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健康で知の財産引き継いで(北海道新聞連載⑳)

今日は平均寿命など長生き年齢に関する問題を用意してみました。
今後を生きるためのヒントになれば、との思いからです。
まずは挑戦してみてください。


Q 次の①②③の説明は何を示すのでしょうか。
「死亡最頻値」「平均寿命」「平均余命」から選んでください。


① 0歳の人があと何年生きられるかの平均値。
② ある年齢の方が、あと何年生きられるかという期待値。
③ 最も多くの方が亡くなる年齢。



A ①は平均寿命です。
2015年で男性80.79歳、女性87.05歳。
生まれたての子どもはあとこれだけの未来があるのです。


 ②は平均余命です。
例えば2015年で平均寿命に近い80歳の男性なら8.89年。
80歳の女性は11.79年。

ちなみに10歳の男の子は71.05年。
10歳の女の子は77.30年です。

この世代に何を残せるでしょうか。


   ③は死亡最頻値です。
男性は86から87歳。
女性は91から93歳。

平均寿命を上回り大きな差があります。


さて、以上のデータから「長生きリスク」が見えてきます。
今後の生活にかかる費用を考える上での目安として知ることは有効ではないでしょうか。

ただし、「何千万円を貯めなければ」とあせって無理な投資に走るのではなく、「いかに健康で長生きするのか」という視点で生活することが大事です。



この仕事をして日々有り難いのは、人生の先輩にお会いする機会が多いことです。
親戚以外に人生の先輩とゆっくりお話する機会は、なかなかないようです。
決してお説教ではなく、今まで生きてきた中での経験、そこから得た知恵が通常の会話にちりばめられ、しばしば行動のヒントになることがあります。
そんな知恵はネットではそう簡単に得られるものではありません。

年末年始、ご家族、または友人知人が集まる機会が多いと思います。
ぜひ、もっと伝え、教えてほしいと思います。


相続は形が見える財産だけではなく、知の財産を引き継ぐことも大きな役割。

長寿社会では本人次第で、知の財産を決まった相続人ではなく多くの人に引き継ぐこともできるのです。


2016年12月7日(北海道新聞掲載)
「終活」

5年が経ち、これらの3つの数字は大きく変わってはいません。
ただ、これから先伸びていくことは間違いなく、次世代に何ができるかを考えていくのが大人の役割と感じています。

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