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Sol総会講演:ハル・パソフ「米国政府のUAPに対するスタンスの概観」

2023年11月に開催されたUAPに関する会議「ソル財団(Sol Foundation)総会」における各講演者の発言内容を順次紹介していきたい。

すべての動画が公開されているので直接見るのが一番いいのは明らかだが、自分の備忘録も兼ねて発言要旨をまとめていく。

そのままの翻訳ではなく、あくまでも大意であり、自分なりの言い方に変えたり意訳したり補足したりしているし、キャパシティとリソース不足のため誤訳や不正確な記述、事実誤認などもあると思われるので、正確さを求める方は直接動画に当たっていただきたいと思う。できれば誤りを指摘していただければありがたい。

何となくどんな話がされていたのかを手っ取り早く知りたいという方には役に立つかもしれない、という程度のものとして受け止めてほしい。

今回は、ハロルド・パソフ。アメリカの超心理学者であり電気技師。 2010年代にトム・デロングとUFO研究会社「トゥ・ザ・スターズ」を共同設立したことでも知られる。

以下発言要旨

私はUFO問題に対する政府の関与という観点からこの問題に取り組むためにここにいるので、多くの人が理解していないかもしれないいくつかの要素を交えて、政府がこれまでUAP問題についてどのような方向に進んできたかについての簡単な概要から始めたいと思います。

私たちは皆、60年代に裏があったことを知っています。1969年にプロジェクト・ブルーブックはコンドンなどの勧告に基づいて閉鎖されました。その時点で空軍にUFOに関して何が起こっているのか問い合わせると、彼らは、ああ、そんなことは1969年にすべて放棄したと言いました。真実はブルーブックを閉鎖したボランダーのメモに細かい字で書かれています。政府は国家安全保障に影響を与える可能性のあるUFO問題については引き続き追跡しており、実際に閉鎖されたわけではありません。

これは二十年くらい前、2004年ころの話ですが、ワシントン DC のあるシンクタンクの CEOが、私にワシントンでの会議に参加してほしいと言ってきました。私は正直に多忙のため出るのが難しいと答えました。彼は「それが何についてであるかは言えませんが、私はあなたの経歴と背景を知ったうえでお願いしています。もしあなたが参加するなら、これはあなたがこれまで参加した中で最も重要な会議の一つであると考えるでしょう」と言いました。

私が会議に到着したとき、そこには15人か20人くらいの知らない人たちがいました。中にはCIAやDIAの軍人やビジネスマンなど見覚えのある人たちがいたので、これはかなり興味深いグループだと思いました。会議の冒頭でCEOは、この会議はアメリカ国民にあることを公開するためのスタートアップに関することだと述べました。仮に、UFOが墜落してその残骸の回収がロシア、中国、米国によって行われたと仮定しよう。問題はこれを一般に公開できるかどうかだ、というのです。

それで、私たちはこれによって影響を受けると思われるすべての分野のリストを作成し、影響のレベルとそれがプラスかマイナスかについて、それぞれをプラス 9 からマイナス 9 のスケールで評価する必要があると考えました。
私たちはリストを作ることから始めました。株式市場、宗教、政治など、それは本当に長いリストでした。リストの最後にたどり着くまでに大変な時間がかかりました。予測は非常に混沌としたものでした。例えばある企業Aがそれらの資料に対するアクセス権を持っていて、企業Bはそうではないとした場合、これが公開されたら、企業Bは企業Aに対して訴訟を起こすでしょう。そして企業Aは政府を訴えるでしょう。それは非常に困難な状況をもたらすでしょう。

何とかリストを作成して、私たちはいくつかのグループに分かれ、各グループでリストを検討し、プラス9からマイナス9までの数字を足し合わせました。手短に言うと、全員がこれらのリストを調べた結果、非常に複雑な状況であることが判明しました。最終的に、処理すべき領域が非常に多く、問題は余りにも多いという事実に行き着きました。それらすべてを同時に処理する方法はなく、したがって最終的な結論は、公開を進めないことを推奨するという信じられないものでした。参加していた私たちは、前向きな姿勢で取り組んでいたので、かなり失望しました。

話を進めましょう。ニューヨーク・タイムズ紙の 2017 年 12 月のレスリーの見事な記事で、突然視界が開けました。リード上院議員とイノウエ議員とスティーブンス議員は、この分野を調査するために新たな人々を巻き込んでゼロから新たな調査を開始する必要があると判断しました。

思い出していただきたいのですが、これら 3人の上院議員はいずれも議会トップである 8 人組の一員でした。おそらく彼らはこれが良いアイデアであることの何らかの根拠を持っていて、それで今すぐプログラムを開始するよう国防情報局(DIA)に指示したのでしょう。それが、おそらく皆さんよくご存知の OAP プログラムでした。

それは「高度航空宇宙兵器システム・アプリケーション・プログラム」と呼ばれ、最終的には 「高度航空宇宙スレッド識別プログラム」に変わりました。DIA の調査対象は 2つでした。明らかに 1つは、これらのものはどこにあるのかということです。しかし実際には、彼らが特別な関心を寄せていたのは2番目の項目でした。

それは彼らが他の国が資料へのアクセスなどを研究していることを知っているからです。 もし彼らが高度なテクノロジーを開発し、我々より先に躍り出たとしたらどうなるか。それが彼らが最も心配していたことだったので、我々はそれを我々の課題として引き受けなければならなりませんでした。
彼らはUAPリフト推進制御に関する12の潜在的脅威領域に興味を持っていました。リストはこのように続きます。発電、時空翻訳素材構成、構造シグネチャー、人的影響の低減、ヒューマンインターフェース 兵器および周辺支援の問題・・・

これはかなり詳細なリストなので、このリストを作成した人は何らかの知識を持っていたに違いありません。つまり私たちが2004年に聞いたことは真実であり、国はUFO回収資料にアクセスしているということです。

これらの資料を科学者たちに分析してもらうよう交渉するのが私の仕事の一部でした。そして、これは非常に細分化されており、地下室にあるものを上位四人の科学者と技術者に持ち込みたいと持っていたのですが、それは非常に区画化されており、セキュリティが高度だったため、結果的に失敗しました。そこでプラン Bとして、すべての資料を預かり、一種の緩衝組織を設立し、これらのものがどこから来たのかは明らかにしないという方法を取りましたが、これも失敗したので、私たちはプランCを実行しました。プランCは大丈夫でしたが、このすべての技術的なことを明らかに簡単な方法で行うことはできません。

私は世界中の専門家にビゲロー・エアロスペース社でこのような調査を行っていると伝えられたらよかったのにと思っています。どんな種類のプログラムがあったのか、そのうちのいくつかを読んでみましょう。実際には全部で 38 ありますが、
中性子核融合推進 Neutronic Fusion Propulsion
超伝導体 Superconductors
重力研究 Gravity Research 
陽電子航空宇宙推進 Positron Aerospace propulsor 
ワープドライブ Warp drive 
ダークエネルギー Dark Energy
別次元 Extra Dimensions
高度核推進 Advanced nuclear propulsion
ブレイン・マシーン・インターフェース Brain machine interfaces
コンパクトなエネルギー源としてのIEC融合 IEC Fusion as a compact energy source
量子真空エネルギー抽出 Quantum vacuum energy extraction
時空間計量工学 SpaceTime metric engineering
横断可能なワームホール traversable wormholes
スターゲイツ先進航空素材 Stargates Advanced Aerospace materials
航空宇宙用金属硝子ベースのバイオセンサー Metallic glasses for Aerospace use based bio sensors

などなど、数え切れないほどある中の、38 個のプログラムです。私たちのアプローチは集団的なもので個人的なものは一つもありませんでした。これらの研究はET テクノロジーについて何かを解明しようとすることと関係していましたが、公開文献に掲載することもできました。 国防総省のウェブサイトに国防諜報機関の参考文書として公開されています。通常そのような技術論文を出版するときは、諜報コミュニティの請負業者のみを対象としています。彼らはそこにアクセスし、約1か月間関心を集中します。

現時点では、これらの書類はすべて基本的に公開されており、誰でも入手できます。そしてもちろん私は、これらの人々全員が私を罵り、「なんてことだ、誰もそんなことを指示しなかったのに」と言うだろうと思っていました。

とにかくそれが私たちが現時点で到達したところです。レスリーのNYTの記事が掲載され、関心が集まった後、ご存知のとおり、デイブ・グラッシュのような人たちが名乗り出て、私たちは回収された機体と遺体を持っているとはっきりと言いました。

私たちのDIAのプログラムはジム・レイティによるものでした。OAPプログラムの管理者James T Lacatskiがちょうど本を出版したばかりですが、著者の一人Colm Kelleherはビゲロー Advanced Aerospace Studiesのプロジェクトマネージャーであり、元請負人であり、もう一人はジョージ・ナップです。その本は米国政府内部では公然であったUFOプログラムを初めて明らかにしたものと呼ばれ、その中で私の注意を引いたのは、非常に高度な情報コミュニティの一員であるジム・レイティが、政府が持っている起源不明のクラフトを本の中で明らかにしたということでした。

註:この本のこと。

この情報を知っているのは、それを世界に公開したデイブ・グラッシュだけではありません。このプログラムを実行した人物がいます。これは非常に重要なプログラムです。とにかくそれが物事の核心部です。 今こそ、これを真剣に受け止め、何かが公になることを期待するあらゆる理由があると思います。

皆さんの多くはシューマー修正案についてご存じでしょう。議会法案としては信じ難いことに、その中には「NHI(非人間知性)」という言葉が 20 回以上も出てきます。その法案が通過すれば物事はかなり急速に前進するでしょうが、結局私たちと同じ問題に突き当たることになるでしょう。

ディスクロージャーの審査委員会は、政府との契約に基づいてUFOから回収した資材へのアクセス権を持っている航空宇宙企業にアプローチすることになります。企業はこの問題について政府の手助けをする立場にあります。しかし彼らは資材をうまく扱えない場合、それを政府に訴えます。政府はさらに資金を与えます。ただし資材の所有権は企業にあります。企業はそれを使って問題に取り組みます。彼らは政府から資金を得て、それらを好きなように利用できます。機密情報は漏洩しないように機密保持契約によって守られます。

シューマー条項が通過したとしても、一般大衆への完全な情報開示に水を差す問題は残りますが、いずれにせよ国民が取り組むべき道は示されています。まだ学ぶべき多くのことがありますが、私たちは正しい道を進んでいると思います。それが私の立場です。ありがとう、さらなる議論を期待します。

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