思ってきたw
フィルターエンベロープの違いといった方がわかりやすいか。
スライドのうねりが引っ張る感じもTD-3は薄い。
ツマミの大きさ、重さはTD-3の方が良いですが、音の変化が豊かな分なのか、不思議とT-8の方が触っていて面白いです。

悪い点
・ドラムパートの可変幅狭い。
 長年KORGユーザーだった僕からすると「え…こんだけしか変わんないの    け…」という気持ち。
・ツマミの動きを録音するモーションシーケンス的なものが無い。
・ていうかほとんどのツマミの数値はパターンに保存されない。←NEW!
(ベースノート・発音ステップ・ベロシティ・サブステップ関係・発音確率くらい)
・一番イジイジするであろうカットオフの近くにMIX OUTがある。
・これは多くのクローンに言える事だけどベースのピッチのつまみいる?
・パターンのチェーンプレイが出来ない。
・ドラムもベースも同パターンに集約される。(ドラムはパターン1でベースはパターン2という事は出来ない。別々にコピー、ステップ数の調整は可)
・小さいからしょうがないが、メニューに入らなければ弄れない部分と何かを押しながら~というのが混在しまくってる為、これはシフト押しながらだっけ?パターン押しながらだっけ?アクセント?と度々混乱するw
この辺は慣れれば解決しそう。


エレクトロニカやクリック・グリッチ系は出来なくはないが…追い込めないし、変態な音作りは出来ない。
※追記 音色のパラメーター(CLAP・TOMの音色、TUNE、DECAY)も保存出来ない為、その後パラメーター弄ってパターン読み込み直しても保存した時の音と違う音が鳴る。
CLAPなんかはノイズに設定出来るんだけど、保存後別パターンにしてCLAPにして↑のパターンに戻してもノイズではなくCLAPが鳴る意味わからん仕様w

スタンダードな良い音のドラム音源という感じで、枠からハミ出すのは難しい機材。
しかし、このサイズと軽さからは想像できない程音は良い。
ステップループ、フィルイン、エフェクト。
この3つでかなりライブ出来る。
T-8に対する現在の雑感としてはこんな感じか。

上記の悪い点も今後アップデートやらで改善される可能性もあるし、
俺が知らないで文句垂れてるだけで「出来るよ!」って事もあるかもしれない。
俺も他購入者も、多分期待値が高すぎて面食らう部分が多かったんだろう。
MC-101もそうだが、Rolandはノブの位置や各メニューの配置が変なんだよな。
その辺KORGはわかりやすいし、このノブはこの大きさ(重さ)だとアガるっしょ?というような、プロダクトデザインの点で非常に使用者の事を考えられた設計になってるいるなーと改めて感じた部分でもある。
今回の記事KORG関係ないけどw

とマイナス点も多くあるものの、購入してから珍しく毎日のように触っている。
かなり面白い…というより楽しい機材ですわ。
とりあえずパターン全部埋めを目指してやってこー。
最後に比較演奏動画を載せて終わります。
長々と失礼しやした。


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