見出し画像

富士山噴火の被害予測と準備しておきたいことは

日本一高い山として有名な富士山。富士山は長い歴史の中で何度も噴火が起きていて、直近では1707年に宝永大噴火が起き、火山灰などにより甚大な被害が出たようです。では、今、富士山が噴火したらどれくらいの範囲にどのような影響がでるのでしょうか。また、どんな準備をしておくべきなのかを見ていきましょう。
東京に住む私にとっても目の当たりにしたくない事実ですが、備えあれば憂いなし!ということで向き合ってみましょう!

【富士山が噴火したらどんな危険がある?】

20cmの噴石が10km先に飛んだこともある!!

噴火時に火口から噴き出る岩石を「噴石」と言い、大きな噴石は火口から勢いよく飛来して建物の屋根を破壊します。噴石の被害は火口から半径2~4kmに集中しますが、1707年の宝永大噴火では、大きさ約20cmの噴石が10km先まで到達した記録があるそうです。

熔岩流の温度は1200度になることも

火口から流れ出たマグマを溶岩流と言います。数百度~1200度と非常に高温で家屋や木々を燃やしてしまうほか、道路を寸断することもあります。ただし、火砕流と比べ流下速度が遅く(人が歩く程度のスピード)余裕をもって逃げることができます。余裕とはいえ、精神的な余裕はないと思いますが・・・

時速100kmを越えることもある火砕流

溶岩ドームの崩壊などによって起こる火砕流。高温の火山灰や岩塊が水蒸気などと一体化して、山の斜面を高速で流れ落ちる現象です。温度は数百度に達し、流下速度は100km/hを越えることも。流出域では建物が破壊され、巻き込まれた場合は死を免れ得ない恐ろしい火山現象です。

一気に流れる融雪型泥流

雪が積もった火山が噴火をした場合、融雪型泥流の危険があります。これは火砕流などが雪を溶かし、大量の水となり土砂や火山灰を巻きこみながら、流下する現象です。谷底や沢沿いを勢いよく流れふもとまで到達、田畑や人家を飲み込み広範囲に被害をもたらします。

人に大きな危害を与える火山ガス

火山ガスはマグマに溶けた気体成分が火口から噴き出したもので、成分の多くは水蒸気で、これに二酸化炭素や硫化水素などが含まれます。成分の構成によっては、動植物に有害な場合もあり、火山ガスを吸い込んだ人が、その場で中毒死したケースもあります。

その他、噴火の衝撃によりガラスなどが振動する「空振」、岩が落ちる「岩せつ雪崩」、熱せられた地下水が爆発する”「蒸気爆発」などの危険性もあります。また、噴火の影響で最も生活に影響を与える災害のひとつである「火山灰」についても説明していきます。

【広い範囲で被害をもたらす火山灰】

火山灰がもたらす人体への影響

火山灰はガラスや鉱物の小さな粒であり、拡大するとギザギザとした形であることがわかります。これを吸い込んだり、目や皮膚に付着したりすると様々な障害を引き起こすことが分かっています。

【呼吸器系】
小さな粒状の火山灰は、呼吸をすることで空気と一緒に肺の奥まで入り込みます。それにより息苦しくなったり、咳が増えたり、喘息のようにゼーゼーと息が荒くなったりなどの症状が現れます。

【皮膚】
火山灰が皮膚に付着するとベタベタと張り付き、その後腫れたり痛くなったりなど炎症を起こす場合があります。またひっかき傷からバイ菌が入ることもあるので注意が必要です。

【目】
火山灰が目に入るとゴロゴロとした異物感、目の痛み、かゆみ、充血などの症状が出ます。目に傷ができると結膜炎を発症する場合もあります。コンタクトレンズのひとは外してメガネを使ってください。

火山灰がもたらす生活への悪影響

【建物】
火山灰が屋根に積もると家屋を押しつぶしてしまうことがあります。また、雨などにより水を含むとその重量はさらに増します。
【農作物】
葉に降灰することによって、植物に不可欠な日光が遮られます。また、火山灰の成分によっては植物を枯らしてしまう場合があります。
【電子機器】
火山灰が機器内部に侵入すると静電気により内部に付着、誤作動や故障などのトラブルを引き起こします。
【飛行機】
火山灰がエンジンに吸い込まれると、異常燃焼が起こり最悪の場合エンジンが停まってしまします。そうした理由から降灰エリアでの飛行は禁止するルールがあり、飛行機は利用できなくなります。
【電車】
電車のレールに灰が積もりスリップの原因になったり、運転手の視界不良や、信号機などの故障など安全な運行が妨げられる恐れがあります。
【車】
降灰による視界不良や、積もった灰によるスリップの恐れがあります。高速道路の多くは通行止めとなり、流通にも悪影響を与えます。
【上下水道】
浄水場などから人体に有毒な成分が飲み水に混入するリスクや、火山灰が大量に排水されることで、下水管が詰まるなどの障害が起こります。
【電気】
火山灰が送電線に堆積し絶縁不良となり、その結果停電を引き起こしてしまった事例が過去に報告されています。
【小売店】
上に挙げたような交通インフラの遮断や、停電、農作物の不作など、小売店へは短期的にも長期的にも大きな影響を及ぼします。
【医療活動】
物流が麻痺することによる、医療物資の不足や、また救急車やドクターヘリなどが運行できなくなり、迅速な救助を行えなくなる危険があります。

富士山が噴火したらどれだけ危険?

首都圏でも火山灰が降ってくる

季節や風向きによって変わりますが、火山灰は偏西風に乗って遠く東京まで到達すると予想されています。その降灰量は富士山の麓周辺で約50cm、東京の全域や千葉県の一部でも約2cm程度積もると予想されています。2cmの降灰は、道路や鉄道でスリップ事故が起きたり、農作物が1年間収穫できないなどの影響があります。

もしもの時のために準備しておくもの


非常時用の食料品は、弊社でも様々な物をご用意しています。
ぜひご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?